
BC
103.BCは統計的に正しいデータの取り扱いについてディスカッションできる貴重な場<2025年07月07日>

帝人株式会社
辻倉正一(124BC・T)
辻倉正一(124BC・T)
入社から13年間は技術系人財として、記録媒体の技術開発,透明導電性フィルムの製造、品質管理を担当してきました。透明導電性フィルムの製造では、複数の会社に機能の異なる処理を委託加工していました。その委託加工品(中間品)の受入検査の結果と品質異常の原因究明、その原因の所在によっての費用処理などがあるため、毎月、複数の委託加工会社で品質会議を実施していたことを思い出します。
その後、人事・総務組織下の全社の業務改善事務へ異動し、事務系人財として全社改善活動事務局長を担い、全社の改善事例やその効果をまとめていました。
BCと出会ったのは、人財開発グループに異動し、技術系社員の教育担当になってからです。
担当になった当時は、社内教育研修プログラムに日科技連から講師に来ていただき、講師のテキストを使って教育をして頂いていたのですが、研修担当として講師の講義を聞くうち、技術者として製造にかかわっていた頃のデータの取り扱い方や判断について知らないことや、間違った解釈をしていたのではないかと思い、日科技連の担当者に相談し、BCを紹介いただきました。BCは、問題解決のストーリから実験計画まで系統立てて学べるプログラムでした。多くの個性豊かな講師陣に加え、様々な企業から期待されて送り出された優秀な技術者と統計的に正しいデータの取り扱いについてディスカッションできたことは私の技術者としての基礎を確かなものにしてもらったと感謝しています。BC卒業後、会社の研修をBCに近いプログラムにするように日科技連の担当者にお願いして研修を充実させ、多くの技術者に学んでもらいました。
また、自分の研鑽を更に図るため、技術士(経営工学)を2年間で取得し、現在は、主業務以外に、様々な企業の技術者の方のお役に立てるように、BCの問題作成や添削、QCサークル誌の編集委員、企業内研修講師、問題可決の相談を受けております。
最後に、昨今AIが業務の中にも組み込まれてきており、それなりに形にしてくれますが、そのAIが出した結果が正しいか、妥当かということを吟味できる力量が必要になります。それには、原理、原則を理解しておくことが必要であり、技術者の方にはBCを受講することをお勧めします。AIに従うのではなく、道具として使いこなし新たな価値を生みだしていきましょう。


〈お問い合わせ先〉一般財団法人 日本科学技術連盟 品質経営研修センター 研修運営グループ
〒166-0003 東京都杉並区高円寺南1-2-1 / TEL:03-5378-1213
Copyright © 2021 Union of Japanese Scientists and Engineers. All rights Reserved.