信頼性・保全性・安全性Reliability・Maintainability・Safety
信頼性技術の歴史と今日における価値
信頼性とは、「お客様に安心と安全を与えるものであり、損失コストを源流から抑えるもと」です。そして、その信頼性の確保には、設計・開発部門や品質保証部門だけでなく、全社全部門が、一丸となって信頼性を追い求めていく取り組みが求められます。
信頼性技術の歴史は、第二次世界大戦に遡ります。第二次世界大戦中に米軍が使用した兵器の複雑な電子システムで厳格な品質管理の技術で作ったにもかかわらず電子機器の輸送や保管の過程で性能が維持できないという問題に悩まされるようになりました。それを解決するために、品質管理技術だけではなく、時間の経過に伴う様々な条件や環境のもとでも一定の品質を保つ信頼性の技術研究が始まりました。
グローバル化や大規模システムの利用が進んだ今日、「信頼性」の対象範囲は、安全性、環境保全性、ハードウェア、ソフトウェア、サービスなど、あらゆる領域に広がってきています。発生する事故・トラブルの重大性を考えるなら、重大な品質・安全性に関する問題が「未然防止」により回避されることの経営的価値をきちんと評価し、全社で共有することが大切です。
R-Map手法によるリスクの可視化
R-Map手法は日科技連が開発したリスクを「見える化」する手法です。
R-Map手法は、リスクを「見える化」する手法としてその有効性が認識され、国内で導入する企業が急速に増加し、経済産業省では2008年4月より、報告された製品事故に対してR-Mapによるリスク評価を実施し、リコールの必要性判断にも活用しています。
軸に「発生頻度」、横軸に「危害の程度」のマトリックスを使用して、リスクの大きさを表現する手法です。受入れられないリスク領域や安全領域をビジュアルに表現することが可能です。対策前のリスク、対策のリスク低減効果、対策後のリスクを同じマトリックス上に記入することができます。
日科技連では「手法を教える」だけの研修ではなく「現場で、手法を使いこなして成果を上げたい方に役立つ」研修をめざし、実践しています。これからもセミナー、資格試験、シンポジウム、研究会を通じて、信頼性技術者を育成し、企業の信頼性技術の向上、発展に寄与しています。
R-Map入門者向けテキスト無料ダウンロード
R-Map手法のさらなる認知と普及を目的に、『製品安全、リスクアセスメントのためのR-Map入門(第1版)』(R-Map実践研究会編著)を無料でダウンロードしていただけます。
本テキストは、2008年品質月間テキストNo.336『製品安全、リスク管理に役立つR-Map手法の活用』(松本浩二著)を一部改定したものです。
多くの方々に本テキストをご一読いただき、実践いただくことで、最終的には、R-Map手法により日本の製品安全技術の向上に寄与して参りたく考えております。どうぞ、ご活用いただけますようお願い申し上げます。
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