年度 |
受賞企業名 |
2022 |
関工業株式会社 |
2021 |
日電精密工業株式会社 |
2020 |
アクシアル リテイリング株式会社 |
河野光学レンズ株式会社 |
株式会社明電舎 プラント建設本部 |
2019 |
小橋工業株式会社 |
株式会社島田鉄工 |
トヨタ紡織九州株式会社 |
2018 |
トヨタ紡織株式会社 刈谷工場 |
トヨタ紡織株式会社 猿投工場 |
株式会社中野製作所 |
2017 |
株式会社伊那セキソー
株式会社伊那セキソー
(株)伊那セキソーは、1975年操業の自動車のブレーキ配管用チューブナットおよび排気、冷却配管などのパイプ加工、内装外装用小物樹脂成型品の製造を行っています。
経営理念として、「お客様第一、人間性尊重、まずは人づくりから」を掲げ、人づくりを基本に経営を行っています。体質強化の手段として全員参加のTPMおよびTPS活動を取り入れ、流れ化、少人化、可動率100%、加工点管理などを愚直に行ってきました。その結果、1995年にTPM優秀賞第2類受賞を契機に、1998年、2012年と2度のTPM優秀賞・継続賞を受賞することができました。
その間、自動車産業の成長に伴い売上高を伸ばしてきましたが、世界経済の変化や激化する企業間競争の中で、“顧客志向で環境の変化に対応できる企業体質”への変革をめざし、2015年に「TQMの導入」を図りました。
TQM活動の重点は、次の3点において推進してきました。
(1)QC的ものの見方・考え方および改善活動のしくみ強化により、改善活動の活性化を図る。
(2)M・TPS活動を強化し、技術力を向上させることにより、流れのある工場を構築する。
(3)必要なスキルを明確にし、計画的な教育を実施することにより、知識・技能の向上ともの造り力の強化を図る。
TQMを導入し、次のような多くの効果を挙げることができ、本当に良かったと思っています。
(1)QC的ものの見方・考え方とQC手法の習得により、改善活動が進みQCサークルのレベルが向上し各部門の活性化が図れました。
(2)ニュー都市計画による工場のめざす姿を描き活動を進めることにより、縦型1個流し加工機の増設や工程連結ができました。
(3)教育訓練の場“こずく塾”をつくり教育を実施することにより、ベテランから若い人へ技術・技能の伝承が進みました。
これからもお客様から見て「魅力ある中堅企業」をめざし、TQM活動を一歩一歩着実に進め、人と組織の活力を高めながら、明るく活気ある会社をめざして行きます。
所在地:長野県上伊那郡
受賞理由
(株)伊那セキソーは、1975年に日本セキソー工業㈱の伊那工場として、冷鍛品の製造を開始した。1983年にチューブ加工、1992年に樹脂成形を開始し、チューブ部門、冷鍛部門、樹脂部門を3本柱とする体制となった。 資本金は3,000万円、2016年度の売上高6.9億円、社員数32名の中堅製造業である。 TQMの導入における基本的な考え方は、“人材育成をベースに顧客から信頼される企業をめざし、TQMを体質強化の1つの柱として良いものを早く安定的にお届けする”ことである。TQM活動の特徴は①経営層の強固な意志とリーダーシップ、②工場革新のための「ニュー都市計画」、③人間性 尊重を基盤とする人財育成 である。これらのTQM活動の結果として、すべての成果指標が伸びている。
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エイベックス株式会社
エイベックス株式会
創業者の加藤一明は、1949年に「加藤鉄工所」として創業し、1953年に法人組織として設立。人材育成に創業期より現在に至るまで高い関心を持っており、小規模でありながら従業員への教育機会の提供に力を入れております。また、経営を展開していく中で国内拠点にこだわり、「地域雇用」(100%自社雇用)と経営の効率化による増益により「納税」をすることで地域貢献を行ってきました。
創業当時は、自動車ではなくミシン部品を製造していておりましたが、台湾での現地調達化により仕事がなくなり、その後8mm映写機の部品、自動車のブレーキ部品と順次手掛けてきました。現在では商品の絞り込み戦略を進め、自動車用構成部品を中心とした小物精密切削・研削加工メーカーとして、主にオートマチックトランスミッションのスプールバルブやリニアソレノイドプランジャ、水素燃料電池車に関わる部品を生産しており ます。
弊社の取り組みとしては、女性正社員の積極的な採用や女性のパートタイム採用枠の拡大、地元高齢者の大幅な活躍場面の提供を進めるとともに、全員参加での「あいさつ」とTPM活動の基本である「2S+清掃」活動の推進により、厳しい採用状況下において多様性な人材の活躍により差別化が図られていきました。従業員の定着率も改善されていく中で、能力を効率的に活用するために、顧客の委員会活動を通じて学んできた「TQM活動」 の導入を2008年に実施し始めていったのがきっかけでした。
今回の受賞にあたり、今後は中長期経営計画や技術ロードマップ等の目指す姿に対して、保有している経営資源を最大限に活用して活動を進めてまいります。また、それらの実現を支える人材育成にも引き続き尽力をし、一層と多様な人材の活用と働き方の組合わせを実現させていきます。
愛知県名古屋市
受賞理由
同社は自動車用構成部品(自動変速機における油圧制御部品等)の小型精密切削、研削加工メーカーである。リーマンショック後の会社の急成長に伴い「トップ一人によるマネジメントの困難さ」「人材育成の遅れによる属人的対応」「ロスの増加」等の経営課題が顕在化してきた。経営目的の達成とこれらの課題解決に向けTQMの導入を図り、活動を推進している。
TQMの特徴は、1)将来の技術革新を視野に入れた「技術ロードマップ」の構築、2)ミドル層主導による方針管理への転換、3)全階層における改善活動の推進と活動を通じた人づくりである。これらの活動により、売上高、苦情・クレーム、廃却不良等で顕著な成果を出している。
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大豊精機株式会社
大豊精機株式会社
1973年創業の大豊精機株式会社は、愛知県豊田市を中心に国内5拠点、海外(中国)1拠点で、主に自動車業界をお客様に、プレス金型、プレス・鍛造・焼結工程の関連設備や溶接設備、そして自動車の足廻り部品を主体と した試作と量産部品生産を行っている、設備&部品メーカーです。
創業当初は設備事業が主体でしたが、時代とともに金型事業・試作事業・量産事業と業態を拡大しつつ、2003年頃からのお客様の海外生産拡大とも相まって、仕事量も増加し人員も大きく増強してきました。しかし、業務 規模の急激な拡大の歪と2008年のリーマンショックによる売上げ半減により経営課題が顕在化し、その解決のために2009年よりTQM活動の強化に取組んでまいりました。
厳しい環境の中で、お客様に貢献しながら当社が成長していくために、強いトップのリーダーシップのもと事業の軸を再構築し、その中で『トータルエンジニアリング』という考え方を事業活動の核として、現在におい てもまた将来に向かっても普遍的なコンセプトとして展開しています。
このコンセプトのもとSQCDを高い次元で実現するため、「データ正のものづくり」にこだわり3D設計や3D計測の環境整備と技術の手の内化を図り、設備づくり、型づくり、部品づくりに反映しています。また、近年 では全ての業務の視える化を行い、その結果をデータとして関連付けできるシステムを導入し、品質管理、生産管理、原価管理を確実に効率的に実施できる仕組みを構築し成果も現れてきています。この他にも、内製力の強 化や人財育成・標準化とあわせて、新技術開発においても目まぐるしく変化する技術革新の中で将来的なロードマップを描きながらお客様第一を念頭に置き、将来にさらに踏み込んだ技術開発に注力しています。
以上の様なTQM活動を実施したことで、従業員一人ひとりのレベルも格段に向上し結果として業績にも反映されてきました。
今後も「お客様第一」・「全員参加」・「絶え間ない改善」を基本に更にTQM活動を活性化させ、活き活きとした従業員とともに、お客様に貢献できる企業を目指していきます。
所在地:愛知県豊田市
受賞理由
大豊精機株式会社は1973年に設立された資本金8億7,880万円、従業員448名の企業である。企業理念は、「安全性と信頼性の高い商品づくりを通して社会に貢献する」を掲げ、お客様に満足して頂くことと地球環境にも配慮した製品を提案・提供している。主な事業内容は、量産用自動車部品の生産及び生産設備・金型(試作、量産)の設計・製作である。大豊精機のTQM活動の特徴は、①ビジョンの明確化と確実な達成 ②コア技術を組み合わせたコア・コンピタンスの持続 ③顧客ニーズに応える高い技術力 ④管理部門の業務プロセスの視える化 ⑤IoTの積極的活用⑥長期スパンの人材育成である。結果として、売上高と生産性が確実に上がっており、営業利益も増加している。
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株式会社丸開鉄工
株式会社丸開鉄工
株式会社丸開鉄工は、1971年に創業し、石川県小松市で、建設機械及び産業機械の機械加工部品の製造に携わっています。『「基本は個人の創造力」株式会社丸開鉄工は、少数精鋭で、創造性、独創性を発揮した「ものづくり」により、人類、社会の進歩発展に貢献します。』を経営理念に掲げ、日々「もの づくり」に、真摯に向き合ってまいりました。
しかしながら、円高基調による海外生産拠点への生産移転による仕事量の減少や、リーマンショックによる世界同時不況に端を発する経営環境の悪化、主要取引先のグリーン調達への対応などにより、企業体質の強化が経営課題となってまいりました。これらの課題に対応すべく、2008年7月にエコステージによるEMSを導入し、企業体質の強化に取り組み始めました。これがTQM活動の始まりでもあり、2015年度からは、その活動をTQM活動に本格移行させ、質の向上と時代の変化に対応した進化を押し進め、全員参加によるTQM活動に取り組んでおります。
活動内容としては、5S活動をベースに、SLQDCMEの改善に取り組み、トップのリーダーシップのもと、全従業員への経営課題及び方針管理の見える化を行い、そのプロセス管理、目標値管理を毎月全従業員で地道に実施し、経営体質の強化を図ってまいりました。具体的には①ムダ取り改善による作業効率の改善、②新入社員から熟練工までの全社員が参加する全社品質会議による、再発防止案や、対策内容の再検討、③ITを活用した在庫・納期管理、④技能検定及びQC検定の取得推進による固有技術。管理技術の向上やフィロソフィ教育によるモラールの向上をベースとした人材育成などで、顧客満足に対応できる企業体質の改善を、TQM活動を通して実施しています。
今後は、さらなる経営理念の実現を、TQM活動を通して実施していき、顧客満足の向上、全従業員の満足度の向上、社会への貢献を、全員参加で目指していく所存です。
所在地:石川県小松市
受賞理由
株式会社丸開鉄工は、1971年石川県小松市に創業、年間売上高は3億円余、従業員数はパートを含めて13名、建設機械及び産業機械の機械加工部品の製造を主な事業としている。
TQMを小規模組織に合わせて独自にアレンジし進化をさせていることに特徴があり、a) 経営課題の達成に向けた全員参加の目標管理・プロセス管理、b) ムダの見える化と削減、c) ITを活用した工程管理、d) 固有技術・管理技術に関する資格取得の推進、e) 機械設備の充実と働きやすさの追究など、自組織の実情にあったTQMを実践している。
これらの活動の結果、人材の育成が図られるとともに、改善活動に全員で取り組むことを通して、a) ムダ取り改善効果の向上と設備修繕費の低減、b) 納期達成率の向上と在庫回転率の改善、c) 安全評価点の向上と無災害記録の継続、d) 品質不具合件数(社内)の減少、e) 技能検定資格者・QC検定合格者数の増加などの大きな成果に結びつけている。また、こうした努力の結果、取引先からも高い評価が得られるまでに成長してきた。
