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BC-News(BC講師からのメッセージ)
BC

99.未知の世界を覗いてみたら<2024年11月11日>

(株)カネカ
長谷川伸洋(114BC・O)

品質管理ベーシックコース(以下BCと略)との出会いと実践での活用
 ある上司の一言が私の運命を変えました。研究部署から製造部署に異動した際、その上司から、BCを受けて品質管理を自分の武器としてみないかと。それまで殆ど意識してこなかったQCですが、取敢えず何でもやってみようと受講したのが本コースBCとの最初のかかわりです。
 研究部署では、データの再現性は意識していたものの「ばらつき」はあまり考えていませんでした。しかしその製造部署では、他社にはない特徴的な製品を出しているものの、上市を急いだ製造移管と顧客の高い要求レベルにより歩留まりが悪い状態であり、残業に残業を重ねるほど課題が満載、嫌でもばらつきを意識せざるを得ず、QCの活躍場面があちこちに転がっていました。期待に応えるべく、BCでは、昼は落ちこぼれまいと必死に勉強し、夜は他社の人と頻繁にアルコールを交えた情報交換により社内への還元に努めました。その結果、ようやく一定のレベルまで改善できて工程能力が高まったと同時に、ムダな検査も見つけて省力化にも貢献することができました。

SQC部会への参加
 一方で、QC検定2級は、STや宿題などにより鍛えられ、こんな私でもBC修了前に容易に合格することができたものの、1級は全く手が出ませんでした。その時、BC修了者に参加資格があるSQC部会にて1級の解説書を検討していることを知り、物は試しと参加してみました。ところが、部会では、検定問題だけでなく、自社の生データを持ち込み、かなり高度な議論をしたり、複雑な式を多用して解釈・検討したりと専門集団による予想外の高度な内容でした。完全に一人ぽつんと取り残され状態でした。BCでは何の賞も取れなかった私は、半分聞き流しながら高尚な雰囲気を味わい、部会の後にある毎回のアルコール消毒とワイガヤを楽しみとして継続していました。SQC部会は純粋にデータを解析する本当に品質管理・統計(と消毒)が好きな人たちの集まりのようです。

QC検定への挑戦
 しかし、不合格のまま偉そうに解説書の検討会に参加するのは気が引けます。後ろ指をさされないためにも一念発起し、人生で一番かというくらい夢中に勉強して何とか翌3月(BC修了1年後)には1級に無事合格できました。

QCの更なる研鑽
 会社においては、異動を重ね、色々な部署の人たちに、QCを講義、指導するとともに、他のBC修了生を各部署のQC講師兼アドバイザーとして育てることもしてきました。しかし、それでも現場からの相談にすぐに答えられずSQC部会に頼ることもあります。更に自分の武器となるよう、実践での積み重ねを大切にして日々研鑽しています。

まだ見ぬ世界へ
 BCはテキストだけでなくSTや宿題など様々なところで検討会が開催され、著名な先生も含め非常に多くの優秀な関係者が関わって作られています。会社だけでは知り合えないそんな人たちと侃々諤々できる、知らない世界が待っています。私はSQC部会のおかげで細谷先生の下、検定対策本を共著で上梓できました。良い経験とともにまだ見ぬ世界に足を踏み入れることができた一例です。あなたも未知の世界を覗いてみませんか?そのための第一歩としてBC修了後はSQC部会への参加は如何でしょうか。もちろん、BC関連以外にも他のセミナー講師や通信教育など色々な道がありますよ。

 
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