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TQM・品質管理

TQM基礎用語

TQMにおいてはさまざまな用語が用いられています。このページでは、それらの用語のうち基礎的なものを分かりやすくご紹介します。

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IE(あいいー) 時間研究や動作研究などを通して、工程管理や生産管理などの効率を向上させる技法。たとえばある製品の組み立て作業について、作業者の動作を観察し、動作を分解して記号で記録していくことで、その作業をより効率よく行うやり方を研究したりできる。より広義に解釈し、管理全般などに適用される場合もある。
アイデア発想法(あいであはっそうほう) アイデアを発想したいときに、まったく自由に発想を促す場合もあるが、なんらかの方法やガイドラインに沿った方が、効率よく多数のアイデアを出すことができる場合もある。他のキーワードからの連鎖反応的な連想などを応用した「アナロジー発想法」などの技法がある。
後工程はお客様(あとこうていはおきゃくさま) 自分たちの担当している工程(自工程)の次の工程を「後工程」と言うが、その場合、当然、自工程のアウトプットが後工程のインプットになる。その時に、後工程に迷惑をかけない、あるいは後工程が満足する、仕事をしやすいアウトプットをめざし、自工程の仕事、プロセスを造り込もうという考え方。トヨタ自動車における「自工程完結」につながる考え方である。
アローダイヤグラム法(あろーだいやぐらむほう) ある一連の作業について、作業を矢印で、その作業が次の作業につながる点を○印の結合点で表した図。どの作業とどの作業がつながっているのかや、それらの前後関係(どの作業のアウトプットが次の作業のインプットになるのか)、などを視覚的に表すことで、作業計画の全体像を把握することができる。
アンケート調査(あんけーとちょうさ) アンケート用紙を事前に準備し、意見を収集する方法。事前に設問を用意するため、意見の深掘りなどはできないが、同時に広範囲かつ多数の対象者に調査できるため、ある仮説に対する検証などに向いている。近年ではアンケート用紙の代わりにウェブサイトを用いる方法も採られている。
安全性(あんぜんせい) JISにおいて「安全」とは「人への危害又は資(機)材の損傷の危険性が、許容可能な水準に抑えられている状態」とある。英語の対訳は安全も安全性も“Safety”となるが、安全“性”となると、求められる安全状態を果たすことができる能力、ということになる。品質要素のひとつではあるが、それが損なわれたときの影響を考えると、他と一律にあつかう訳にはいかない重要な要素である。似たような意味合いで扱われる言葉に「リスク」があるが、これは「危険の起こりやすさ」×「危険の大きさ・強さ(恐さ)」によって、その危なさの度合いを測ろうとする概念である。上記でも述べたとおり、安全はそれが損なわれてからでは手遅れであり、その前に起こりうる危険を防ぐ必要がある。そのため、リスクや未然防止と並んで語られる場合が多い。また、「安心」という言葉もあるが、こちらは多分に主観的な表現となる。むろん、安心して使えるということはすばらしいことだが、これも安全性に裏打ちされた安心ならまだしも、習慣的・盲目的な安心“感”は、ともすれば逆に安全を阻害する行動の原因(これくらいは大丈夫だろう、いつもの通りだから、など)になりかねないため、注意が必要である。
因果関係(いんがかんけい) 原因と結果の関係。ある事柄に関して、Aという現象によってBという別の現象が起きたとき、AとBには因果関係があると言える。問題解決などを行う際、この因果関係をきちんとつかむことが重要となる。また、似たような言葉に相関があるが、相関があるから因果関係がある、と断言することはできない。AとBが互いに影響し合っていたり(例:温度と圧力の関係)、あるいはAB共に同じ別の要素Cが原因だったり(例:おでんとホットコーヒーの売れ行きと、気温の関係)、などの例が考えられる。
インダストリアルエンジニアリング(いんだすとりあるえんじにありんぐ) →IE
インタビュー調査(いんたびゅーちょうさ) 数名の対象者に対して、インタビュアーが聞き取り調査を行う方法。その場での意見の深掘りや詳細調査、あるいは対象者どうしのコミュニケーションを通した新たな情報発見などを得意とする。