以上の活動内容およびその結果から「日本品質奨励賞・TQM奨励賞」の授賞を決定した。
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株式会社マルヤス・セキソー東北
株式会社マルヤス・セキソー東北
株式会社マルヤス・セキソー東北は、2000年に創業、岩手県北上市で自動車の内外装樹脂、配管部品の曲げ組み付け、およびエンジンマウントなどの製造に携わっております。「企業の成長はそこで働く人の成長の結果である」との想いで「人財育成」を企業経営の根 幹としています。
2011年の東日本大震災後、企業体質強化の手段としてTPM活動をスタートさせ、2014年にTPM優秀賞カテゴリ―Bを受賞することができました。
さらに2015年、顧客指向の企業運営と、しくみをつくりPDCAサイクルによる継続的な改善を目的に「全員参加のTQM活動」を導入しました。
内部・外部の環境分析から経営戦略を立て、中期経営計画、会社方針から部門方針へ展開することにより経営目標の達成を図り、QC的ものの見方・考え方の実践および改善活動のしくみ強化により、改善活動の活性化を図りました。中期経営計画と連動し、工場の あるべき姿を「イーハトーブ(私たちの理想郷)工場改造」として絵に表し改善を進め、東北の地にあったコンパクトカチオン塗装機を導入し、溶接-塗装-組付けの一個流しを実現、リードタイム短縮と在庫面積の大幅な削減に成功しました。
人財育成では塾と道場を開設、「一心館 瀬川道場」では柔道の指導者資格を持つ職長が仕事や教育を受ける心構えを、「やっぺ塾」では安全と品質の訓練を行い、自信と誇りを持った社員たちが、躾を要にした「New5S活動」の展開による現場力の向上をめざし活 動を推進しています。
また、QCDSMEの各機能別に推進リーダーを任命し、「イーハトーブ活動」としてPDCAを愚直に回し、さらなるレベルの向上を目指しております。震災により仕事どころではなかった社員たちとのコミュニケーションと、社内情報の共有ツールとして誕生し た手書きの「壁新聞 MSTファイル」(A0サイズ)は、現在も全社員の心を繋いでいます。
東北の人の強みである、内に秘めた情熱と忍耐強く活動を続ける力を発揮できる環境を整え、お客様が目指す世界一の競争力を持つ魅力あるコンパクト車をつくるため、東北地域のさらなる発展のため、そして「イーハトーブ活動」により全ての社員とその家族が、 夢と誇りを持ち続けることができる企業を目指してTQMを推進してまいります。
所在地:岩手県北上市
受賞理由
受賞企業の株式会社マルヤス・セキソー東北は、2000年設立の日本セキソー工業㈱岩手工場を前身に2003年に現在地の岩手県北上市に移転して操業を開始した。資本金8,000万円、2016年度売上高10.7億円、社員数50名規模の自動車部品メーカーである。TQMの導入は2015年で、東日本大震災の影響や自動車メーカーの生産車種再構築への対応遅れによる生産量の大幅な落ち込みが背景になっている。TQM推進のねらいを『自立し、成長できる企業体質への変革』として、「中期経営計画」により、①営業力強化とお客様との連携強化による売上・利益の拡大、②素材から完成品までの一個流しの実現によるリードタイム・コストの削減、③計画的な人財育成による固有技術・管理技術の向上、の3点を経営課題として活動を推進した。
トップの強固なリーダーシップと全員参加のもとTQMを実践し、工程内不良率の50%低減、リードタイムの75%低減、設備故障停止時間の20%低減、製造原価の15%低減、輸送費の20%低減などの大きな効果が得られた。これらが生産量のV字回復とともに、売上高及び経常利益額の大幅向上につなげており高く評価できる。
以上の活動内容およびその成果から「日本品質奨励賞・TQM奨励賞」の授賞を決定した。
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2016 |
株式会社光栄
株式会社光栄
1982 年創業の株式会社光栄は、石川県能美市で建設機械および輸送機器の板金溶接部品の製造に携わっております。これまでの17 年にわたる経営体質の改善により、創業時からの念願であった新工場建設・移転を2016 年3月に果たすことができました。 創業から3年間の業績は順調でしたが、その後1997 年頃までは長い低迷が続いておりました。その原因は、工場経営の基礎であるSQCDEM の全般の欠如と判断し、1998年にTQMを導入しました。 5S活動からスタートし、品質保証体制の組織づくりと、工程設計による製造工程の確立をベースとした品質管理に取り組み、併せて安全衛生管理、生産管理の体制づくりを一歩一歩進め、また同時に、従業員が誇り高き「光栄マン」として体得すべき基本事項を明確にした「光栄マンファイル」を教材に毎週繰り返し教育していく「光栄マン育成教育」などで、人財育成に力を注いでいきました。また、2000 年には、「光栄流かばん方式」と「日々生産方式」などの生産方式の変革にチャレンジし定着させました。 しかし、それまでの活動は全てトップ主導によるもので、従業員各自の主体性や全員参加の意識が欠けていたため、2003 年、新たに「全員参加のTQM活動」を目標に掲げました。 まずは部門横断の委員会活動をスタートさせ、続けて方針管理の徹底、エコステージ活動によるEMS、部門別の小集団改善活動、経営理念の改訂と光栄フィロソフィの導入、QMSの構築へと展開し、12 年間にわたり一つひとつ着実に活動を展開することにより経営体質の強化を図ってまいりました。 また、ITに関しては、2008 年に、タイムリーに部品の進捗や実績を把握できる「光栄生産管理システムKPCS」、2013 年には、ディリーに経営指標を把握できる「日次決算・部門別管理会計システムAMAS」を独自開発してまいりました。これらにより、それまでに築いてきた品質管理、生産管理、原価管理を確実で効率的なものとでき、既存の諸活動に利活用できる仕組みの構築へとつながっています。 長年の地道なTQM活動によって、SQCDEMのレベルが格段に向上し、業績に反映することができました。そして、なによりの喜びは従業員=「光栄マン」が大きく成長したことです。 今後も、弊社のブランドである「光栄マン」は、経営理念「全従業員の物心両面の幸せを追求すると同時に、社会に貢献する」の実現に向けて、さらにTQMのレベルの向上を図り、従業員一人一人が主役の「真の全員参加経営」を目指していく所存です。
所在地:石川県能美市
受賞理由
同社は、建設機械および輸送機器の板⾦溶接部品の受注⽣産を⾏っている。SQCDEMの多くの課題を克服するために1998 年にTQM を導入し、経営理念、光栄マン育成教育、委員会活動や日々の生産方式などに取り組む中で少しずつ成果があらわれてきている。2008 年から小松共栄⼯業協同組合の⼀員としてエコステージ活動にも参画している。 TQM の特徴は、1)社長のリーダーシップ、2)網の目組織による改善活動、3)人材育成である。景気の波が激しい建設機械・輸送機器の分野にありながら、堅実な業績を維持し、着実な内部留保を重ね、2016年3月には念願の新⼯場建設・移転を達成している。
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澤藤電機株式会社
澤藤電機株式会社
当社は、経営理念として「澤藤電機は良い商品を造り、企業としての社会的責任を果たし、関係する全ての人に栄を与える」を掲げ、時代と共に多様化するお客様の期待に応える為に、創業より100 年以上に亘り技術の練磨を積み重ね、企業活動を行ってまいりました。 当社の事業は、トラック・バス用電装品(OEM、補用品)・ポータブル発電機(OEM、自社ブランド)・ポータブル冷蔵庫(自社ブランド)の3つの事業で構成されており、これらの製品は、国内はもとより世界100 ヵ国余に輸出され、多くのお客様にご愛用いただいております。 しかしながら、2008 年のリーマンショックに端を発した世界同時不況により、当社も3事業共に影響を受けて業績が悪化し、その対応策を迫られることとなりました。そこで、全社での原価低減活動や、海外生産拠点の新設による新型電装品の生産を開始しましたが、品質問題の発生もあり、期待通りの成果を得ることができませんでした。これらの問題発生は根本的な企業体質の弱さにあると判断し、経営にしっかりとした背骨を通すため、2013 年7月にTQM導入を決定いたしました。 TQM導入後は、方針管理の強化、後工程はお客様と考えた絶え間のない改善、標準化と日常管理の効果的な推進を行い、経営課題の解決に全力で取り組んでおります。 方針管理の強化によって、常に結果系の具体的な目標値と、施策の寄与率を意識する様になり、方針達成率が高くなってきました。また、改善活動では、停滞がちであった品質教育を強化、外部セミナーにも積極的に参加し、SQC手法を用いて問題解決を図る「ワーキングチーム活動」と、役員・管理職が集まり部門横断的なチームを結成、知恵と工夫を持ち寄って課題解決を図る「S-CAP(Sawafuji Cross-Functional Advanced Project)活動」を開始しました。この2つの新たな改善活動により、今までになかった成果を得ることができる様になりました。更に、標準化のSDCAサイクルが回り出したことで、再発防止活動が高度化してきております。 今後も、『お客様目線』を合言葉に、TQM活動を軸とした体質改善と競争力強化を図り、次世代につなげる会社づくりを推進して行きます。
所在地:群馬県太田市
受賞理由
同社は、銅線のコア材への巻線技術に優れ、トラックやバス⽤蓄電池の充電発電機などの電装品、エンジン駆動ポータブル発電機、ポータブル冷蔵庫の企画、開発、製造、販売を主要事業としている。2008 年のリーマンショックによる世界同時不況に端を発する業績低迷、廉価な中国製発電機の普及による販売量の大幅低下、海外拠点での電装品の品質問題への対処が喫緊の経営課題であった。これらの課題の根本解決には企業体質の強化が不可欠であると考え、2013 年7 月TQM を導入した。トップの率先垂範のもとで全員参加のTQM 実施により着実な改善を積み重ねた結果、TQM 実施の基盤となる仕組みが形成され、成果が現われてきた。
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太陽工業株式会社 生産本部 枚方工場
太陽工業株式会社 生産本部 枚方工場
太陽工業株式会社は創業94 年の歴史があり大型膜構造物を始め、膜材料の特性や利点を活かした物流分野、流通施設、土木分野、環境分野の事業を手がけて参りました。 枚方工場は主力製品を作るマザー工場として1967 年に操業しQC サークルなどを活発に展開、1997 年を境にTQM(総合的品質管理)に移行して今日まで継続しています。 1990 年代後半にTQM 活動の延長として「Makmax Cost Reduction による業務改善」と「新製品の開発」の方針を打ち出し、経営方針、業績目標、品質方針を着実に遂行できる組織力、現場力、改善力を工場で培ってきました。 現在は経営の基本的な考えとして「開発型企業を目指した成長し続ける企業」を念頭において「膜にこだわり、膜を越える」というビジョンのもと、枚方工場は「環境変化に対応できる組織・チーム・個人つくり」に焦点をあて持続的成長を続けるとともに変化に対応できる組織を形成してきています。 私どもはお客さまに感動と快適な環境をお届けするため、枚方工場のTQM 活動を通して品質や仕事の質を向上させる取組みを継続的に実施しています。膜構造物で質、量、技術において、世界中で様々な経験や知識や実験や解析技術を向上してきましたが、IT技術の進歩は目まぐるしく世界の技術もかなりのスピードで進歩しています。身近な製品や異業種が生み出す技法から技術を習得して蓄積し、日々進歩していかなければならないと考えています。 枚方工場では2008 年から3 年間にわたりサウジアラビア向けの巡礼用日除けアンブレラ16 万㎡を提供しました。特殊な材料、特殊工法、デザインを重視した顧客要望を全て達成するために世界初の高性能縫製自働ミシンの開発、設備を使いこなすための加工技術を確立して技術の向上と顧客ベネフィットを実現してきました。 この度の日本品質奨励賞TQM 奨励賞はこれまでの取り組みを評価していただいたと歓喜に耐えません。 これからもTQM を基本品質管理と位置づけ、社会に貢献する環境企業を創り上げて参ります。今後とも変わらぬご厚誼とご指導のほど、お願い申し上げます。
