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設計者の困りごと、「DRBFMワークシートをどう書いたら良いか分からない」を解消するために<2022年04月14日>

なぜお客様に迷惑をかける品質問題を起こすのか?

 技術の成熟期に入り、品質管理の面から完璧に近いシステムを持っているものの、依然として品質問題は発生しています。「一生懸命やっても成果が上がらない」 ・・・ それは何故なのでしょう。その多くは、技術的に高度な面で失敗したと言うよりは「設計段階で想定していなかった、想定外」で発生している問題であり、本来実現可能な設計案の完成度が低いことから発生している問題であると言えます。

 管理を徹底して、多くの試験を行い、高い品質を確保してきたハズではなかったのか?それなのに「なぜ信頼の崩壊が起こりつつあるのか?」、「なぜお客様に迷惑をかける問題を起こすのか?」、「なぜ想定外の問題を起こすのか?」、「本当に問題を防げなかったか?」
その原因は・・・潜在している問題に気付かなかった、問題の芽に気付かなかったことにあります。


 

確認修正型から予測対応型としてのDRBFM

 そのためには、問題発見に着目した未然防止の実践が重要となってきます。問題の多くは、変えた所(変更点)、変わってしまったところ(変化点)に潜んでいます。その問題の芽を早期に発見、解決して未然防止を行うために、変えた所、変わってしまった所に着目し、
「Good Dissection(観察)」と「Good Discussion(議論)」を用いた創造的DR、つまりDRBFM(Design Review Based on Failure Mode)
が大変有効だということです。

 DRBFM手法は形骸化しつつあるデザインレビューやFTA、FMEAをより実践的に発達させた手法です。ディスカッション、デザインレビューを通じて議論のキャッチボールを行い、お互いの頭脳を刺激して色々なことに気づき、問題点を発見して解決して行くことになります。


 

設計者の困りごと、
「DRBFMワークシートをどう書いたら良いか分からない」の解消

 DRBFMは浸透しているものの、DRBFMの書き方にはレベル差があります。それは具体的な書き方の教科書が無いこともあって、「本来記載すべきことが記載されていない」とか、「おれ流ワークシートの書き方」になっているのが実情です。この問題を解消するためにトヨタ自動車及び関連仕入先さま向けに講座を開設しました。

 何が心配で、何を検討して、どう考えて、どう判断して、どう設計したのか・・・本当にこの設計で良いのだろうか?など、判断のできないワークシートが多々見られます。
 
そこで、DRBFMをやったことがある、これからワークシートを書く・・・
と言う方のために、
  
 (1) DRBFMの基本的な「目的」とその「こころ」の再確認
 (2) 実践的なDRBFMの進め方、ワークシートの書き方
 (3) DRBFMワークシートを作成する上での勘所、成否のポイント


に重点を置いた講義内容としました。
また、具体的な事例やケーススタディ(演習)を織り込み、より実践的な進め方・書き方へのご理解が深まるよう工夫しました。

 この度、日科技連にて同内容の講座として、「未然防止手法DRBFM実践講座~DRBFMの”こころ”と実践的な進め方、書き方を学ぶ~」を開設しました。同様の悩みを持つ組織の方に参加をおすすめします。

 

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