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【動画公開、講演資料DL】『過去事例を学ぶことでヒューマンエラーは防げる?』開催レポート<2022年09月01日>

2022年8月25日(木) 無料オンライン講演会『過去事例を学ぶことでヒューマンエラーは防げる?』が開催されました。
今回はZoomウエビナーにて、650名を超える多くの方々にご参加いただきました。
なお、本講演は「設計・開発部門のためのヒューマンエラー防止セミナー」の概略となっています。

 

  ◆ You Tubeにてアーカイブスを公開しています ◆
  

 
▼▼当日の講演資料の抜粋がこちらからダウンロードできます▼▼

     ※ダウンロードにあたっては個人情報の入力が必要です。
     ※入力いただいた個人情報は、今後、日科技連より信頼性・保全性・安全性関連等に関する
      情報提供のために使用させていただきます。

     https://questant.jp/q/REHEwebinar_DL 

 
 

【講演テーマ】
過去事例を学ぶことでヒューマンエラーは防げる?

【概   要】
 ユーザーや製造・保全作業に関与する人間のエラーにより発生する事故は多いものの、そこには2つの共通した特徴があることをご存知でしょうか。
 第一に、不注意が原因で発生したエラーは意外と少なく、ほとんどの場合、誰でもがエラーし易い使用・作業環境や設計上の考慮不足が原因となっていること、そして第二に、事前に予想できない新規のエラーというものは少なく、過去事例を学び、その水平展開により予想できたエラーが多いこと、です。
 「設計・開発部門のためのヒューマンエラー防止セミナー」では、作業環境へのちょっとした工夫でエラーが防げることに着目し、さらにマニュアルやチェック方法などに潜む落とし穴などを、多数の過去事例を基に提示し、エラー防止の方法を考えていきます。
 また、設計・開発者は、経験を活かして多くの工夫を取り入れますが、その際に陥りやすい、過去状況との違いの見落としや欠如しやすい予測の視点などを紹介し、製造・保全・運用時のヒューマンエラーの防止に効果的な設計とは何か、を受講生と共に考えてゆきます。


【プログラム】 
  
1.ヒューマンエラーに起因する事故
  2.設計者は なぜ考慮不足に陥るのか?
    1)設計での考慮不足で発生-
    2)想定できない新規エラーは少ない-

 
【講演者】田中 健次 氏(国立大学法人電気通信大学大学院)
 
【参加者の声】
 

★参加者の声(抜粋)

・チェック回数に対するエラー発生率のグラフは衝撃的でした。今までは意識の問
 題として、ダブルチェックの盲点を伝えたりもしていましたが、その説明に関し
 ても「根拠」はなかったため、一例として説明頂いた数字を今後は出したいと思
 います。

・ダブルチェックを超えて3人以上に増やすと検出率がかえって悪化するという事
 が、実際に実験で確認されていて興味深く、かつ説得力がありました。全体的に
 データ・実例を元にした説得力のある講演会でした。

・ダブル、トリプルチェックは無駄と感じてましたが、データで示して、なぜ効果
 が出ないのかまで説明してくださったことが非常に納得感もあり判りやすく良か
 ったです。

・今後は 「多重度を上げても精度が良くなるということではない」という事を念頭
 に入れ、真の原因を探るようにしたいと思いました。

・安全と危険の間に潜むグレーゾーンでこそエラーが多く、さらに新規のエラーは
 少ないこと多いといったところは業務の中でも感じている点だったので、理解が
 進みました。

・安全表記に関しては、警告表示ではグレーゾーンのケアができないため、安全
 保証表示が適切である点は気付きにくい事であり、大変参考になりました。
 想定外の事象は避けられないものでは無く、避ける工夫が必要である事、これ
 からも心掛けていきたいと感じました。

・グレーゾーンの扱いを設計に組込み危険前提で信頼性を確保する重要性、横展開
 と予想しようとする意識の重要性が大切であることを改めて確認できました。

・フールプルーフ構造にしても、ユーザの安全意識が低下してしまうとエラーは起
 きうるという話が印象に残った。【フールプルーフ構造=本質安全化】ではな
 く、使う人の意識を高める必要も同時に行わなくてはならないことが新たな気付
 きになりました。

・「工夫の根拠なき導入は危険」という講師の言葉は、目から鱗でした。
 「想定できない新規エラーは少ない」といことに、改めて気づきを得ました。

・人間ならではの知恵を使って工夫や変更するからこそ、そういった時に間違える
 ということはよく理解が出来ました。

・様々なエラー検知システムの利用に加え、ソフト面でも常にリスクへの意識を高
 めておくことの重要性を分かりやすく説明していただけたのが良かったです。

・「リスクを予測するマインドをどのように維持するか」を考える良いきっかけに
 なりました。

・再発防止策の効果を評価せずにそのまま運用し続けているケースがあるかもしれ
 ないと気付かされました。

・不具合に対する対策や過去事例の展開方法について新たな方向性を感じました。


 



 

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Profile

田中 健次 氏
国立大学法人電気通信大学大学院
情報理工学研究科 教授

1982年:京都大学理学部(数学科)卒業
1987年:東京工業大学大学院システム科学専攻博士課程修了
茨城大学工学部情報工学科助手を経て、電気通信大学大学院情報システム学研究科助教授・教授、改組により現職へ。
この間、米国ニューヨーク州立大学G. Klir 教授の下でシステム論を、英国マンチェスター大学
J. Reason教授の下で組織のリスクマネジメント論を研究。信頼性へのシステム論的アプローチや、行動心理を取り入れたリスクマネジメントなど、融合的な研究を推進し、プラント制御、医療安全、自動運転などの分野で人間-機械系の設計・運用に展開している。

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