所在地:大阪府枚方市
受賞理由
同工場は、生産本部に属した3工場の⼀つで、従業員63 名の工場である。製造する製品は、ドームなどの大型恒久膜構造物、大型パビリオンテントなどである。2010 年の経営課題に対し策定された生産本部ミッションとビジョンを受けて、全員参加の⽅針管理活動を展開している。2012 年にTQM 活動を強化することで、工⽬標を達成し、全社の利益に貢献している。具体的にはTQM 活動による業績貢献の指標は、「工場原価差額」であり、2015 年は2012 年対比で30%増加している。TQM 活動の特徴は、1) 組織横断型方針管理活動 2) 人・モノ・設備・⽅法を⼀体化した技術開発である。
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2015 |
株式会社マルヤスエンジニアリング
株式会社マルヤスエンジニアリング
会社概要
所在地:愛知県名古屋市
受賞理由
受賞企業の株式会社マルヤスエンジニアリングは1994年にマルヤス工業(株)から分離独立し名古屋市に設立された製造設備の総合メーカーで、2014年度売上高約42億円、従業員67名規模の会社である。2012年までの業績が伸び悩み状態であったことから、2013年に「顧客指向で環境の変化に対応できる企業体質への変革」を目的としてTQMを導入した。
当社のTQM活動の特徴は、①方針管理のしくみ強化による経営目標の達成、②積極的な改善による問題解決力の向上、③顧客指向のもの造りのための新技術開発、④人財育成体系の整備によるもの造り力の強化、の四点である。
トップの強固なリーダーシップと全員参加のもとTQMを実践し、2012年度比売上高及び経常利益額の倍増をはじめ、設備停止件数、工程内不良件数、クレーム件数、新規設備製品原価率などの低減や保全技能士合格者数、QC検定取得者数、量産前可視化件数などの増加といった顕著な効果を得ている。
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2014 |
オージー技研株式会社
オージー技研株式会社
オージー技研株式会社は、1949年に創業の地である岡山県瀬戸内市に先代の社長奥田巌がOG電気医療機研究所として創立しました。1965年には、岡山大学との産学連携により、国内初の「電動型間欠牽引治療器(オルソトラック)」を開発し、これが市場ニーズともマッチし爆発的な販売実績を残しました。また、医療・リハビリ分野で築いた信頼を、入浴装置や介護予防機器などの福祉・健康分野にも展開し、より多くの高齢者が自己実現に近づくよう製品開発に取り組んでいます。
弊社では、中期経営計画並びに経営計画を策定し全社展開していましたが、顧客指向の不足に気づき、2012年にTQMの導入を宣言しました。顧客指向に基づいた経営方針の策定と、経営計画を着実に達成する方針管理、それらを実現する品質経営・人材育成を実践するためにTQMが有効と判断したからです。
今までのTQM活動からワンランク上の活動へと全社展開し、顧客指向の製品・サービスを最高の品質で提供していくために、今回TQM奨励賞への挑戦を決意いたしました。社員一丸となってTQM活動を推進したことにより、TQMに対する理解を深めることができ、TQM活動を強固なものとすることができました。
オージー技研株式会社は「顧客にとってなくてはならない会社として世界№1のリハビリ総合メーカーになる」という長期ビジョンを掲げ、目標に挑戦しています。今後はTQM推進に弾みをつける目的で、次の中継点であるデミング賞にチャレンジし、経営目標の達成を目指して参ります。
今後も企業理念である、「我が社は顧客を大切にし、常に正しい経営を展開することによって社会に奉仕し、社員と共に繁栄する」を愚直に押し進めていく所存です。
所在地:岡山県岡山市
受賞理由
オージー技研株式会社は、資本金4,000万円、売上高125億円、従業員約500名の介護浴槽、物理療法機器などを製造・販売しているリハビリ総合メーカーである。TQMを2012年に導入し、トップの卓越したリーダーシップのもとで、顧客指向の2027年ビジョンの策定とそれを実現する方針管理の仕組みの構築、全員参加の改善、問題解決力の向上に力点を置く人材育成、顧客のニーズ・期待に応える営業体制強化などに取り組んだ。その結果、売上高とシェアの拡大、顧客満足度の向上、製品修理件数の低減など、経営に貢献するTQMを推進し成果をあげた。
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2013 |
株式会社新井コロナ
株式会社新井コロナ
株式会社新井コロナは、株式会社コロナの100%出資の子会社として1990年に設立し、空調機器生産の専門工場という位置付けで1991年に本格的に操業を開始しました。その後、1997年に寒冷地向けストーブ、さらに、2002年より石油ファンヒーターの生産を開始し、これにより、夏物の空調機器と冬物の暖房機器との二毛作生産体制が確立されました。さらに、タンク自動化ライン、プレスロボットライン、溶剤塗装ラインと積極的に設備の導入を図り、部品加工から組立までの一貫生産体制を構築しました。
しかし、厳しい市場環境の中、受身の製造体質に危機感を覚え、2004年に共通の価値観の醸成のために「5S活動」を展開し、企業風土の変革を図りました。さらに、「あらゆる環境の変化にも耐えうる企業体質の強化を図る」ことを目的に2007年にTQMを導入し、日常管理の徹底、方針管理の充実を図り、経営目標・課題の達成を目指して取組みを推進してきました。
今回、日本品質奨励賞 TQM奨励賞に挑戦することにより、全社員の力の結集が図られ、TQM活動をより強固なものにすることができました。
今後、創業精神である「誠実と努力」にもとづき、活動を一歩一歩着実に積み重ね、コスト競争力・品質保証機能の強化とともに、自発的な社員の育成と組織総合力を発揮できる「人と組織の活性化」を柱とした、明るく活気のある会社づくりを目指したいと考えます。
所在地:新潟県妙高市
受賞理由
受賞会社の株式会社新井コロナのTQMは、「いかなる環境の変化にも対応できる企業体質の強化」を目的として、「TQMを経営管理手法の核」とした方針管理の充実とともに「職制改善活動」「改善提案活動」「5S活動」の三つの活動を柱として、経営課題の達成と問題・課題解決に取り組んできた。
この結果、方針管理の充実とともに市場クレームの低減をはじめ、工程検査検出不良率、生産達成率、5S評価点の向上など諸活動の効果が得られていた。合わせて2008年のリーマンショック以来の環境変化を力強く乗り越え、売上高、経常利益など急速な業績回復と向上につなげ、経営に寄与する活動として高く評価された。
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株式会社名光精機
株式会社名光精機
株式会社名光精機は、2002年に創業の地である愛知県一宮市にあった貸工場の片隅で産声を上げました。
自動車用高機能部品の試作品造りが当初の目的で、従業員も2名のみという、よちよち歩きのスタートでしたが、その製品の精度、品質に関心をお持ちになったお客様からの強い量産への働きかけがあり、翌年には、現在の愛知県津島市鹿伏兎町に工場を建設するに至りました。
その後は、お客様の好調な業績のおかげで、当社も順調に売上を伸ばさせていただき、昨年創立10周年を迎えることができました。国際的な規格としては、創業間もない2004年にISO 9001、ISO14001を取得いたしましたが、当社の特徴である「SE活動参画型開発」を基盤にして会社を成長させるためには、全組織を効果的・効率的に運営し、お客様に満足して頂ける製品を継続的改善により製造して行く必要があると考え、2008年にそのための管理技術、経営手法としてTQMの導入を開始いたしました。
創立10周年を終え、次の10周年を展望した際に、それまでのTQMの再確認と、より高いレベルの活動を求めてTQM奨励賞への挑戦を決意いたししました。極めて短い準備期間で、予想以上に苦労した面もありましたが、社員が一丸となってTQMの原点に立ち戻って準備を進めたことで、TQMへの理解も深まり、チャレンジした甲斐があったと考えております。
2013年8月のJIS Q 9100認証取得により、これまでのような自動車部品だけではなく、航空機分野にも進出し、さらに新たな領域を切り開いていくことを展望しておりますが、今回の日本品質奨励賞TQM奨励賞の受賞を機に、これまで以上にTQM活動に注力して、お客様との関係をより密度の高いものとし、今後も社員全員で企業理念である
私達は
品質第一の精密機械加工を提供し
お客様の信頼を得
かつ地球環境の保全と社会に貢献する
を愚直に押し進めていく所存です。
所在地:愛知県津島市
受賞理由
株式会社名光精機は、愛知県津島市に本社機能・工場を置く「オートマチックトランスミッション制御用リニアソレノイド部品」などの自動車用高機能部品の製造販売を行う中規模企業である。
「新技術・新製品の技術開発力の向上」などの3つの経営課題が明確になっており、2008年にTQMを導入し、トップの強いリーダーシップにより、工夫を凝らした「方針管理」が展開され成果をあげている。
SE提案型受注活動が活発に行われ、主要な顧客と連携した「Mゼロ活動」と称する改善活動も実施され、会社は順調に発展を遂げている。
役員パトロール、専門職パトロール、品質・安全衛生パトロール(5Sを含む)などが定期的に実施されることにより、製造現場などは素晴らしい職場環境となっている。
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2012 |
阿波スピンドル株式会社 本社・本社工場
阿波スピンドル株式会社 本社・本社工場
阿波スピンドル株式会社は明治元年(1868年)創業以来、繊維産業の歴史と共に歩みスピンドル製造・販売により世界に「AWAブランド」を確立いたしました。1960年には国内の自動車産業の発展に伴い、その主要部品となるベアリングの旋削加工を始め量産工場を立ち上げました。現在では繊維機械部品の製造で培ったコア技術を活かし工作機械部品、医療・食品機械・測定機器部品など繊維業界だけにとどまらず他の産業にも製品展開を進めています。
我社は、製品の使用条件に最適な素材の選択から商品が完成するまでの一貫したトータル設計を強みとしています。お客様には高品質、高性能な製品をお届けすることをモットーに他社にはない「製品づくり」に挑戦し続けています。
1980年頃より円高へ向かう変化の節目において量産品の多くが海外において生産され始めました1994年以降、当社の花形であった量産製品が激減していく中で、緊急にこれまでの経営体質を改善し、事業ドメインを根本より見直す必要に迫られてきました。そこで経営体質を革新するべく、経営ビジョンを打ち出し「方針管理」を導入し、「中期経営計画」「目標管理」を進めると同時に全員参加でのQCサークル活動、改善活動や委員会活動を行い、「質の革新」をスローガンに「TQM活動」へと発展させてまいりました。
