前半は、「欠陥エンジニアリングの黎明と進化」をテーマにNPO法人ASTERの細川宣啓さんにご講演いただきました。
医学とソフト業界を比較しながら、ソフト業界のバグデータの蓄積がいかに少ないか、テスト技法/レビュー技法といった各種の「技」を勉強することはあっても、病気そのもの、要するに、欠陥やバグそのものを学習する機会、情報共有する機会がないことを指摘。
バグを標本化(抽象化)し、体系化することで、予測、予防ができるのではないか、つまり、欠陥自体を科学する「欠陥エンジニアリング」分野の重要性とその確立過程を説明し、これからの日本市場の新しい技術領域について説明いただきました。
また、その応用分野や今後の進化/発展の方向性についてもNPO法人ASTERの研究活動「Project Fabre(ファーブル:仮称)」の最新動向を交えてご紹介いただきました。
フロアからは、バグを抽象化することで、却って自身の職場への適用が難しくなるのではないか。
具体例でないと参考にならないのではなど、様々な視点からの意見があがり、熱い議論が繰り広げられました。
引き続き、各テーマにわかれてのグループ討論です。
講演のQ&Aが白熱し、かなり時間を押してのスタートでしたが、短い時間の中、集中した討議が行われました。
その内容を紹介します。
グループ1「ソフトウェア品質保証の肝 PartII」
品証の悩みの構造解析、現場の生の声、開発と品証の対立など、肝のネタは集まった。
次回に向けて、どのあたりの議論を深めるについて検討を行った。
今回は以下の観点で議論した。
- 開発と品証が対立する構図には、開発の作り込み品質に関する成熟度合や、品証の体制や仕組みつくりの成熟度合と関係があるのでは。お互いにずれがあったり、双方が相手への期待のギャップが根底にあるのではないか?
- ある組織で、品証の活動の成熟に伴い、開発側に対して品証に対する生の声を調査したところ、品証活動が開発の品質向上の成果につながっていると評価している人もいれば、いまだに品証の価値を理解していない/しようとしていないという人もいて、真逆の評価に分かれる。これをもう少し分析していくと、1点目の開発と品証との関係が整理されるのではないか?
- 品証の活動の失敗談(失敗を経て成果に結びついた)の事例をみると、品証の立ち位置に共通するのが、ブレない/基本に忠実に/ただし決まりきったことを押し付けるのではなく何が問題かを理解し、積極的に分析する姿勢があり、この経緯をうまく表現できないだろうか?
いずれにしても、前年度の肝の事例は浅く広く、きれいすぎた内容だった。
今回は、実際の経験や品質にまつわるどろどろとした生の声は部長の会だからこそ話せるし、それを整理して発表することで意義のあるものにしていきたい。
グループ2「経営視点からみた品質保証」
品質に関する経営的な視点は、企業ビジネスが成功しているかどうかを品質の数値や、PJ実行の状況などから考えることであるが、短期的な事項と中長期的な事項の2つにわけて考える必要がある。
経営者に対して品質部門から報告や提言をしている事項について、短期的な視点か中長期的な視点か、その目的、具体的な報告や提言の内容(なるべく事例を盛り込みたい)、効果と課題についてまとめることにした。 なお、報告や提言内容については、定量化できていれば望ましいが、必ずしも定量化できない項目もあるので、定量化できていなくても、良いこととした。
グループ3「超上流からの品質保証」
超上流工程において、品質保証部として何ができるのか?何を行うべきなのか?をテーマにoutputを目指し、議論を進めている。
品質保証部長への超上流へのかかわり方についてのアンケートを実施するが、その項目について検討を行った。
マイナスを減らすには限界がある。マイナスを抑える品質保証部ではなく、プラスを生み出す品質保証部となるには・・・、アンケートから導きしていく。そのためのアンケート設計をより深く検討し、早々に実施する。
グループ4「聞いてもらいたいソフトウェア品質保証部とは-組織・役割・ミッション」
品質の「監理(取り締まる)」から「管理(取り仕切る)」へとレベルアップを図るためには、どのようにアプローチしていけば良いかを検討し、組織の品質向上に対する取り組みのレベルアップとそのための品質保証部門の役割についてのガイド作りを目指している。
ガイド作りに当たっては、業種、職種や現状の品質保証プロセスのレベルにより、取り組むべき課題が異なるため、現状の品質保証プロセスの成熟度に即した向上策を検討する。
品質保証プロセスの成熟度については、すでに第2期の部長の会のoutput「品質保証プロセス進化論」により、第1~4象限が明確化されガイドラインはできている。今回は、これを深堀して象限を上げるために、どのように意識向上(成熟度レベルの向上)を図るか、そのために品質保証部門が取り組むべき課題は何かについて検討し、具体的な行動ベースでのガイドを作成する。
ガイド作成に際し、アンケート、ヒヤリングだけではなく、これまでの部長の会でのoutputも活用していきたい。
次回までにoutputのイメージを確定させる。
次回の部長の会は6/5(水)です。
また、終了後には、情報を掲載させていただきます。
お楽しみに!