SSM(えすえすえむ) Stress-Strength Model(ストレス-ストレングス モデル)の略。このSSMとは、知識・経験などの情報を、適切な単位に分解し、因果関係により関係づけ、さらに一般化することで、さまざまな情報の「本質」を構造化・データベース化し、設計・開発に活かしていくための考え方。設計開発における不具合の未然防止などに用いられる。
SQC(えすきゅーしー) →統計的品質管理
S7(えすなな) →戦略立案七つ道具
N7(えぬなな) →新QC七つ道具
FMEA(えふえむいーえー) 故障モード影響解析とも呼ばれる。簡単に言えば、ある故障の影響が、他のしくみにどのように影響するか、という分析。たとえば「エンジンの中のある部品が故障したときに、その部品を含むエンジン全体にどのような影響があるか」ということを知ることで、設計時により安全な設計をすることができる。故障モード、影響の大きさ、発生する頻度、その故障を検知する難易度、はじめに検知できる時点や検知方法などの項目を検討することで、故障の影響の大きさや危険の度合いなどを予測することができる。
FTA(えふてぃーえー) 故障の木解析とも呼ばれる。とある事象(たとえば致命的な故障などの起きて欲しくないこと)を取り上げ、その原因となりうる事柄を木の枝が枝分かれするように展開していく。これにより、ある現象(故障)について、どのような経路で発生するのか、考えられる発生原因やその確率などを予測することができる。FMEAの分析結果により得られた致命的な故障モードについてFTAで解析する、などの用いられ方もよくされる。
MTS(えむてぃーえす) →マハラノビス・タグチ・システム
MTシステム(えむてぃーしすてむ) →マハラノビス・タグチ・システム
単語 説明
革新的課題解決法(かくしんてきかだいかいけつほう) TRIZをベースに、設計開発における技術課題の解決をねらった手法。TRIZは優れた手法ではあるが、内容が充実しすぎていて、その「発明原理」や「矛盾マトリクス」の項目数が多く、初心者が実業務で用いていくには少しばかりハードルが高いという側面もある。そこで、発明原理や矛盾マトリクスを整理し直し、より実業務で活用しやすいようにアレンジしたもの。
課題達成(かだいたっせい) 求められる目標・水準と現状の間に差があるときに、方策を積み上げることでその差を埋めていく取り組み。一般的に、大きく物事を変えるときや、新規事業の構築など未知の内容を扱うときなどに用いられることが多い。
価値工学(かちこうがく) →VE
官能評価(かんのうひょうか) 官能とは、人間の感覚器官(視覚・聴覚・触覚・味覚・嗅覚)のはたらきの事を言うが、この感覚器官のはたらきにより、さまざまな物を評価するための方法論が官能評価である。何かを検査または評価するときに、企業では機械的なしくみによって評価することも多いが、実際にはまだまだ人間の感覚に頼らざるを得ないケースも多い。例えば自動車の発する振動やドアの開閉音、食品の味や色合いなど、こういった物は機械では判別しにくい。しかし、その評価をできる人材を、ワインのソムリエのように個人の資質に頼っていては企業活動として支障を来してしまう。そのため、人間の感性を利用した検査・評価のために、計画立案やデータの収集、統計的な分析・評価などを織り込んだ科学的な方法論としてまとめられている。
管理項目(かんりこうもく) ある目標に対して、その達成度合いを測るときに、尺度として用いる項目。たとえば方針管理で言えば、目標があり、その具体的な手段として方策があり、その方策をどこまで実施し、どこまで目標に到達したかを測るときに、用いる基準となる事柄を指す。たとえば営業方針に対する成果を測るときに、売上高や顧客訪問件数などの具体的な評価尺度となる項目がこれにあたる。この管理項目がきちんと設定されていないと、進捗や成果の管理ができず、方針管理などの活動がうまく進められないことになってしまう。
管理図(かんりず) ある連続した数値を打点した折れ線グラフ。中心線、上限限界線、下限限界線を持つ。グラフがその範囲内にあるかどうかや、打点の傾向などから、状態を把握・管理する。
機能別管理(きのうべつかんり) 製造や販売といった直接的な実施部門での取り組み(部門別管理)に対し、品質や原価といった各部門に共通するような、管理部門の視点から見た取り組み。実施部門ごとの縦割りで見るのではなく、たとえば実施部門同士を品質などの視点から横串を通し、定められた目標を達成する取り組みであり、部門横断的な役割を担う。そのため、英訳ではcross-functional managementと表現される事もある。
QFD(きゅーえふでぃー) →品質機能展開