2004年にISO9001の認証取得を契機に2006年・ISO14001、2011年・OHSAS18001の認証を複合にて取得し、品質・環境・安全衛生のマネジメントシステムの枠組みを構築すると共に、人財の育成と人間力の向上を基礎と考えISOの枠組を飛び出し我社らしいTQM活動を推進させることが出来たと考えております。
この度の日本品質奨励賞TQM奨励賞の受賞を機会に、TQM活動を更に根付かせるとともに、お客様の視点に立ったものづくりを推進し継続的に進化していく組織づくりを進めていく所存です。
所在地:徳島県吉野川市
受賞理由
阿波スピンドル株式会社 本社・本社工場は、撚り糸スピンドル、紡糸用エアージェットノズルなどを製造する、従業員80名の組織である。
2010年TQM強化宣言を行い、トップマネジメントが優れたリーダーシップを発揮して、方針管理を充実させ、日常管理の見える化を推進し、ITを活用した総合情報システムの開発によって、全社的な改善活動と標準化を進展させた。同時に学習する人づくり、組織づくりを図り、多くの経営課題を達成する成果をあげている。
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小川工業株式会社 本社工場
小川工業株式会社 本社工場
小川工業株式会社は、和歌山県の東と北の端に位置する橋本市で、金属部品を製造している会社です。1939年大阪で創業、1967年に現在の場所に移転、1972年に法人設立いたしました。設立40周年の佳節を迎えた年に、光栄にも日本品質奨励賞TQM奨励賞を受賞する事が出来ました。
当社は、技術革新に努め切削加工による「建築施工用の高ナット」を、業界に先駆け冷間鍛造にて加工することに成功しました。より高い技術革新をするには、「お客様に学び」「お客様のニーズを知る」ことだと思い自動車業界に参入、高精度の機能部品を製造することにしました。1997年には自動車一次メーカー様から、独自の打ち抜き工法である「ファインプレス工法」が、高い評価により採用され、今日ではカーメーカー様から直接のお引き合いも頂いております。
現場の体質強化は、1996年11月にTPM活動を導入しました。
設備改善が進み、3度のTPM優秀賞を受賞した後、パート4の活動中である2008年まで増収増益を続けておりました。
しかし、その秋のリーマンショックで、年間の売上が一気に25%も落ち込み、「6割操業でも利益の出る企業体質にする事」「従業員の雇用を守る事」という方針を出しました。
重点目標は、廃却不良低減、生産性向上、副資材低減の3本柱を設定。Mゼロ(ムダ・ゼロ)活動の組織をつくり、QC的なものの見方・考え方を浸透させながら、徹底した改善活動を行いました。
経営環境の変化に柔軟で迅速に対応できる組織と人の体質強化にTQM活動を導入。収益性も改善され、2011年度のTPM優秀継続賞を受賞しました。
今後も、「キラリと輝く、整流工場づくり」をスローガンに掲げ、TQM活動による品質保証を以って「一発立上が可能な技術開発」を実現し、TPM活動の現場改善で、「細くて速いものづくり」により、安くて安心できる商品を提供して行きたい。
所在地:和歌山県橋本市
受賞理由
小川工業株式会社は、建築と自動車分野のナット等を開発・生産・販売している、資本金2,000万円、従業員164名、売上高40億円のメーカである。
1996年からTPM、2010年に論理的思考による重点指向と目標・方策の連鎖を全員参加で実現し開発力を強化するためにTQMを導入・推進して、「物の流れ化の改善」を「ムダを排除。必要なものを必要な時に必要な量だけ作り運ぶ」ことにより進めて、納入品質向上、リードタイム短縮、在庫圧縮に成果をあげている。
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サンワ アルテック株式会社
サンワ アルテック株式会社
サンワ アルテック株式会社は、カーエアコン用コンプレッサーを生産しているサンデン株式会社八斗島事業所のアルミ鋳造部門が分離・独立し、1999年に発足しました。サンデンのコンプレッサーの世界シェアは約25%。当社は、コンプレッサー用アルミ鋳造部品の長年にわたる生産を通じ、確立した精密真空鋳造技術と全自動効率化生産ラインが強みとなっており、今後も更なる鋳造技術力の向上を目指しています。
2000年にISO9002(2002年にISO9001)、ISO14001の認証を取得し、品質と環境の標準化構築を行い、2002年にはTPMをキックオフし現場の改善力向上と利益創出を果たすべく活動を行い、2006年にTPM優秀賞を受賞しました。
2005年、仕事のマネジメント品質及び結果品質を徹底的に向上するためTQMを導入し、全社的に業務プロセスの質の向上と体質改善を狙い、経営重点目標を達成する活動として方針管理の体系化と、小集団活動による全社一丸となった改善活動を展開してきました。今までの活動をさらに加速し、より強固なものにレベルアップし中期経営計画を達成することを狙いとして、TQM奨励賞に挑戦しました。
この度の日本品質奨励賞TQM奨励賞の受賞を機会に、更に経営品質力を向上していきグローバルマザー工場として「世界トップクラスのダイカストメーカー」を目指していく所存です。
所在地:群馬県伊勢崎市
受賞理由
サンワ アルテック株式会社は、サンデン株式会社の個会社(子会社)として、1994年、群馬県伊勢崎市に創立されたアルミ鋳造部品及びコンプレッサー部品の製造販売を主な事業とする中規模企業である。
2005年に、サンデン株式会社がグループワイドで展開している「STQM」の名のもとに、TQM活動を導入し、その“ねらい”と“中期経営目標”などを明らかにし、力強いトップのリーダーシップにより『一流のダイカスト工場にする』ための想いが込められたTQM活動となっている。
組織的な改善活動の実施、標準化と日常管理の充実、より良い仕組みの構築などにより、顧客満足度は着実に向上し、「不良率の低減」「製造原価の低減」「利益率の向上」などに大きな成果をあげている。
人財育成のための教育訓練活動は、教育体系に則り着実に実施されており、今後のTQM活動のレベルアップも大いに期待出来る。
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2011 |
株式会社GSユアサ 産業電池電源事業部 産業電池生産本部
株式会社GSユアサ 産業電池電源事業部 産業電池生産本部
株式会社GSユアサは、1917年に設立の日本電池㈱と翌年の1918年に設立の湯浅蓄電池製造㈱を前身として、2010年4月に設立された統合事業会社です。2004年4月、それまでの日本電池㈱とCIの導入で社名を変更した㈱ユアサコーポレーションを経営統合し、㈱ジーエス・ユアサコーポレーションを持株会社として設立、傘下に12の事業子会社を置きました。2010年4月に電池・電源技術の多様な市場ニーズに応えるため、子会社の一つである㈱ジーエス・ユアサパワーサプライを承継会社として再編し、株式会社GSユアサを設立して現在に至っております。
その中で、産業電池生産本部は2004年度の経営統合を機に生産拠点の統廃合を促進させ、環境対応型社会の実現に重要となる蓄電池の設計と製造が効率よく運営できる組織へと成長させてきました。当本部で生産する蓄電池は、交通機関のシステムやビルの非常用電源設備、携帯電話基地局などの情報通信分野で電力のバックアップなど、重要な任務を担っています。また、クリーンエネルギーの特徴を生かした自動搬送車(AGV)やバッテリー式フォークリフトなどの動力源、その他さまざまな社会環境でのエネルギー源として活躍しております。
当本部のTQM活動は、統合当初より原価低減をねらいとした「VIP活動」を中心に推進してきましたが、リーマンショックによる経営環境の悪化に対応するため、2009年度にTQM本格導入による「方針管理のしくみ強化」を図りました。経営課題の達成に向けて組織を挙げて取り組んだ結果、大きな成果を得ることができました。今後もTQM活動を「経営ビジョン」達成のための有効な手段として活用・進化させ、「世界ナンバーワン品質」をめざしてまいります。
所在地:京都府京都市
受賞理由
株式会社GSユアサ産業電池電源事業部産業電池生産本部は、2004年にTQMを導入し、2010年度に「TQM強化宣言」を行い、トップ(本部長)のリーダーシップにより品質マネジメントシステムのレベルアップに積極的に取り組んでいる。
「方針管理」を中心とした改善活動、標準化と日常管理の充実などにより「製造原価の低減」「工程内損失金額の低減」「クレーム損失金額の低減」などに成果をあげ、営業利益が順調に増加している。
全社的に5S活動も徹底されており、全員参加の活動となっていることが良く理解できる。
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株式会社羽生田製作所
株式会社羽生田製作所
株式会社羽生田製作所は1952年に創業、1963年に株式会社として設立し、暖房機器の製造や学校体育用品、文房具用品などの設計・製造を手掛けてきました。2000年代に入ってからはキッチン用品や医療介護機器などの設計・製造、鉄道車両部品の製造など、新たなジャンルの製品を手掛け、時代と共に市場ニーズに合わせた製造を進めてまいりました。
当社はブランドを持たず、お客様のニーズにあった製品を、設計開発から、調達、製造、倉庫管理に至るまで請け負う「一貫生産ものづくり」を特徴としております。
2001年にISO9001、2006年にISO14001の認証を取得し、品質や環境のマネジメントシステムの基盤を構築してまいりました。2007年に、目まぐるしく急速に変化する時代に「いかなる環境の変化にも対応できる企業体質の強化」を目的にTQMを導入し、方針管理を中心に、New5S活動、QCサークル活動と徐々に展開し、全員参加によるTQM活動を実施してまいりました。
2011年1月に社長就任を機に、今までのTQM活動から、さらにステップアップするために、日本品質奨励賞にチャレンジ致しました。全社員が一丸となってTQM活動を推進したことにより、職場が活性化され、事業継承や世代交代を進めることができたと考えております。
この度の日本品質奨励賞TQM奨励賞の受賞を機会に、TQM活動を更に強固なものとし、お客様のニーズに合ったものづくりを進め、「魂を込めたものづくり集団」の実現に向けて自発的に明るく前向きにチャレンジする会社づくりを進めていく所存です。
所在地:新潟県南蒲原郡
受賞理由
受賞会社の株式会社羽生田製作所のTQMは、「TQMを基軸とした経営ビジョンの推進」および「TQM活動による製造組織体質の強化」と「人材育成と羽生田のものづくり魂を持った企業風土づくり」の三本柱になっている。特に審査項目の「一般基礎項目」の他に、「個別重点項目」として「工程での品質のつくり込み」および「New5S活動の推進」を掲げ、ユニークで特徴あるTQM活動を実践している。
この結果、“いかなる環境の変化にも対応できる企業体質の強化”に向けて、「方針管理体系図」をはじめとして基本的な管理体系が構築され、様々な管理ツールが工夫・活用されて経営課題の達成に大きく寄与していた点が高く評価された。
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2010 |
長津工業株式会社 小松西工場
長津工業株式会社 小松西工場
長津工業株式会社 小松西工場は売上高17億4500万円、従業員121名で、建設機械用製品の加工・組立を事業とする工場である。
