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第2回 事務・販売・サービス〔含む医療・福祉〕部門
QCサークルグランドチャンピオン大会(小集団改善活動)

事務・販売・サービス〔含む医療・福祉〕部門における職場の活性化と人材育成に関する日頃の活動成果を発表する大会です

第2回事務・販売・サービス〔含む医療・福祉〕部門 グランドチャンピオン大会審査結果発表時の説明


各支部推薦の15サークルの皆さん、発表、有り難うございました。今日の本番はもちろん、本番に向けての 準備も大変だったことと思います。発表に向けての準備にご協力、ご支援いただいた皆さんも含めて、誠にお疲れ様でした。
いずれのサークルも、支部推薦を受けて出場いただきましたが、それぞれに他の範となるべき活動を行っている ことは言うまでもありません。最優秀賞、優秀賞、審査委員長のいずれであっても、受賞によって、更に、活動の 良いところを伸ばし、活動の継続とレベルアップをめざしていただくこと期待しています。

グランドチャンピオン大会は、今回、第2回目の開催となります。大会の趣旨はJHS部門の活動の普及・活性化をめざすために、臨機応変なメンバー編成、テーマ選定を行うことが一般的なJHS部門には、運営事例より、改善事例を前面に出して、活動内容を発表いただく機会を提供することです。従って、審査、表彰基準もその趣旨に 合せたものになっています。
さて、本日の15サークルの発表ですが、いずれも、各支部推薦により、支部代表の栄誉あるファイナリスト (いわゆる決勝進出者)として、第1回グランドチャンピオン大会の発表に臨んでいただきました。
審査委員会としましては、事前に提出された「支部からの推薦書」「要旨集」「ワンポイントシート」を読み込んだ上で、本日の各サークルの発表を聴かせていただきました。
審査基準は、本部長賞の応募規定の審査基準にあります通り、
(1)改善内容 60点
(2)活動の継続性・発展性 20点
(3)発表内容の分かりやすさ 20点
(4)上記以外の観点 (10点以内) です。
最後の「上記以外の観点」ですが、これはグランドチャンピオン大会が想定している事務・間接部門、更には日本の産業の4分の3を占めるサービス業は、極めて多様性が高いと思いますので、目からうろこ、コロンブスの卵の ように、「そんなやり方もありますね」といった予想外の創意工夫があり得ることを想定して、「多様性」「新規性」「先進的取り組み」を評価するためです。全体100点は変わりませんが、10点以内で加点があり得るということにしてあります。
各サークルの発表は、内容的には、それぞれ、創意工夫された活動により、確かな成果を挙げており、サークルの運営や、その活動及び成果は甲乙つけ難く、いずれのサークルも、これからのサークル活動の参考になる取り組みやヒントにあふれていました。
審査に当たっては、各サークルが、限られた時間と説明資料によってではありますが、特に、改善活動のPDCAサイクルをどう廻し、どのように成果をあげたかを、結論だけではなく、テーマ選定、改善活動、成果の確保と いったプロセス、そして、活動によってメンバーがどう成長し、今後の活動の継続性・発展性にどう繋がっていくかが分かるように論理的に分かりやすく説明していただけたかを審査させていただきました。

発表は、サークルによっては、時間の制約、配分からか、テーマの選定や活動の成果について、その取り組みの 背景やプロセスの説明が、情報やデータという面で必ずしも十分でなかったり、成果について、結論のみで、成果の説明があまり論理的ではなかったり、そのために、一部、活動のPDCAサイクルや今後の継続性が分かり 難かったりするところがありました。
そして、活動の継続性・発展性については、改善事例を前面に出した報告であっても、活動によってメンバーの 技術や能力がどう向上し、サークルがどう成長したかという視点が必要ですが、残念ながら、説明が不足している サークルもありました。
しかし、ほとんどのサークルが3年余りに亘って社会や産業、日常生活に様々な影響を与えたコロナ禍を乗り 越えて、更には、未曾有の自然災害に見舞われながらも復興し、歩みを止めず、ピンチをチャンスに変えて、様々に工夫しながら、しっかりと取り組んできた成果にあふれていました。

本日の発表の中で印象に残ったことをいくつか申し上げたいと思います。
1つ目は、発表15サークルの内訳ですが、10サークルが製造業、5サークルは、医療業から2つ、福祉事業、小売り業、サービス業から1つずつです。一番多いのは製造業の中の事務販売サービス部門ですが、業種として、医療・福祉ほか小売り・サービス業の比率も増えてきており、今後の更なる増加を期待したいと思っています。
2つ目は、JHS部門らしく、定性的なデータ、例えば、意識、満足度、感情、不安、理解度、また、言葉、知識、経験、人間の成長、あるいは、動作、ムダなどを、例えば、一般的な方法としてアンケート、更には、IE手法も 含めて、様々な測定・分析チャート、ツールなどを用いて、様々に定量化する取組みが、各サークルの活動の中で 見られました。
定性的なデータを定量化することで、目標の設定、科学的あるいは具体的なアプローチ、効果の測定が可能になり、PDCAサイクルを回すことや、ノウハウの確立、共有が可能になります。ぜひ、定量化にチャレンジしていただきたいと思います。
3つ目は、サークル編成の工夫です。2つの課の有志が立ち上がって組織風土改革に取り組んだケース、2職場からメンバー選抜した合同サークル、関係部門同士が共通の目標で連携するなど、まさに目的に応じた、前例に囚われないない柔軟なサークル編成が行われています。そして、異なる部門同士の会合はフレックスタイムを最大限活用して時間を合わせる等の工夫も印象に残りました。
また、困り事とかの、必ずしも現象面に囚われず、テーマ選定や目標設定に当たって、例えば、自職場の元々の ミッションは何かということを掘り下げたり、また、問題・課題の根底にある組 織風土に切り込むために QCサークル活動、QC手法を取り入れたサークルがありましたが、熱い想いで2年間という長きに亘って、伝える側、伝えられる側の相互の情報共有を推進し、その間に賛同する仲間の輪が広がりました。まさに、小集団改善活動の原点に返った取組みだと感じました。
もう一つ、Mey!Say!JUMPサークルが、eNPSで定性的なデータを定量化、ドライバーチャートなど様々な手法を駆使して改善項目を洗い出し、ChatGPTを活用した対策実施、独自のアプリ開発を行い、DX化にも繋げたところは、JHSの活動としても大いに参考になると感じました。
私の印象以外に、皆さまも、各サークルの活動の中から、ああ、なるほど、こういうやり方もあるんだという発見があったことを願っています。

尚、本日発表された全サークルに対して、少し時間をいただきますが、審査委員から、本日発表いただいた 各サークルの活動について、「良かった点」、「更に良くするために」という主旨のコメントをお送りする予定ですので、参考にしていただきたいと考えています。
今後とも、各サークルとメンバーの成長と、活動の更なる発展を期待しております。
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