QC七つ道具(きゅーしーななつどうぐ) QC=品質管理の時に役立つ7つの道具(=手法)のこと。パレート図、特性要因図、ヒストグラム、管理図・グラフ、チェックシート、散布図、層別のことを言う。いずれも、ものごとに対してデータ・事実を集め、対処するという思想に基づいた手法であり、そのような取り組みを進めるときに役立つ手法と言える。管理図とグラフを別に数え、層別を抜いて七つ道具とする場合もある。
業務機能展開(ぎょうむきのうてんかい) QFD(品質機能展開)に含まれる分析の一種で、ある一連の業務の構成要素と、その業務で実現している(すべき)機能の要素の、対応関係や重要度などを視覚的に表した図。
系統図法(けいとうずほう) ある目的について、その達成手段を系統的に展開した図。たとえば、ある目的を左端に書いた時に、その右側にその手段を記載し、折れ線でつなぐ。次いでその手段を目的と読み替え、それを達成するより具体的な手段をさらに右側に展開していく。それを繰り返していくと、最終的には左端の目的を達成するのに必要なより具体的な手段が列挙されていくことになる。
5S(ごえす) 整理、整頓、清掃、清潔、しつけ、の頭文字、5つのSから取った言葉。ともすると単なる意識教育と見られがちだが、実は職場における標準化や点検、維持管理、あるいはムダの削減など、重要な項目と共通する内容であり、それらを分かりやすい標語で体現しているとも言える。
5M(ごえむ) 製品の特性値のばらつきの大きな原因と言われている4M(Man(人)、Machine(機械)、Material(材料)、Method(方法))にMeasurement(測定)を加えたもの。
故障の木解析(こしょうのきかいせき) →FTA
故障モード影響解析(こしょうもーどえいきょうかいせき) →FMEA
コンジョイント分析(こんじょいんとぶんせき) 製品コンセプトが固まり、その詳細仕様の組み合わせ方を決定する際、統計的な考え方を用いて顧客への調査を効率よく行う方法。
単語 説明
再発防止(さいはつぼうし) なにか悪さや不具合があり、それを解消したときに、同様の原因で同じ悪さ・不具合が起こらないように処置をすること。ごく単純に分かりやすく考えれば、「同じ過ちを繰り返さないようにする(対策を取る)こと」とも言える。
魚の骨(さかなのほね) →特性要因図
三現主義(さんげんしゅぎ) 現場(現地)、現物、現実の3つの「現」を取った言葉。改善に当たるときに、この3つの現を重視し、現場で、現物を見て、現実的に取り組むことが重要だ、ということを示すと共に、第一線だけでなく、経営管理の面においても、この3つの現を重視すべきだという意味もある。また、原理、原則を加え、5ゲン主義と言われることもある。
散布図(さんぷず) 二つの特性について、それらを縦軸と横軸に取り、特性の数値を打点したグラフ。点の並び方や集まり方などから、二つの特性の関連を見ることができる。たとえば国語のテストと算数のテストの点数をそれぞれ縦軸、横軸に取れば、国語と算数のテストの点数に相関があるのかないのか、あるとすれば正の相関なのか負の相関なのか、またその相関の度合いはどれくらいなのか、などを大まかに把握できる。
実験計画法(じっけんけいかくほう) 統計の考え方を用いることで、複数項目の組み合わせによる実験において、全ての組み合わせの実験を行わなくてもその結果を得ることができたり、また多量のデータを効率よく処理したりできる方法論。その名の通り、実験の計画から実施までをサポートしており、主に実験や研究、設計開発などの部門で用いられることが多い。
失敗学(しっぱいがく) 東京大学の畑村洋太郎博士によって提唱された考え方。失敗に対して単純に原因をつきとめようとすると、既存の知識や考え方が邪魔をしてしまい、その失敗の本質的な部分に目が行かないことがある。そのため、失敗の「上位概念」、より根本的な視点を得ることで、その失敗を本質的に理解するとともに、その失敗から得られた知見をさらに広範囲に活用し、新たな失敗の予測と未然防止に役立てようとするもの。失敗そのものばかりを見ていると足下しか見えないが、そこから離れて俯瞰的な視点で見ることで、より広い視野で失敗を見ることができる。
商品企画七つ道具(しょうひんきかくななつどうぐ) 商品企画を行う際に、QC手法のようにデータや事実にもとづいて進めるという考え方をベースに考案された手法の集まり。インタビュー調査、アンケート調査、ポジショニング分析、アイデア発想法、アイデア選択法、コンジョイント分析、品質表の7つからなっている。インタビュー調査のような言語データを扱う手法と、コンジョイント分析のような数値データを扱う手法、その他に創造的な企画アイデアのための発想法などを組み合わせて活用することで、たとえば消費者のあいまいな要望を整理したり、最適な商品スペックの組み合わせを調査したり、などの機能を持つ。略してP7(P=Product Planning)とも呼ばれる。