同工場は2004年にTQMを導入し、2008年には、日本品質奨励賞品質革新賞を受賞しているが、その後、2008年9月のリーマンショック以降の受注量激減の中で、トップのリーダシップによるTQM活動の実践により、「経費削減」「在庫の正確な把握と削減」「生産効率の維持向上」などに取り組み、収益率を大幅にV字回復している点が高く評価された。
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2009 |
関東エラストマー株式会社
関東エラストマー株式会社
関東エラストマー株式会社は、2003年に福島県田村郡小野町に丸五ゴム工業株式会社の関連子会社として設立され、自動車や建設機械で使用されるゴムホースを製造していて、2008年までの5年間に売上高を13倍とするなどの急速な増産・増員に取り組み業績を伸ばしている。
2007年に「Yメソッド」と称する管理手法を導入してTQMの推進をはかり、経営トップの強力なリーダーシップのもとで「工程不良の削減」、「問題解決能力の向上」に取組み、顧客満足度の向上に努めている。特に、当社ではゴムホースの押出しから完成品までの一貫作業を行っているが、各作業は作業者の「技能」と「勘」それに「経験」に頼るところが多く、その標準化が困難とされていたが、この問題に正面から取組み、見やすい・わかりやすい作業標準書をつくり上げた点は評価できる。これらはパソコンを活用して現場の工長・班長、自らが制定・改訂を行っており、日常管理のツールとして定着している。最近では、納品クレームもゼロが維持され、顧客からの品質に関する評価も高くなっている。これらの活動は本賞の審査項目である一般基礎項目に照らして優れたレベルにあると評価できる。
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2008 |
株式会社ジーエス・ユアサ パワーサプライ 電源システム生産本部
株式会社ジーエス・ユアサ パワーサプライ 産業電池電源事業本部 電源システム生産本部
電源システム生産本部は、2004年に日本電池株式会社と株式会社ユアサコーポレーションが経営統合した株式会社ジーエス・ユアサコーポレーションに属する株式会社ジーエス・ユアサ パワーサプライ(資本金100億円、従業員1646名)にあって、直流・交流電源装置を基礎に、無停電電源装置、太陽光発電システム用あるいはコンピュータ用インバータ、そして産業用リチウムイオン電池などネットワークや環境関係で現代社会の基盤ともなる電源関連装置を提供している従業員204名の組織である。
統合後の全社共通の経営課題は統合を成功させることであった。当本部は、全社に先駆けてTQMを導入し、方針管理を軸としてトップマネジメントが優れたリーダーシップを発揮し、統合に伴う経営課題の解決に努力した。特に、統合前の2社で異なった標準化と日常管理、品質保証体系、新製品開発システムでの設計プロセスなどを整合させた。同時に、問題解決能力の向上を図って、プロジェクトあるいは改善チームテーマとして多くの問題の解決に成功した。
本賞の審査項目である一般基礎項目並びに個別重点項目は、いずれも優れたレベルにあると評価される。
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株式会社永島製作所
株式会社永島製作所
株式会社永島製作所(石川県羽咋市)は1970年に設立し、「最高の品質で社会に貢献する」を経営理念に掲げ、一貫してステンレス鋼管の塑性加工専門メーカーとして発展してきており、2002年にISO9001:2000を認証取得した。しかしながら今後の企業発展を目指す中で「個人プレー主体の業務運営であり、組織的な活動が弱い」などの問題点が顕在化し、明確な目標の設定と全社、全員での達成活動を通じ企業体質の改善を図ると共に『永島製作所流の品質管理体制の確立』を図ることを狙いにTQMを導入し、今回TQM奨励賞にチャレンジした。
結果、ここ数年売上高の急伸が見られ、この背景には顧客から固有技術力(金属の塑性加工技術力、製品の品質レベル)の高さが評価され建設業界以外の新規分野への進出、技術供与による新規商品の開発などの成功事例が見られる。
社内的にも製品サイズ毎の標準時間の設定による生産性の向上、工程内不良の低減、また新規商品開発プロセスの標準化による開発期間短縮などの企業努力の結果、製品品質、納期などの指標で改善の傾向が見られる。更には、これらの成果を出すためのベースは人づくりとの経営哲学のもとに、独自の“永島塾”を開設し、計画的かつ継続的な教育・訓練により成果を上げている。
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ナブテスコ株式会社 ナブコカンパニー 福祉事業推進部
ナブテスコ株式会社 ナブコカンパニー 福祉事業推進部
ナブテスコ株式会社 ナブコカンパニー福祉事業推進部は、(1)大腿義足用膝継手(2)介護用電動車いすアシストホイール(3)階段移動用リフトの開発・設計及び販売・サービスを行い事業は順調に推移している。
1998年にISO9001の認証を取得し、2003年にISO9001:2000の更新認証を取得している。
2003年度、大腿義足用膝継手の新製品であるマイコン制御義足(商品名HYBRID KNEE)の開発に当たり、APQP活動・リスクアセスメントなどを導入し、製造部門には、「Yメソッド」と呼ばれる管理手法を指導、実践させることなどにより、新しい「安全製品開発システム」を構築するなど、TQM活動の実践により、品質保証活動のレベルアップを図っている。
これらの活動には、QFDの活用、設計FMEAの実施、デザインレビュー、工程FMEAの実施などに多くの工夫が施され、工程不良率は低減し、顧客満足度は向上している。
障害者のために、市場占有率の高い欧州製品に対抗して、より良い福祉機器を提供しようとする企業姿勢は素晴らしく、高く評価できる。
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2007 |
アンリツテクマック株式会社
アンリツテクマック株式会社
アンリツテクマック株式会社は2003年にアンリツ株式会社の100%の子会社として設立され、計測機器等の切削加工部品、板金加工品などを製造して、アンリツグループ内の関係会社へ納品している。売上げの90%はグループ内の販売であるが、近年ではグループ外への販売にも力を入れている。
グループ内といえども、競争が激しく、競争優位の地位を確保するには納期及び品質において存在感を示す必要があり、2003年にISO9001の認証を取得し、更に2005年にはコンサルタントによる「Yメソッド」と称する管理手法を導入してTQMの推進をはかるなど経営改善に取り組んでいる。
経営トップのリーダーシップにより、顧客満足度(納入先)の向上のために特に流出不良(クレーム)低減と納入率向上に対して全組織が一体となって取り組んでおり、その効果も確実にあがっている。また、当社のコアコンピタンスである技術力に対して、その強化のために、アンリツグループ全体の教育体系と連携をとりつつ、独自の「多能工化」や「技術の伝承」に関する教育体系を持ち運営していることは評価できる。
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ナブテスコ株式会社 西神工場 製造部 バルブ製造グループ
ナブテスコ株式会社 西神工場 製造部 バルブ製造グループ
ナブテスコ株式会社は2003年9月、帝人製機株式会社と株式会社ナブコの経営統合によって誕生した。現在はモーションコントロール技術をコアとして社内カンパニー制を導入し、鉄道、航空、船舶、自動車などの輸送分野からロボット、自動ドアなどの産業・生活分野にいたる広範な領域で事業展開を行っている、資本金100億、従業員2045名のメーカーである。西神工場 製造部 バルブ製造グループは、パワーコントロールカンパニーにあって、主に建設機械向けの油圧コントロールバルブを製造する、従業員100名の組織である。
当グループにおける経営改善の活動は、1990年の西神工場におけるQCサークル活動の導入に始まり、1999年にISO9001を、2003年にはISO14001の認証を取得している。同2003年には、ナブテスコ株式会社 山形工場のTQM奨励賞に寄与した「Yメソッド」を導入し、これを材料・部品の投入から加工・組立・テストに至る、バルブ製造の全プロセス・全製造ラインに推進・展開するなど、グループリーダー、各職・班長、スタッフが一体となって熱心に経営課題の達成に取り組んできた。その結果、市場クレームや工程内不良の低減、生産能率の向上などに顕著な成果をあげ、部門の経営課題の達成に貢献している。
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株式会社雪国まいたけ 生産本部 研究開発室 品質保証室 TQM推進本部
株式会社雪国まいたけ 生産本部 研究開発室 品質保証室 TQM推進本部
株式会社雪国まいたけは、1983年7月に設立し、まいたけの生産・販売を開始した。現在の主な事業内容は大別して「生きのこ事業」「加工食品事業」および「その他食品事業」である。資本金16億5百万円、社員数1143名で、2006年度の売上高は 250億73百万円である。
創業期から10年は、殆どの経営課題を創業者が独力で解決してきたが、事業規模の拡大にともない創業者個人だけで組織全般を管理するのは限界となり、ISOの認証取得さらにTQMの導入により経営課題の解決を図ってきた。
ISO(環境、品質、食品安全、労働安全)の認証取得活動を通して日常管理を確立し、これをベースにTQM活動を展開、農業分野特有の旧来体質を農業の工業化に向けた体質改善に取り組み、成果を出された活動は、日本の新たな分野におけるTQM活動の先駆的な活動として評価できる。
経営トップが掲げる「安全、美味しい、環境負荷の小さい、安く」を目指した改善活動が各部門で活発に実施されている。また、現場でのQCDSME管理板などの"視える化"を通じ、全員参加の工夫も見られる。こうした全員参加活動は高く評価できる。
「まいたけの新品種開発」また「えりんぎ新培地開発」など新製品、新技術の開発は、この分野での先駆的活動であり、高く評価できる。
きのこ産業の工業化は、農業地域に新たな雇用を生み出し、こうした雇用の創出は地域の発展に大きく貢献しており、この功績は高く評価できる。
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2006 |
アストム株式会社
アストム株式会社
同社は、2000年4月に、ASTI株式会社より独立し、設立され、静岡県磐田市において、事業を展開している。電動工具、車載電装品及び電子オルガン等に搭載される電子コントロール機器の設計及び製造を行い、顧客の高い評価を得て、順調に業績を上げてきている。2000年5月にISO9002の認証を取得し、2002年にISO9001:2000版への格上げ、2003年11月にISO14001の認証を取得している。
また、2000年に方針管理を導入、2001年に改善提案制度を導入、2003年にはQCサークル活動をスタートさせるなど、TQM導入を軸にして、全員参加を図り、そのレベルアップに熱心に取り組んでいる。
経営トップ層のリーダシップにより、QCサークル活動、T生産方式・セル方式の採用、5S活動の推進、QC手法の教育・普及など、「学習する組織づくり」が実践され、流出不良(クレーム)の低減・工程内不良の低減などによりお客様からの信頼を得て業績を伸ばしてきており高く評価できる。
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キーパー株式会社 三隅工場 第三製造課
キーパー株式会社 三隅工場 第三製造課
