研究コース5 人工知能とソフトウェア品質

主査・副主査・アドバイザー


主査
石川 冬樹
(国立情報学研究所)

副主査
徳本 晋
(富士通㈱)

アドバイザー
栗田 太郎
(フリー㈱)

1. 活動のねらい

I(人工知能)がプロダクト・サービスに組み込まれる機会が広がり、その品質保証は必要不可欠になっています(Quality for AI)。AI の品質保証においては、機械学習技術を用いデータから機能を導くという実装方式に起因する不確かさが高い一方、人間・社会に踏み込んだ品質、あるいは倫理・トラストまで追及することも求められます。このため、ステークホルダーとの対話から、テストの技法、運用・監視まで、従来のソフトウェアとは異なる原則や技術に踏み込み、固有の難しさに対処していくことが必要です。

一方で、従来ソフトウェアの品質保証においても、AIによる先進的な自動化技術を活用することで、様々な問題の解決につながる可能性があります(AI for Quality)。データ駆動の機械学習技術の潮流だけにとらわれず、対象の問題を定式化し、機械学習、最適化、制約充足、論理的推論・検証といった様々な技術から適したものを選び使いこなすことが重要となります。

これらのテーマにおいて、対象となる「AI」も、教師あり学習により定型化されたタスクを扱うものから、GPT/ChatGPTをはじめとした大規模言語モデル・対話型生成AIにより非定型な入出力を扱えるものや、RAGシステム、自律性を持つエージェントへと大きく広がりました。対話型生成AI自体の品質を扱うことも、対話型生成AIによる新しい品質技術のあり方を追及することも、喫緊の課題となっています。

本コースでは、Quality for AIおよびAI for Qualityの双方における価値創造や課題解決に挑んでいきます。いずれにおいても、非常に変化が速い先進的な技術を理解しつつ、まだ確立していない「品質のあり方」を議論し追及していくことが重要であり、本コースはそのための場を提供します。

2. 活動の進め方

参加者の興味や問題意識について、講師陣からの最近の動向解説も交えながら全体で意見交換と議論を行います。その後大まかな方向性に基づいてグループ分けを行い、グループごとに具体的な研究テーマを定め取り組みます。

「AIに初めて本格的に取り組む」という方も多く参加されていますが、本研究会ではあくまで研究としてのアウトプットを目指す中で基礎知識や動向について学び,議論していきます。副次的な活動として、参加者の希望に応じ、豊富な知見・資料・コネクションをもつ講師陣を活用いただいて、勉強会等により基礎的・表割的な知識も身につけていただいています。