新QC七つ道具(しんきゅーしーななつどうぐ) 親和図法、連関図法、系統図法、マトリックス図法、マトリックスデータ解析法、アローダイヤグラム法、PDPC法の7つの手法のこと。QC七つ道具では数字(数値データ)を扱う手法と言葉(言語データ)を扱う手法の双方が含まれているが、この新QC七つ道具では、主に言語データを図や表にまとめることによって、目で見て分かりやすいように整理することを得意とする。略してN7(新=New)と呼ばれることもある。
信頼性(しんらいせい) あるもの(製品や機器、部品や要素など)が、与えられた条件(たとえば温度や気圧など)において、与えられた時間(期間)の間、要求された機能をきちんと果たすことのできる能力。たとえば、人工衛星やロケットは、宇宙空間という厳しい条件下でもきちんと稼働することを求められるが、このような時に信頼性が確保されていないと、途中できちんと機能しなくなってしまう。
親和図法(しんわずほう) ある言語データの集まりについて、それらを共通点などで括っていくことで、状況を整理・把握することができる図。たとえば、アンケート調査のコメントについて、同じような意見で集め(「似た者探し」)、四角で囲ってタイトルを付け・・・という作業を繰り返すことで、そのアンケート調査のコメントがどのような傾向なのか、を把握することができる。
ストレス-ストレングス モデル(すとれすすとれんぐすもでる) →SSM
戦略立案七つ道具(せんりゃくりつあんななつどうぐ) 企業における戦略立案のための手法の集まり。環境分析、製品分析、市場分析、製品・市場分析、プロダクトポートフォリオ分析(PPM)、戦略要因分析、資源配分分析の7つからなる。これらの分析を通し、環境、市場、製品などの分析を通してその製品(群)の位置付けや強みを知り、またその製品を具体的に投入する際の優先度や重要要因、適切な資源配分の仕方などを知ることができる。この戦略立案のプロセスの後に、その結果を方針管理につなげていくのが戦略的方針管理と言われるものである。略してS7(S=Strategy)とも呼ばれる。
相関(そうかん) Aという数字が増えるとBという数字も増える(正の相関)、あるいはAという数字が増えるとBという数字が減る(負の相関)、という関係。逆に、このような関係性が見られない場合を無相関と呼ぶ。たとえば、身近な分かりやすいところで言えば、コンビニで気温が上がるとアイスクリームの売上が増え(正の相関)、おでんの売上が減る(負の相関)、などが挙げられる。
層別(そうべつ) データを、その特徴や共通点でグループ分けすること。たとえば不良が出た場合、機械別や作業者別などでデータをグループ分けすることで、発生状況を比較したり、その傾向を見たりすることができる。
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タグチメソッド(たぐちめそっど) 製品開発をうまく行うのに役立つ方法論。製品開発の際、とある機能のはたらきは、内乱や外乱などの「ノイズ」によってばらついてしまう。その時に、その機能のノイズに対する強さをSN比という尺度で計測することで、その機能を構成する要素(パラメータ)を適切に設定することができる。そうすることで、初めから品質問題が発生しにくい設計を行おうと狙ったのがタグチメソッドである。田口玄一博士の提唱した手法で、品質工学とも呼ばれる。英訳もTaguchi Methodである。
多変量解析法(たへんりょうかいせきほう) 例えばある現象を分析するとき、数多くの種類の数値(変量)を一度に解析する必要がある場合が出てくる(変量:ある集団の特性を表す数字、例えばあるクラスのテストの点数、などのことを指す)。単純な手法ではこのような場合に対応できないことがあるが、この時、統計をベースにした考え方である「多変量解析法」という方法を使うことで、この問題を解決できる。この手法は、ある特性の分析を通して他の特性の数値を予測したり、たくさんの変量どうしの関係を表したり、などさまざまな活用方法がある。一般的には、社会現象や商品戦略、あるいは研究や設計開発におけるデータ分析などに用いられる。
チェックシート(ちぇっくしーと) 必要な項目や図などが記載された用紙。チェックボックスなどがあり、そこにチェックマークを記していくことで、作業の点検結果などを記録していくことができる。
DR(でぃーあーる) →デザインレビュー
