Mail News Archives
 検索
   
BC-News(BC講師からのメッセージ)
BC

104.ベーシックコースで学ぶ基礎が、実務に直結する応用力を高める<2025年09月08日>

シチズン時計株式会社
山田大輔(127BC・T)

― ベーシックコースを通じて広がった世界とその意義
 私がベーシックコースに参加したのは2015年です。当時は技術管理部門で顧客調査や競合調査に従事し、市場調査に必要なデータ分析の基礎を学びたくて受講しました。その後、先行開発や製品開発の部門へとキャリアを進める中でも、ベーシックコースで学んだ基礎は仕事の土台となり、応用力を高める礎となっています。
ベーシックコースは、「基礎」を徹底的に学ぶコースです。統計学や品質管理の基本的な考え方・手法を体系的に身につけることで、実務に直結した応用力も自然と養われます。私自身、これらの基礎を徹底することで、品質管理だけでなく、マーケティングや設計開発、マネジメント業務にも活用しています。

― 社内での具体的な活用例
 マーケティング業務では、QFD(品質機能展開)や主成分分析を活用しています。これらはベーシックコースで学ぶ手法の一つであり、お客様のニーズや市場動向を的確に捉えるのに役立ちます。新製品開発では、顧客の声を定量的に分析し、最適な設計方針の導出に役立てています。
 設計開発業務でも、ベーシックコースの知識は生きています。管理図やヒストグラムを設計に取り入れることで、工程データを活用した製造性を考慮した設計を推進しています。さらに、有限要素法と実験計画法を組み合わせた仮想設計検証も、ベーシックコースで培った基礎を応用した例です。これにより、試作回数を減らし、コスト削減と検証品質の向上を実現しています。
 マネジメント業務では、職場環境評価やスキルマップ分析、エンゲージメント向上策の立案にベーシックコースの知識を活用しています。

― 班別研究会の経験と学び
 現在も、ベーシックコースの班別研究会の講師として関わっています。受講生の課題やデータ分析・手法の応用に携わることで、私自身も実務に直結した知識と経験を得ています。他者の経験から学べることも、ベーシックコースの大きな魅力です。

― 最後に
 これからの時代、データリテラシーはますます重要です。基礎をしっかり学ぶことが、その後の応用力を高める鍵となります。私もベーシックコースで学んだ基礎知識を土台に、多くの業務や社内活動に役立ててきました。近年注目される機械学習や生成AIの活用も、基礎的なデータ分析の理解があってこそ価値を発揮します。これらの技術を使いこなせる人材は、今後の企業競争力を左右する存在となるでしょう。
 私の経験から、ベーシックコースで学んだ基礎は単なる知識の習得にとどまらず、実務や未来の技術活用においても大きな武器となると確信しています。ベーシックコースを修了した皆様も、学んだ基礎を土台に応用力を高めていきましょう。

 
戻る
関連記事
 
〈お問い合わせ先〉一般財団法人 日本科学技術連盟 品質経営研修センター 研修運営グループ
〒166-0003 東京都杉並区高円寺南1-2-1 / TEL:03-5378-1213
Copyright © 2021 Union of Japanese Scientists and Engineers. All rights Reserved.