同製造課は、島根県浜田市において自動車部品のオイルシール、O・Dリングなどを生産する従業員が約30名の組織である。当白砂工場は、2002年に御殿場工場のTQM奨励賞受賞を契機としてTQMを導入し、「Yメソッド」と称する管理手法を中心に活動を開始した。
以来、トップの熱心なリーダーシップにより、経営課題の達成活動と共に金属環製作、成形、仕上げの各工程にわたり、製品の品質保証、設備保証を改善活動の主軸にし、全社員が自信をもち一体となった活動を実践してきた。
この活動の結果、異物不良率の50%減、はがれ不良及び組み立て不良で90%減や生産性向上率112%を達成し、現場の改善に素晴らしい効果を得ている。また、納入クレーム、顧客満足度の目標達成をはじめ、製造原価の低減など経営に寄与する活動は高く評価できる。
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株式会社コロナ 製造本部
株式会社コロナ 製造本部
同社は、1937年新潟県三条市で創業し、1950年に株式会社内田製作所に改組し、1992年に現在の商標へ変更している。1955年に我が国で初めての石油ストーブの生産を開始し、79年には石油ファンヒータの生産、91年には技術開発センターを新設し、2001年には自然冷媒給湯器エコキュートの生産を開始している。2002年には生産構造改革を展開し、コンベア生産からセル生産方式を取り入れている。現在は、資本金74億4,960万円、社員数1,839名で製造本部は690名となっている。2005年度の売り上げは、854億円である。
製造本部は、2004年4月、第3次中期経営計画にともなって、「感動してもらえるものづくり集団」を目指してコロナのTQMであるCQMを本格導入している。CQM活動の推進に当たっては、中期計画の年度方針への展開による重点課題達成のため、職制を主体にした継続的な改善活動による問題解決力の向上、見やすい・わかりやすい標準化の推進による日常管理の定着に重点をおいている。さらに、品質保証のしくみの充実と向上によるお客様の信頼確保、小集団活動の推進による自主性とチームワークの向上に取り組んでいる。これらの活動の基盤となる人財育成では「New 5S 活動の推進によるハキハキ・キビキビ職場体質の強化」を進め、「躾」を第一に
おいて職場の活性化が図られているとともに、個人の改善意識の向上など具体的な成果にも繋がっている点は高く評価できる。
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2005 |
寿屋フロンテ株式会社 九州工場
寿屋フロンテ株式会社 九州工場
同工場は、本社の生産管理部のもとに設置され、九州地区の自動車メーカーにフロアカーペットを主要とした自動車内装材を提供するメーカーとして、順調に業績を上げてきている。
ISO 9001やISO 14001の審査登録の取得後、製品の品質向上、生産性の向上、設備不良低減などをねらいとして2003年10月にTQMを導入した。
担当の常務取締役および工場長のリーダーシップのもと全社経営ビジョンである「競争力のある Only One 企業」の実現を目指し、経営課題を明確に設定してその達成に熱心に取り組んでいる。中でも「Yメソッド」という特色あるツールを埼玉工場より展開し活動を進め、「納入不良ゼロ」の達成や「設備故障の低減」、「生産性の向上」などの効果を得ており、さらに、「工場長方針展開」の仕組みを構築し、 その管理ツールを工夫して経営目標の達成に取り組み、売上高や営業利益などの業績の向上につなげていることが高く評価できる。
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株式会社ジーシーアサヒ
株式会社ジーシーアサヒ
同社は、GCグループ企業の一員として陶歯、レジン歯などの人工歯及びこれに関連する歯科用資材の製造拠点としてその役割を担い、様々な患者、ドクターの要求に応えている。
当社の経営改善活動は、GCグループの「GQC(TQC)宣言」をうけて1970年代からTQCに取組み、2002年には「GQM 強化宣言」が行われ、経営トップの強いリーダーシップの下で全社をあげた活動が展開され、方針管理、日常管理のレベルを向上させ、売上高、経常利益など経営目標の達成へ成果を上げている。特にジーシーアサヒ工場革新プログラム「AI活動」の導入によって、パート社員、派遣社員と一体となった活気に溢れる職場づくりにも成功している。
今後は、さらにこれらの活動を発展させ、2010年経営目標・ビジョン達成へ向けて組織全員の力を結集して実行しようとしている。
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2004 |
株式会社アスプコミュニケーションズ
株式会社アスプコミュニケーションズ
代表者 |
常務取締役 佐山 勝治氏(社長 上野 守生氏) |
資本金 |
0.3億円 |
正従業員数 |
193名(その他:68名) |
住所 |
〒939-2708 富山県婦負郡婦中町島本郷10-8Tel 076-491-7511 |
設立 |
1989年 |
業務内容 |
企業の情報開示に関するデジタルコンテンツの制作、ISMS(Ver2.0),ISO9001/2000 審査登録 |
受賞理由 |
株式会社 アスプコミュニケーションズは、投資家向け広報、証券取引法に基づく電子開示の支援、コンテンツの制作を行う専門会社として平成元年に発足した。業務の重点を品質(正確さ)、生産性、セキュリティ、に置き、多くの改善を積み重ねて業容の拡大をはかってきた。事業の基礎は“人”にあるとして、従業員教育に注力し、当社独自の教育体系を開発して事業の基礎とし、顧客の信頼を獲得している。
以上により当社は日本品質奨励賞・TQM奨励賞受賞の資格を備えていると判断される。 |
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株式会社KIS
株式会社KIS
代表者 |
代表取締役社長 下田 又守氏 |
資本金 |
0.6億円 |
正従業員数 |
275名(その他:12名) |
住所 |
〒861-4108 熊本市幸田1-6-27Tel 096-379-2231 |
設立 |
1970年6月 |
業務内容 |
システム及びソフトウェア設計・開発・保守、ISO9001/2000,14001、ISMS 審査登録 |
受賞理由 |
株式会社 KISは昭和45年、熊本市に創立され、「ソリューションプロパイダーとして、お客様に信頼され、満足いただける企業」を目指し、ソフトウエア開発と情報サービスの提供を経営の柱に事業展開している。
平成15年に、TQMの正式導入を行ってそれまでの諸活動の体系化を図り、「継続的な経営の質的向上および社員の質向上」をねらいとして、鋭意TQM活動を推進している。
その結果、経営層の強固なリーダーシップによって顧客の信頼を拡大し、売上げ、営業利益、労働生産性などの経営指標を着実に伸ばしている。特に当社製品の特徴ともいえる、個人有技術に立脚した生産プロセスに配慮し、人材育成を重視したさまざまな管理システムの構築・運用は、当社ならではのものとして高く評価できる。 |
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大成歯科工業株式会社
大成歯科工業株式会社
代表者 |
代表取締役社長 戸田 昌男氏 |
資本金 |
0.1億円 |
正従業員数 |
20名(その他:45名) |
住所 |
〒576-0017大阪府交野市星田北4-38-7TEL:072-891-5566 |
設立 |
1953年5月 |
業務内容 |
歯科用器材の製造販売 |
受賞理由 |
大成歯科工業株式会社は、デミング賞実施賞を受賞した株式会社ジーシーの子会社であり、西日本地域の重要な生産拠点として歯科医向けの治療資材の製造を行なっている社員68名の中規模会社である。
1999年にTQM 導入宣言をし、トップの強力なリーダーシップのもとで独自の「方針管理」「新製品・新技術開発」「KI活動」などを実践し大きな成果を上げている。
従業員の構成は正社員以外にもパート、アルバイト、シルバーなどが多数を占めているが、全ての従業員の参加を得た改善活動の展開が見事に実践されている。
こうした、TQM導入以降の方針管理、新製品・新技術開発ならびに従業員全員の改善活動が効を奏し、売上高が伸び、経常利益率は大幅に向上している。
日本の中規模の製造業における模範となるTQM活動として多くの学ぶべき点を示唆している。 |
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ナブテスコ株式会社 自動車カンパニー山形工場(旧 株式会社ナブコ山形工場)
ナブテスコ株式会社 自動車カンパニー山形工場(旧 株式会社ナブコ山形工場)
代表者 |
工場長 堀口 智之氏 |
正従業員数 |
212名(その他:60名) |
設立 |
1991年2月 |
住所 |
〒995-0004 山形県村山市金谷5-1Tel:0237-53-3185 |
業務内容 |
乗用車用クラッチ部品、商用車用ブレーキ部品の製造、ISO9001/2000、QS9000、ISO14001 審査登録 |
受賞理由 |
ナブテスコ株式会社自動車カンパニー山形工場は、油圧・空圧制御技術、電気・電子制御技術を核に「人の安全と快適」を追求する株式会社ナブコの自動車事業部にあって、その生産工場として1991年に創設された。以来、厳しい経営環境の中で、激動するニーズによく応え、信頼性の高い製品を社会に送り出してきた。工場における経営改善の活動では、2003年にQS9000の認証を取得している。
2001年には工場長の強いリーダーシップにより「不良ゼロの実現」を目指し、課長および現場の職場長・班長そして担当者が一丸となって、不良率の低減、生産コストの削減および客先クレームの低減などの成果を達成し、製品の品質向上、生産性の向上および顧客満足の向上など、部門の経営課題の達成に貢献している。
また、品質計画書の活用を主体に「Yメソッド」と呼ぶ方法を工場の全ラインに展開し、新しいユニークな改善活動によって経営成果を上げていることが特筆される。 |
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株式会社ニチベイ 生産本部
株式会社ニチベイ 生産本部
代表者 |
常務取締役生産本部長 野中 正浩氏(社長 福岡勇之輔 氏) |
受審部署 |
生産本部 |
正従業員数 |
173名(その他:36名) |
住所 |
〒243-0303神奈川県愛甲郡愛川町中津4024Tel:046-286-8309 |
設立 |
1941年1月 |
業務内容 |
ブラインド、ロールスクリーン等インテリア製品の組み立て・出荷および製品用部品の購買・製造・保管、ISO9001/2000、ISO14001 審査登録 |
受賞理由 |
株式会社ニチベイは、窓装飾と間仕切の専門メーカーとして、私たちを取り巻く環境、本格的に始まる高齢化社会、省資源・リサイクルに配慮した商品開発を目指し顧客の信頼を得てきた。結果として主力製品であるブラインドのシェアーは業界第2位を占めるに至っている。
生産本部は、工場が設立された段階から自主管理活動を導入するなど地道な活動を展開するなか、本部長の強いリーダーシップの下で1997年にTCR活動(トータル・コスト・リダクション)を開始したのをきっかけにTQMを導入。1999年にISO9001、翌2000年にはISO14001をともにブラインド業界初で審査登録するなど着実な成長を遂げてきた。またこれまでの活動で構築した完全オーダー製品の「標準納期受注後4日」を品種増加の中で維持するにあたって、品質・コスト・納期・安全・モラル・環境の6つの活動を機軸に、トヨタかんばん方式を採用、生産管理方式の再構築など、改善、工夫を積み重ねている。また環境負荷低減活動では、「ゼロエミッション」、「電力の削減目標」を達成しており、今後は、これらの各活動をさらに発展させ、大幅な生産性の向上、経済効果の拡大を組織全員の力を結集して実行しようとしている。 |