デザインレビュー(でざいんれびゅー) 製品の開発に際し、関連する部門が集まり、品質の不具合や、製品の企画との合致、要求される仕様や信頼性などのさまざまな視点から設計(デザイン)を審査(レビュー)すること。項目が多岐に渡るため、さまざまな部門の協力や必要資料の用意などの事前準備が必要となる。設計審査、または英語表記の頭文字をとってDRとも呼ばれる。
デミングサイクル(でみんぐさいくる) →PDCA
統計的品質管理(とうけいてきひんしつかんり) 統計とは、平たく言えば「ある集まりについて、それがどのような傾向や性質を持つか、数字の面から明らかにすること」と言える。たとえば、最も身近な統計と言えば国勢調査が挙げられるし、また選挙速報なども同様の技術が使われている。選挙の時に、開票がすべて終わっていなくても「当確」の文字が出るときがあるが、これは投票という「集まり」に対して、統計の手法を用いてその傾向を調べることで“誰が当選確実なのか”を知ることができるからである。この統計の手法を企業の活動に適用することで、たとえば全数を検査しなくてもおおよその不良の数が分かったり、あるいは工程の傾向などを知ったりすることができる。このような、統計の考え方・方法を用いた品質管理の取り組みが統計的品質管理と言われる。また、この英訳であるStatistical Quality Managementの頭文字を取って「SQC」とも呼ばれる。
特性要因図(とくせいよういんず) 特性(性質)と要因の関係を系統的に表す図。実際には、図の右側に特性(不良個所や不具合の内容)を書き、その左側にその特性が起きる要因(原因)を列挙し、矢印でつないでいく。まずは左端から特性に向かって水平に伸びた矢印(背骨)を書く。次に4Mなどの大きな要因を周囲に配置し、背骨に向かって矢印を伸ばしていく(大骨)。この大骨の端にある大きな要因をさらに具体的にブレークダウンし、順に矢印でつないでいく。このようにして、特性(不具合)の起きる原因を系統的に表現する。その形状から「魚の骨」と呼ばれることもある。
TRIZ(とりーず) ロシアの科学者アルトシュラーの提唱した問題解決の理論。250万件の特許について、そこで用いられている問題解決や発明・発想について分析し、問題の本質(工学的矛盾)に着目することでその矛盾を克服するための「40の発明原理」を編み出した。これらの原理は「矛盾マトリックス」と呼ばれる特性同士の対応表(改善する特性×悪化する特性)によって整理・分類されており、解決すべき問題を抽象化してそのマトリックスに当てはめていくことで、適切な発明原理を導き出し、その解決へのアプローチを得ることができるようになっている。通常だとトレードオフ(あちらを立てればこちらが立たず)の関係になる問題を、この手法で見方・考え方のヒントを得て、条件を両立させる解決策を見いだす、という考え方になる。一時期は“発明術”的な扱いを受けたが、それは誤解であり、問題解決、あるいは技術課題の解決のための支援ツールという認識の方が正しい。ちなみにTRIZとは、この手法のロシア語の頭文字を取ったものであり、英語訳は“Theory of Inventive Problem Solving”=「発明的な問題解決の理論」となる。
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日常管理(にちじょうかんり) 日常的に実施する業務について、その目的を適切に達成するために行う取り組み。たとえば、分かりやすい所で言えば、製造部門の業務について管理項目や管理水準の設定、標準化やその遵守、異常への処置などを通じて工程を安定した状態に保ち、業務目標を達成できるように行う取り組みなどを言う。
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PERT(ぱーと) →アローダイヤグラム法
パレート図(ぱれーとず) 何かの数値について層別し、それが出現する頻度の大きさ順に並べた棒グラフと、その棒グラフの数値を累積した折れ線グラフを組み合わせた図。たとえばある工程で発生した不良を種類で層別し、多い順に並べた棒グラフと累積折れ線グラフを作成すると、どの不良が最も多く、また全体のどのくらいの割合を占めるのかを視覚的に把握することをできる。
PLC(ぴーえるしー) →プロダクトライフサイクル
