設立主旨
日本の高い品質のものづくり文化を根底から支える品質管理や品質保証の分野において、検証結果の欠陥分析は重要な技術テーマです。旧来より品質管理において「欠陥」は、除去する対象だけでなく、品質の向上を実現する種として重要視されています。しかし欠陥分析は、日本の企業群や組織でさまざまな取り組みが行われている結果、統一された分析技法の定着を阻害しています。分析技法が標準化されていないことで、「欠陥」そのものでなく欠陥の除去技術や製品の品質評価方法などが組織の壁を越えて議論され難くなっています。これらを解決するためには、欠陥分析に関係する用語や欠陥を分類する属性を統一し、共通の言語で品質を語ることができる場を提供することが必要です。「ODC (Orthogonal Defect Classification、直交欠陥分類)分析研究会」は、企業や組織の枠組みを超えて欠陥分析の議論や研究を行い、その成果を、ものづくりを行う企業に提供し、日本の産業界の発展に貢献して参ります。
運営委員
(敬称略、順不同)
ODC分析研究会は、設立主旨である「ものづくり文化を根底から支える品質管理」の技術である欠陥分析分野のODC分析を更なる普及・振興にむけて活動を実施してきました。
第4期までは、ODC分析の研究を進めるための基礎的な技術基盤づくりをセミナー/講演会、および研究会を通じて実施してきました。ODC分析研究会 第5期の活動概要は次のとおりです。
活動の目的 | ODC分析の技術深耕を図るべく、“基礎研究“、”課題解決“、”先進研究“のカテゴリに基づいた4つのテーマについて研究を進めます(メンバー募集は2テーマ)。今期より研究の成果は、学術論文またはシンポジウムへ投稿し採録を目指します。 |
研究テーマ | 研究テーマ1 ODC分析から最適な既存のプロセス改善手法を選択し組み合わせる研究 研究テーマ2 ODC分析導入事例研究 研究テーマ3 レビュー結果にODC分析を適用する研究 研究テーマ4 ODC分析の分類精査とシグナチャー診断事例研究 ※各テーマの研究概要等、詳細は【研究テーマについて】をご覧ください |
活動期間 | 2023年2月~2024年2月(全12回) |
開催日時 |
原則1ヶ月に1回の頻度で下記の日程で例会を実施します。 その他、各テーマで開催日程を設定する場合もあります。 第1回例会:2023年2月17日(金) 第2回例会:2023年3月10日(金) 第3回例会:2023年4月14日(金) 第4回例会:2023年5月12日(金) 第5回例会:2023年6月16日(金) 第6回例会:2023年7月14日(金) 第7回例会:2023年9月22日(金) 第8回例会:2023年10月20日(金) 第9回例会:2023年11月17日(金) 第10回例会:2023年12月15日(金) 第11回例会:2024年1月19日(金) 第12回例会:2024年2月16日(金)
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開催場所 | オンライン(Zoom)開催 |
参加費 | 無料 |
参加資格 |
各テーマ別の参加資格がございます。 詳細は各研究テーマの参加基準欄をご確認ください。 ※各テーマで定員数や資格条件を設定しているため、定員数をオーバーした場合や、資格条件に見合わない場合は、お断りすることがございます。 ※研究員は主任研究員が採択します。(定員数を満たした場合も含みます) ※研究員の途中交代は原則、認めておりません。
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申込期限 | 2023年1月23日(月) |
申込方法 | 申込受付は終了しました。 |
研究テーマについて
第5期は、4テーマに分かれて活動を進めてまいりますが、新規メンバーの募集は研究テーマ2と3となります。研究会の参加基準、募集人員はテーマ毎に定めていますので、ご確認の上、お申込みください。
研究テーマ | ODC分析から最適な既存のプロセス改善手法を選択し組み合わせる研究 |
研究概要 | ODC分析はソフトウェア開発に対してさまざまな洞察をもたらす。しかし組織外の担当者が分析を行う際にコンテキストを共有していないと、分析結果を受け取る側が、結果を具体的にどう改善につないでいけばよいかに関して戸惑う場合がある。本研究ではODC分析と既存のプロセス改善手法、根本原因分析手法などとの関係性を明らかにすることにより、効果的かつ効率的な改善施策を打つための方法論を確立する。 |
