2015年9月16日(水)に東京都文京区にある東洋大学白山キャンパスにてASQNカンファレンス2015が開催されました。会場は8号館7階の125周年記念ホールで、壁一面ガラス張りで東京の街並みが良く見渡せる国際会議にふさわしい大会議室です。

ASQN とは、ソフトウェア品質向上の事例や研究などを共有し、相互に発展し、さらにグローバルに発信していくことを目的としたアジア各国間のコミュニティです。年に1回、研究成果や経験報告を共有する場として ASQN カンファレンス(セッション)を開催してい ます。現在、中国、マレーシア、韓国、フィリピン、タイ、シンガポール、ベトナムなど アジア各国のソフトウェア関連団体が参画および参加を検討しています。
ASQN2015 カンファレンス概要
| 時間 | 内容 |
|---|---|
| 13:00-13:15 | 司会:西 康晴(電気通信大学) 開会挨拶:野中 誠(東洋大学) |
| 13:15-16:45 |
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| 16:45-17:00 | 閉会挨拶 : 野中 誠(東洋大学) |
電気通信大学の西康晴先生(SQiP 運営委員会副委員長)の名司会により、和やかな雰囲気のなか、約 60 名が集まった ASQN カンファレンス 2015 が始まりました。
東洋大学の野中誠先生(SQiP 運営委員会委員長)から開会の挨拶があり、JUSE-SQiP の紹介から、WCSQ やASQN など SQiP 国際委員会の活動内容、さらに ASQN の目的やこれまでの ASQN カンファレンスについての紹介がありました。
最初は中国からの発表です。中国からは 2 名の発表があり、最初に Shanghai Changeway Management Consulting Co., Ltd.の創設者である Fu Yongkang 氏から “Software Quality Management in the viewpoint of Project Management”という題で発表がありました。プロジェクト管理の視点からのソフトウェア品質管理に関する取り組みの発表で、最後にはデミング氏や日本の石川馨氏を挙げながらソフトウェア品質の重要さを説きました。次の発表は Feng Jie 氏から“Established Visualized Performance Management Mechanism of Workgroup”の発表がありました。ここでいうパフォーマンスマネジメントとは成果管理のことです。作業グループの成果管理の仕組みの可視化をどのようにおこなうかという点がこの発表での主題です。この中では、コミットメントをきちんとコミットさせること、義務を定義し作業を割り振ること、進捗の予実管理することなど、実用的な取り組みの紹介がありました。

続いて、韓国の Hyunjoo Lee 氏から“Requirements management issues in package software”の発表です。パッケージソフトにおける要求管理として、多くのバージョンの開発管理、N 対 N になる要求間の関連の複雑さ、要求が実装されているかテストされているかというトレーサビリティの難しさを挙げ、管理対象を明確に定義してきちんとプロセスを進めることにより解決するというアプローチを、事例を挙げて発表されました。また、この発表の中で K.SEN (Korea Software Engineering Network)の紹介も行われ、2016 年はこの K.SEN の主催で ASQN2016 が韓国で開催される予定であることも紹介されました。

次はマレーシアの Amir J Sidek 氏から“IV&V Demand-Supply Models (A Q-Lab Perspective)”の発表です。Q-Lab というのは MSTB (Malaysia Software Testing Board.) のテスティングサービスセンターの名称で、そこで行われているテストの需要と供給に着目したサービスに関する発表です。Q-Lab は時差を利用して米国にもテスティングサービスを提供しており、マレーシア国内や海外からのテストサービスの需要に対して技術者適切に配置することによりサービスを提供している。コストや品質などオフショアテストサービスの実践に関する質疑応答も活発に行われました。

最後の発表は NEC の誉田直美氏(SQiP 運営委員会副委員長)から“NEC Agile -Software Development Approach with Increased Agility and Decreased Defects”についての発表が ありました。アジャイル型のソフトウェア開発が品質やコストの問題を解決するかのよう にしばしば取り上げられますが、アジャイルやはりも多くの問題を抱えています。NEC で は品質会計のプラクティスを取り入れた NEC Agile でそれらの問題を解決し、より高品質 のソフトウェア開発に取り組んでいるという内容の発表でした。

野中先生の閉会の挨拶では、本日の内容を振り返り、非常に内容の濃い発表で、かつ活発な質疑もあり成功裏に終了したと締めの言葉がありました。
最後に発表者、出席者含めて全員で記念撮影をしました。


SQiPの国際活動の一つとして、アジア各国が連携しソフトウェア品質向上に努め、結束を固め、国際競争力を強化するために、アジアにおけるネットワークづくりを構築すべく、ASQNを設立しました。2013年に第1回をクアラルンプール(マレーシア)で、2014年に第2回を上海(中国)で開催し、第3回は東京(日本)で開催しました。今後も毎年、アジア地域で行われるイベントにジョイントするなどし、アジアのネットワークづくりをしています。