PDCA(ぴーでぃーしーえー) ものごとに取り組む際に、P(計画)・D(実施)・C(点検)・A(処置)の4つのステップを一回りとして、P→D→C→A→P→C…というようにそれらを継続して回していくことで、目的・目標に対する維持・管理や向上、あるいはそこから外れた場合の是正処置などを行うことを言う。P=(目標の)計画と区別して、SDCA(Standardize=標準化、Do、Check、Act)というサイクルもある。なお、過去はAをActionと表記していたが、現在ではActという動詞形の表記が用いられている。
PDPC法(ぴーでぃーぴーしーほう) ある計画において、スタートとゴールを設定した時に、その間の進行過程や起こりうる可能性の分岐などを記載した図。起こりうるトラブルを回避したり、進捗を望ましい方向に軌道修正するのに用いる。
P7(ぴーなな) →商品企画七つ道具
PPM(ぴーぴーえむ) →プロダクトポートフォリオマネジメント
ヒストグラム(ひすとぐらむ) ある特性(計量特性)について、その数値の集まりを区間に分けてグラフ化することで、どのような分布をしているのかを表すもの。たとえば部品の寸法がどのようにばらついているか、などを見るのに役立つ。グラフ(分布)の形状や、目標値からのばらつき具合などを見る。
標準化(ひょうじゅんか) 標準という言葉で一番イメージしやすいのは作業標準=ある作業について、何をどのような手順で行うか、という取り決めだと思われる。具体的には、たとえば作業目的や設備、必要な技能、作業の手順、作業結果の評価基準、異常への処置などさまざまな項目が含まれる。標準化とは、身近なところだとこのような作業標準を定め、整備していくことであるが、また同時に国際的な基準を定めることなども指すこともある。
品質機能展開(ひんしつきのうてんかい) 主に設計開発や品質保証などで用いられる考え方。製品について考えるとき、まず要求があり、その要求を満たすための機能があり、その機能が満たすべき水準があり、その水準を示す特性があり…と、さまざまな連鎖する項目のつらなりと捉えることができる。この時、さまざまな項目の展開(階層的、系統的に表すこと)や変換(異なる要素同士の関連を示して置き換えること)を行うことで、その項目同士の関係を具体的かつ明確にすることができる。要求や品質、機能、技術、コスト、信頼性などの項目の展開・変換を進めることで、それぞれの関係を明らかにし、たとえばユーザーニーズを満たすために必要となる機能や設計上の数値設定を行うことなどが可能となる。
品質工学(ひんしつこうがく) →タグチメソッド
品質表(ひんしつひょう) QFD(品質機能展開)で用いられる表。ある製品について、その製品に求められる要求を展開した表(要求品質展開表)と、製品の機能やその性質を展開した表(品質特性展開表)を、二元表の縦軸と横軸に取って表したもの。これにより、顧客の要求している品質が、製品ではどのような機能や性質で実現できているのか、といった顧客視点での品質と製品視点での品質の対応関係を視覚的に表すことができる。また、これに企画品質や設計品質、品質特性などの情報を付加する場合もある。
VE(ぶいいー) Value Engineeringの略。価値工学とも記載する。製品の機能、コスト、価値の関係に着目し、機能分析などを通して、最低のコストで必要な機能を実現する取り組み。
Failure Mode and Effect Analysis(ふぇいらーもーどえふぇくつあなりしす) →FMEA
Fault Tree Analysis(ふぉるとつりーあなりしす) →FTA
プロダクトポートフォリオマネジメント(ぷろだくとぽーとふぉりおまねじめんと) ある製品について、その収益性や成長性などを分析し、資源配分を行うための表。もっとも有名なのは「市場の成長性」と「市場シェア」を縦軸・横軸に取り、その高低・大小から4つの象限を設け、それぞれを「問題児」「スター」「金のなる木」「負け犬」として製品の状況を把握するもの。これらは同時に、必要な投資額や得られる利益それぞれの大小、あるいは製品のプロダクトライフサイクルと連動することが多い。
プロダクトライフサイクル(ぷろだくとらいふさいくる) ある製品について、売上や利益といった視点で、市場に登場してから退場するまでの推移を追ったもの。大きく「導入期」「成長期」「成熟期」「衰退期」の4つの段階を経ると言われている。緩やかな成長を見せる「導入期」、大きく上昇する「成長期」、緩やかな成長から山頂を経て緩やかな下降を見せる「成熟期」、そして売り上げが減少していく「衰退期」、といった山型のグラフで表されることが多い。