主任研究員 |
森 龍二 (株式会社ベリサーブ) 小島 義也 (エボルネット株式会社) |
参加基準 |
1)ODC分析を適用できるテーマや活動などを有する方 2)ODC分析の知識(「ソフトウェア不具合改善手法 ODC分析 工程の「質」を可視化する」日科技連、Orthogonal Defect Classification v 5.2 for Software Design and Code(IBM))を得ている方
3)プロセス改善に関心がある方(専門家は優遇します)
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研究テーマ | ODC分析導入事例研究 |
研究概要 |
ODC分析って良いね!と思って自組織への導入を検討したが、 ・必要な情報を入力するのに工数がかかる(開発チームからの反発)。 ・ODC分析を導入する効果を説明できない(偉い人の承認)。 ・分析精度に直結する、正しい属性付与の知識が無い。 などで悩んだり、困ったりしていませんか? 「研究テーマ2」では、ODC分析導入の成功事例、失敗事例を研究して、ODC分析導入の必勝法を導き出します。 研究のゴールは「自組織へのODC分析の導入、ODC分析普及につながるナレッジを獲得すること」です。 |
主任研究員 |
岡本 慎司 (京セラ株式会社) 吾妻 仙一郎(キヤノンITソリューションズ株式会社) 大山 一典(パナソニックITS株式会社) |
参加基準 |
1)ODC分析の導入に課題を抱えている方 2)ODC分析導入前後の状況変化、導入経過について情報提供いただける方 3)ODC分析普及のための施策に興味のある方 |
研究テーマ | レビュー結果にODC分析を適用する研究 |
研究概要 | 現在のODC分析は主にテスト工程で検出された欠陥を分析の対象としており、より上流工程である要件定義〜基本設計で検出された欠陥、すなわちレビューによる指摘へと適用した事例は少ない。本研究ではレビュー=上流工程におけるテスト行為と捉え、レビューでの指摘についてODC分析を適用する事で、レビューにおけるODC属性の割合変化(シグナチャー)を観察し、レビューの品質およびレビューの改善手法を確立する。 |
主任研究員 |
武田 匡広 (オリンパス株式会社) 佐々木方規 (株式会社ベリサーブ) |
参加基準 |
1)ソフトウェア開発において要求仕様または設計書に対するレビューを実施し、その結果(指摘内容、指摘に対する対応内容、レビューに要した時間等)をを記録している方 2)上記の実施記録を研究会に提供できる方(ODC分析に支障がない範囲で記録の汎化(機密情報等の除去)を認める) 3)研究時間として10h/月程度(見込み)の工数が確保できる方 |
研究テーマ | ODC分析の分類精査とシグナチャー診断事例研究 |
研究概要 | ODCは属性の割合変化(シグナチャー)を観察することでプロジェクトがどう進んでいるのか、製品品質成熟度やテスト成熟度がどう変化してきたか読み取ることができる。そして、あるべきパターンと現実の乖離状況から問題を識別し対策につなげていける。この会では、ODC属性の分類誤りなのか、どのような悪さがあったのか、シグナチャーの形から読み取り方法を研究する。 |
主任研究員 |
瀬能 芳幸 (キヤノン株式会社) 杉崎 眞弘 (SUGIシステムズエンジニアリング)※ |
参加基準 |
1)タイプ属性 or トリガー属性で分類したデータを提供できる方 2)特徴あるシグナチャーの場合、プロジェクト情報を提供できる方(本研究に支障がない範囲で機密情報等の除去を認める)
3)研究会(オンライン月1回1.5時間)参加及び研究会でのAction Itemsを実施する時間とODC分類とシグナチャー解読のエクササイズ時間を確保できる方
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ODC分析の勧め-工程実施の「やり方」の質を可視化して不具合を低減する手法
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<2021年 7月 26日(月)~ 27日(火)開催>
ソフトウェア不具合改善手法 ODC分析の基礎セミナー
ー不具合分析の本質を学び、プロセス実施の改善に結び付けるための第一歩!ー
「ODC」については、以下のWeb資料をご参照ください
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