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2003 |
寿屋フロンテ株式会社 埼玉工場
寿屋フロンテ株式会社 埼玉工場
代表者 |
代表取締役社長 吉荒 栄一 |
正従業員数 |
93名(その他:94名) |
住所 |
埼玉県行田市藤原町1-20-1 |
業務内容 |
自動車用カーペット製造 |
受賞理由 |
寿屋フロンテ株式会社は、フロアカーペット、シートクロス、オプションマットなどの自動車内装品を生産しており、資本金3億725万円、従業員数273名、そのうち埼玉工場は187名の中堅企業である。
埼玉工場は、1999年にY(Yoshikawa)メソッドを導入し、1999年にISO 9001を審査登録、世界トップの商品造りを目指して現場の改善を進めており、生産性(時間当たりの出来高)の向上、工程不良数、納入不良件数、設備故障時間、段取り時間の減少などに、大きな成果をあげている。
改善の手順を明確にし、Y表A(品質計画書),B(製品工程同時保証表),C(原因検証表),D(原因解析表)を有機的につなげ、改善結果を各Y表に残すというやり方は、改善活動の因果関係が明確となり、新車種製造時の問題の改善や、日常生産での問題解決に効果を発揮している。
埼玉工場で実行され、成果を挙げてきたTQMを全社的な活動へと展開され、会社全体の企業体質の改革ならびに経営活動全体への貢献に結びつけられることを期待したい。
地道で効果を挙げている改善活動は、成熟期に入った日本の工場や問題が山積したまま放置されている工場などに対して、多くの学ぶべき点を示唆している。 |
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コトヒラ工業株式会社
コトヒラ工業株式会社
代表者 |
代表取締役社長 手塚 伸 |
正従業員数 |
340名 |
住所 |
長野県小県郡東部町滋野1320 |
業務内容 |
ユニットバスパネル生産、コンピュータ関連製品、
半導体試験装置等の製造 |
受賞理由 |
コトヒラ工業株式会社は板金加工をコア技術として、コンピュータ関連の筐体の受注により発展の基礎を築き、1971年からはユニットバスパネルの生産依頼を受けて生産を開始し、現在では売上高の85%をしめる中心的事業となりシェアは我が国トップである。1983年には受注情報の加工、機械を直接運転管理するDNC(Direct Numerical Control)運転等にITを取り入れた生産管理システムを導入、1997年にISO9001、2000年にISO14001の審査登録を取得している
QCサークル活動は1976年より導入し1982年M社の協力会社品質管理優良認定工場取得を契機にして定着し始め、「職場の活性化」や「技能の継承」など、OJTの一環として重要な役割を果たしている。また、製造現場では「みるみる管理一覧表」を活用してS(Standard)DCAのサイクルを回し、重点職場のクレーム件数低減に大きな効果をあげている。2002年からはTQMを導入し、2003年度からはTQM活動の一環として方針管理と社長診断を実施して、ユニットバスパネル生産、コンピュータ関連製品、環境・医薬福祉関連製品、半導体試験装置の全事業の活性化を目標に「全社経営企画の基盤強化」「自社商品の早期充実化」「購買力の強化」「営業力の強化」の実現を大幅な組織改革と合わせて進めてきており、その成果が大いに期待されるところである。 |
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株式会社三和
株式会社三和
代表者 |
代表取締役社長 内山 裕 |
正従業員数 |
65名(その他:25名) |
住所 |
群馬県前橋市二之宮町575-1 |
業務内容 |
SDコンプレッサー用部品の製造(サンデングループ) |
受賞理由 |
株式会社三和は、TQM活動をグループワイドに展開しているサンデンの子会社として、売上32億円、約100人規模である。片斜板式ピストン型コンプレッサー部品等の生産を行っている。とくに評価される点は、次のとおりである。
社長をはじめ、管理者層のリーダーシップが良く発揮されており、良いチームワークを形成し、従業員一人ひとりが改善活動・小集団活動によく参画して、活力のある組織を作り出している。
厳しい経営環境の中で、親会社のTQMを軸とする経営ノウハウを学び、多くの改善活動によって、原価低減をはじめとする多大な効果をあげ、継続的な利益を確保している。
小規模でもエクセレントカンパニーを目指してTQMを導入し、グローバル競争に打ち勝つとともに、自己実現を図ろうというねらいが生かされつつある。
これらの活動によって、TQMの各種要素の評価値が高まり、利益、原価、工程内不良率、設備効率等に優れた成果を上げており、TQM奨励賞に十分に値するものと評価できる。
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2002 |
沖縄瓦斯株式会社
沖縄瓦斯株式会社
沖縄瓦斯株式会社は1958 年に設立され、60 年に都市ガス供給事業を開始し、現在では6 万2 千世帯ほどの顧客へ熱エネルギーを供給しています。 日本品質奨励賞TQM 奨励賞への挑戦は、これまでのTQM 活動を振り返る意味と、第三者の目からチェックしてもらうことで、我が社の品質経営レベルを確認し、そこから見えてくる当社の強み弱みを全社で認識することで、企業目的達成に向けての活動が、今後さらに活発化することを期待し受審致しました。
受審のねらい通り良かった点として、書類(実情説明書)作成段階においては、当社の足りない点に気付かされ、すぐに対策に取り組み始めたこと。それに伴い組織の横の連携が強くなったことがあげられます。受審後に頂いた審査意見書では、第三者からみた当社の足りない面“改善を要する点”が確認できました。
今後、TQM 奨励賞のフレームワークを活用した自己チェックを行うことでPDCA をしっかり回せると思います。よってTQM 奨励賞受審は、品質経営の飛躍的向上の礎(いしずえ)になるものと確信しております。
所在地:沖縄県那覇市
受賞理由
1984 年にQC サークルを導入、98 年TQM 導入宣言、2000 年には方針管理を導入し、“お客様の視点”にたちエネルギーとサービスを提供する事業をトップのリーダーシップのもと展開・推進している。成果として、売上高、経常利益等の業績指標の改善目標達成方針管理やサービスコール等のしくみの構築・運用、「TQM 決算書」によりPDCA の管理サークルを回す体制を整備するとともに、季節による需要変動の平準化、設備の最適組合せ運転実施等で製造・営 業等の部門間連携を推進している。さらに、2001 年制定の“ミッ ションステートメント”のもと、高カロリーガスへの熱量変更プロ ジェクト、事業規制見直し環境の中で、さらなる TQM の展開・推進 を実践して沖縄一の経営品質実現を目指しており、その成果が大い に期待される。
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キーパー株式会社 御殿場工場
キーパー株式会社 御殿場工場
キーパー株式会社 御殿場工場は、会社の主力工場としてブーツとよばれる自動車用のショックアブソーバーのカバーを主力製品としており、月間の売り上げは3 億1 千2 百万円、従業員は164 名の工場です。
日本品質奨励賞TQM 奨励賞を受賞して早いもので一年が経過しました。Y メソッドを活用してのTQM 活動は、工場全体に浸透し、この手法が無ければ継続的改善は無いと全員の意識が大きく変わりました。又、受賞を境に国内、海外からの見学、日科技連での発表、各種セミナーでの発表と当社のピーアールのみならず、新規得意先の開拓にも繋がり、今では受賞して本当に良かったと思っています。
勿論、各結果系の指標も更に向上し、当社の中では模範工場として、国内外の他工場にも大きな刺激となり、他工場も徐々に変化してきており、大きな成果と思っています。
所在地:静岡県御殿場市
受賞理由
厳しい経営環境の中、工場長の優れたリーダーシップの下に、方針管理と日常管理を充実させ、優れた品質改善活動が展開されている。さらに、新しい改善方式としてY メソッドとよぶ手法を採用し、職 場の第一線の人々が粘り強く改善に取り組む姿勢を確立して、沈滞 ともいわれた状態から僅か2 年間で品質・コスト面で高く評価される工場へと改革に成功した。
Y メソッドは、ISO 9000 の品質計画書、TQM のQC 工程表、及びTPM のPM 分析などを有機的に接続した改善手法であるが、適切な指導者を得て、有効に活用されている。
当工場の活動は、全従業員の仕事への取り組み意欲にも大きな変化をもたらせ、広く他工場への展開が期待されるところである。
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株式会社クロス・ロード ハートぱすてる事業部
株式会社クロス・ロード ハートぱすてる事業部
東京都杉並区にある医療法人財団河北総合病院の関係会社として1996 年に設立され、訪問介護サービスをはじめホームヘルスケアサービス、保育サービス、他医療・福祉分野における施設・環境・フード等のマネジメントを行っており、昨年10月2002 年度「日本品質奨励賞・TQM 奨励賞」を医療・福祉分野第1 号として、訪問介護サービス(事業所名ハートぱすてる)で受賞しました。高く評価された点は「日常管理と標準化」及び「人材育成」である。
受賞の最も大きな効果は、重要課題の明確化である。方針展開と評価方法、慢性不適合のさらなる分析、コア技術の明確化など、マネジメントのスピードアップ、レベルアップであり、現在いくつかの活動を導入している。また「品質月間テキスト」の執筆という素晴らしい機会も頂きました。
以上述べたように、本賞の受賞は、当社の全社的に進むべき方向を、
再度確認する良い機会となりました。
所在地:東京都杉並区
受賞理由
ハートぱすてる事業部は、労働集約型のホームヘルプサービス事業という一線のケアサービス要員の力量に大きく依存する事業にお いて、顧客に対するサービスの質を確保するためには組織的、永続 的な仕組みが必要との認識に立ち、ISO 9001 に基づく品質マネジメントシステムを構築した。事業開始から約2 年で認証取得を得てお り、しかも在宅介護サービスでは世界初であり、 その努力は高く評 価できる。
認証取得後は、構築した品質マネジメントシステムをベースに、種々 の標準の改善という形で質の向上に努めている。 審査対象項目の中 では、日常管理において標準類を整備し活用している点と、人材育 成において教育・訓練が体系的に行われている点が特に高く評価で きる。今後は、方針・目標の達成を強く意識してTQM 活動を推進す れば、一層の改善効果が期待できる。少子高齢化の社会の中で、ホ ームヘルプ事業における業務の質の確保は社会的にも大きな課題で あり、当事業部の活動は、当該事業分野における品質マネジメント システムおよびTQM 活動の模範的なモデルづくりに大きく貢献する ものと期待される。
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2001 |
ミツクラテックス株式会社
ミツクラテックス株式会社