方針管理(ほうしんかんり) 会社から出た方針を達成するための取り組み。たとえば(中長期の)経営計画→年度方針→部門方針といった具合に、全社的な方針(重点課題)を徐々に展開(ブレークダウン)していく。この時に、単に方針のみを展開するのではなく、同時に方策、管理項目、実施計画などを一緒に検討し、より具体的・実務的な業務に落とし込んでいく。また、取り組みを実施する際には、実施状況の確認、異常に対する処置、期末の評価・反省と分析など、取り組みに対する管理やフィードバックも行う。なお、方針や目標のみを展開しても、方策などがなくては実際的な活動につながるとは言えず、そのような状況では方針管理を実施しているとは言い難い。
ポジショニング分析(ぽじしょにんぐぶんせき) ある製品群について、二つの評価軸を決め、それを縦軸・横軸としたときに、各製品の位置づけを打点した図。製品群の傾向や、特定製品の位置づけなどを知ることができる。
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マトリックス図法(まとりっくすずほう) 「行(横軸)」の要素と、「列(縦軸)」の要素の交点を見ることで、問題の所在や形態などを把握する図。その形状から、L型、T型、Y型、X型、C型などがある。
マトリックスデータ解析法(まとりっくすでーたかいせきほう) マトリックス図に配置された数値データを整理する方法。主成分分析を用いている。新QC七つ道具の中で唯一の数値データ解析の手法である。
マハラノビス・タグチ・システム(まはらのびすたぐちしすてむ) 頭文字を取ってMTシステムとも呼ばれる。「マハラノビスの距離」という考え方を取り入れることで、パターン認識をコンピュータ上で行えるようになった。これにより、たとえば外観検査や異音判定、微少な生産プロセスの異常の検知などを機械的に行ったり、検査精度を向上させたりできるようになった。
※パターン認識:指紋や人の顔、手書き文字など、従来は機械が苦手としてきたもの(単純な数値データに変換しにくいもの)を認識する技術。MT法以外にも重回帰分析などさまざまな方法論がある。
未然防止(みぜんぼうし) なにかの物事に対して、起こりうる、起こると予想される悪さ・不具合などを想定し、それが起こらないように対処すること。一見、再発防止と近いものに見えるが、再発防止は「一旦起きたことを対象にする」=「対処すべき事柄が明確になっている」のに対し、未然防止では「まだ起きていないことを想定する」=「まず何を対象とすべきかを探索する」ことから始めなくてはならない。この「想定」をどこまでできるか、そのために思い込みや固定観念を排除して発想していくことが重要となるため、実際にはかなり意味合いが異なってくる。ここで対処しきれなかった事柄は「想定外」という言葉でひとくくりに語られがちだが、その結果が示す物は推して知るべきもので、逆にそこから未然防止の重要さを見て取ることができる。
目標管理(もくひょうかんり) 企業において、評価の対象者が目標の設定やその実現のための取り組みなどを主体的に行うことで、その能力や意欲の発揮・向上をはかる取り組み。実際には完全に独自ではなく上司と部下ですり合わせが行われることになるが、目標の設定・遂行を通して主体性を持った取り組みを行うことで、創造性やモチベーションを引き出し、また成果に対する評価を通してその後へのフィードバックを行う。
問題解決(もんだいかいけつ) 求められる目標・水準と現状の間に差があるときに、その差を生じさせている障害=問題を取り除いていく取り組み。一般的には、問題=マイナス要素と見て、その問題を生じさせている原因を見つけ、それを取り除く対策を実施することで、目標に辿り着こうとする取り組みを言う。
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4M(よんえむ) Man(人)、Machine(機械)、Material(材料)、Method(方法)の4つのMを指し、製品の特性値のばらつきの大きな原因と言われている。これにMeasurement(測定)を加えて5Mと表現する場合もある。
単語 説明
連関図法(れんかんずほう) 目的と手段や、原因と結果などの言語データを視覚的に捉え、その要素同士の関係を表した図。それぞれの要素項目どうしを矢印で連鎖的につないでいった図。
参考文献:
  1. マネジメントシステムの審査・評価に携わる人のためのTQMの基本(中條武志、山田秀編著、日科技連出版社、2006)
  2. 日本の品質を論ずるための品質管理用語85((社)日本品質管理学会標準委員会編、日本規格協会、2009)
  3. クオリティマネジメント用語辞典(吉澤正ほか編著、日本規格協会、2004)

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