創業開始から日の浅い当社にとって、製造業の基盤をTPM で創りあげ、ISO で標準化がほぼ完成、運用に入ろうと言う時の、TQM奨励賞チャレンジはまさにタイムリーヒットでした。TPM 、ISO で製造会社としてのシステム構築が成され、システムの舵取りであるマネジメントが必要な時期にTQM 奨励賞チャレンジとなりタイミング良く必要なことを勉強し、今までは? 今は?将来は?と見つめ直し、整理して纏めることで自社のマネジメント(総合力)のレベルを再認識した上での実務となったからです。受賞後の当社は、トップの強い思いである、受賞した賞を単なる賞にしないで、自社 に有効なものとすべくTPM ・ISO ・TQM を融合させ活用するM ・ TQM へと発展させて、一つの成果である工程別の損益を日毎に把握 できるライン・カンパニー制を確立し、数多くの問題を乗り越えて 2002 年度には創業以来の好業績を挙げる事が出来ました。これは、 TQM が今の当社にとって3 本の矢の1 本であり欠かすことの出来な い有効かつ重要なもである証拠です。 賞を活かすも殺すも受賞した企 業が如何に自社のものとして活用するかが重要と考えます。
所在地:群馬県佐波郡
受賞理由
トップの強いリーダーシップのもとでTQM を導入し、サンデン グループにローコストで、高品質の加工コイル組部品の安定供給を 行っています。
同社のTQM 活動は、方針管理と日常管理を柱に、中期ビジョン の実現により、顧客要求への対応を図ろうとしています。
温度ビューズカラゲ工程のロボット化、女子社員に優しい生産設備の自社開発、全員参加のTPM 、外国人の有効活用、女子パート の2 交代制により、3S 活動から自主保全までの改善活動、改善提案 の推進、無人化ライン実現への耐えざる挑戦を行ってきました。コイル巻き加工技術は高いレベルにあり、機械設備は手巻加工機から全自動巻線機まで各種の巻線機を自社技術により開発しています。
また、TQM 活動により、生産性向上、コスト低減、品質不良の低減に効果を上げております。01 年にはISO9002 の審査登録を取得し、今後はISO とTPM を巻き込んだTQM 活動を展開し、無人化ラインを推進して、コイルコアー組一貫生産メーカーの実現を図ろうとしています。
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金秀建設株式会社
金秀建設株式会社
金秀建設株式会社は、創業者の強いリーダーシップにより、新しい分野に次々と挑戦し、経営の多角化を進めてきました。創業部門である鉄構事業に加えて、建築・土木事業、開発事業と、各々の分野で県 内業界での地位を確立しております。
その間、県内でもいち早く品質活動に取り組みを開始し、全社員 の意識改革と強い企業体質を実現するために、98年にTQM を導入 以降、種々の教育と活動の実践により、品質保証に対する考え方を 強化し、管理のしくみを構築してきました。その結果として、 「ISO9001 審査登録」を取得し県民の評価と信頼を得ました。こ れをもとに品質保証を中核とした管理の考え方を推し進め、2000 年度より方針管理を導入し、今日までさまざまな経営課題に取り込 み企業体質の強化が図れるようになってきました。
2001 年に「日本品質奨励賞 TQM 奨励賞」の受賞際、活動の重 点とした、方針管理、現場運営管理ならびに小集団活動の仕組みは 現在もわが社にいかされ、「PDCA を回す」ことで企業体質の強 化が図れ、プロセス重視の業務が活かされております。
企業体質の強化を図るには、TQM しかないとの信念で全員参加の 活動を継続して推進し、『社員のより豊な暮らしの実現と地域社会 に貢献できる企業』めざします。
所在地:沖縄県那覇市
受賞理由
98 年にTQM 導入を宣言し、まずISO9001 の認証を取得後、日常管理の仕組みを充実し、安全、品質の向上、施工コストの低減など活発な改善活動を実施しました。2000 年度から導入された方針管理ではトップのリーダーシップが良く発揮され、成果を上げています。
当社の重点とする項目は、方針管理、現場運営管理ならびに小集団活動でありますが、方針管理は、 導入後間もないにもかかわらず充実した仕組みになっており、社長診断でもプロセス重視の考えで指導されています。現場運営管理では、作業所での標準化の充実、QC 工程表による管理の充実などに見るべきものがあります。熱心に実施されている小集団活動を含め、今後継続的に当社に適したTQM を発展させることが計画されており、その成果が大いに期待されるところです。
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2000 |
SCMシステムサービス株式会社
SCM システムサービス株式会社
SCM システムサービス株式会社は、1994 年1 月に総合建設機械製造 販売会社の新キャタピラー三菱株式会社の「情報システム部門」が分社し た情報システムサービス会社で主な業務内容は、コンピュータソフ トウエアの開発および販売、コンピュータシステムの運営および管理、 その他コンピュータにかかわる支援業務であり、得意技術の一つに 生産性を飛躍的に向上させる統合型アプリケーション開発支援ツー ル「COOL :Gen (クール・ジェン)」があります。従来、我流で 体質強化に取組んでおりましたが、挑戦に当たりTQM の考え方・ 手をもとに仕事の進め方等の標準化に取組みました。幸いにも受賞 することが出来て、社員の大きな自信になりました。特に、改善目 標の明確化、マネジメントの求心力の醸成、社員の認識の共有化等 が図れて、結果として経営目標に対してかなり高い成果をあげられ るようになりました。
所在地:神奈川県相模原市
受賞理由
トップの強いリーダシップのもとに、全社一丸となって、方針管理 による経営目標の達成、サービスの向上、コストの低減、外販事業 の拡大、採算性の向上などの重点活動を精力的に推進している。また、 進歩の目覚ましい情報システム業界にあって人材の育成に力を入れ、幅広い分野、ユーザニーズに応えるためCASE ツール、COOL : Gen などのIE (Information Engineering )開発手法を活用し、設計から生産管理、販売サービスまでの一貫したシステム提供が行えるように活動してきた。
その結果、顧客要求を具現化した情報システムの提供、取引先から の信頼の向上、チャレンジ力のある人材の育成、闊達な職場の創出 などの成果があげられつつある。
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久保工務店株式会社
久保工務店株式会社
久保工務店株式会社は、1959 年に設立され昭和59 年より前田建設工業株式会社の協力会社として工事施工を進める中で、品質管理について教育を受けTQM 活動の進め方・考え方を学びQC サークル活動が始まり、平成5 年に協力会社の自主管理能力向上の一貫で行われた前田品質管理賞〔M 賞〕を第1 回授賞会社として表彰を受け、更に、日本品質奨励賞挑戦を目標に全社で取り組む事で、社員一人一人のTQM に対する考え方・進め方の底上げを行い、全社的品質管理のレベルアップを図る事ができました。活動計画に対して積極的に取り組み改善活動の他、TQM に対する考え方・進め方についての教育を自主的に実施するようになり、全社員で実施する教育の他にグループ別に行う会議が定期的に実施されるようになりました。
所在地:鹿児島県伊集院町
受賞理由
1991 年にQC サークル活動導入、その後、既存の大手取引先からの受注だけに依存する体質から脱却し、今後の厳しい企業環境に対応できる自主・自律の企業体質を確立することを目的にTQM へと発展させている。長期的な視点に基づいて県外への土木工事や環境事業(汚水処理)への参入、オープンシールド工法、PSR 工法などの新技術・新工法の積極的な導入をはかっている。また、1999 年にはISO9001 の認証を取得するなど標準化の推進に力をいれ、現場の運営管理が確実に実施できるようになっている。さらに、QC チーム・サークルによる活動が、特定の現場のメンバーによる活動、複数の現場の横断的活動など柔軟性のある形で行われ、成果をあげている。結果として、市場環境の厳しいなか同業他社に比べて確実に業績を伸ばしている。
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コニカ株式会社 オフィスドキュメントカンパニー機器生産事業部
コニカ株式会社オフィスドキュメントカンパニー機器生産事業部
コニカは写真発明から約50 年の時を経て1873 年に創業して以来、真事業を核として、カラーフィルム・カメラ・複写機・光学製品等、映像情報産業の総合メーカーとして、感動を創造する商品・サービスをワールドワイドに供給しています。
今回、栄えある日本品質奨励賞{TQM 奨励賞}を受賞したオフィスドキュメントカンパニー、機器生産事業部では、「ISO をベースとした品質保証システムと自社流物作りを有機的に融合」させ、独自のTQM 活動を展開してまいりました。
その結果、品質の向上をはじめロスコストの低減など、大きな成を上げる事が出来ました。
そして、TQM 活動を推進している企業において、当事業部が推進している活動が、少しでも参考になれば幸いと思っています。
所在地:東京都八王子市
受賞理由
トップの方針が明文化され、それを具現化するための方針の展開が各部門において体系的に行われており、方針管理はトップ方針を伝達し実践する道具として定着している。
ISO 9000 を補完するいくつかの優れた仕組みが開発されている。特に購買品の品質管理において、初物管理、変更管理、品質監査、Q 免制度、Q‐ up ニュースによる一貫した活動が行われており成果を上げている。
品質不良対策は、新製品、従来製品を区分して行われ、設計、外製品、内部組立ての各要因別に処理を行うシステムが有効に機能している。
新しい技術開発とともに市場、事業部内の品質の改善が進んでおり、TQM 奨励賞の受賞の資格を十分に備えている。
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株式会社西澤電機計器製作所
株式会社西澤電機計器製作所
株式会社西澤電機計器製作所は、1960 年の創業以来一筋に、パネルメータ、回路計、クランプテスタ等、電気計測器の開発製造販売を行ってます。
企業存続の危機に直面した1995 年、西澤新生産活動と位置づけ、「NPS 活動」を開始し、その目標達成ツールとしてTQC を導入し、標準化をすすめ、品質保証体制の確立、環境・労働安全衛生システムを逐次構築しましたこのたび創設の日本品質奨励賞に照準を合わせ、 企業体質の強化と経営課題の達成をねらいとし、社員一人ひとりが、「何をどうすべきか」の意識を深める中で、全社一丸総力をあげて活動を展開し、成果が顕現しつつあります。そして、将来ビジョンが明確に描かれ、夢おおらかに未来を語れる風土が醸成され今、「T‐QM をやって本当によかった」と実感しています。
所在地:長野県坂城町
受賞理由
従業員45 名の総力をあげ1995 年よりきわめて積極的に経営体質の改革にとりくんできた。'95 年にNPS 活動を開始し、'97 年より2 年の間に品質、環境のISO 、労働安全衛生の英国規格を取得して経営基盤の革新を果たした。そして今年度TQM 奨励賞にチャレンジをテコに更に経営基盤の強化にとり組んでいる。
その経営体質の改革に当っては、社長のたぐいまれな指導力のもと小企業の小回りの良さを生かした、スピード改革がその特色といえる。
さらに製品品質にとどまらず、業界に先がけて環境、労働安全衛生などの社会的品質の向上にも努力が及んでいる。そしていままで築き上げた標準化や品質保証体系をもとに、品質を中核としたマネジメントの形成へとり組んでいる。
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