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第38回 信頼性・保全性シンポジウム
グローバルビジネスにおける「品質と信頼性」―ブランド戦略のコア・コンピタンス―
ルポルタージュ

文責:木村 忠正 教授(電気通信大学 電気通信学部電子工学科)
開催日:2008年7月14日(月)〜15日(火)
会場:日本教育会館(東京都千代田区)
プログラムの詳細はこちらから


1.はじめに


 
 

 第38回を迎えた2008年度の信頼性・保全性シンポジウムは、一ツ橋にある日本教育会館で開催されました。近くに、区立神田一橋中学校、共立学園、学術総合センターをはじめとする教育機関が存在する文教地区にある日本教育会館は、教育・文化の振興と子どもたちの幸せを守り、はぐくみたいと願う全国の教職員の協力で建てられたものです。

 今回のシンポジウムのテーマは、"グローバルビジネスにおける「品質と信頼性」"でした。21世紀のビジネスはグローバル化が必然で、その中で、企業のブランドを高めていくためのコア・コンピタンス(core competence、中核的能力)としての「品質と信頼性」の重要性を認識し、そのためには日本企業は何をすべきかを考えようという宮村鐡夫組織委員会委員長(中央大学教授)の発案です。初日は、このシンポジウムをテーマとした宮村委員長の基調講演ではじまりましたが、時代にマッチしたテーマであり、海外に市場や生産拠点を展開していく日本企業がグローバル化するビジネスにおいて抱える問題に答える課題であり、非常に多くの方に参加していただき、会場はほぼ満席という盛況でした。

 続いて、2007年度(第37回)R&MS推薦報文賞(3件)、奨励報文賞(1件)、特別賞(1件)の表彰式が行われました。佐藤吉信推奨報文小委員会委員長(東京海洋大学教授)から選考理由が述べられ、宮村委員長から表彰状と記念品が授与されました。

 午後には、一條和生先生(一橋大学大学院教授)をお招きし、「グローバルビジネスを創るリーダーシップ」というテーマでの特別講演をいただきました。一條先生は、一橋大学(学部および大学院)を卒業後、ミシガン大学経営大学院で学ばれ経営学博士号取得し、国際的に活躍していらっしゃる方で、世界的視野から実例を挙げてのグローバル化における企業戦略に関するご講演は、非常に魅力的で示唆に富むものでした。

 また、シンポジウムのテーマをより深く議論する企画として、2日目の午後に、メインテーマを主題としたパネル討論を行いました。シンポジウム2日目の最後の時間帯にもかかわらず、会場は1日目と同様にほぼ満席の状態で、様々な立場からのパネラーのホットな話題提供、宮村委員長からの課題に対する議論、また、会場からの質問に対する熱い討論など、予定時間をオーバーするパネル討論となりました。グローバル化におけるビジネスモデルに関する人々の関心が深いことを改めて認識させられました。

 
 

2.基調講演


 
 

グローバルビジネスにおける「品質と信頼性」−ブランド戦略のコア・コンピタンス−

宮村 鐵夫 氏(中央大学 教授 理工学部経営システム工学科・組織委員会委員長)

 宮村委員長が今年度のシンポジウムのテーマとして、"グローバルビジネスにおける「品質と信頼性」"を取り上げたのは、21世紀に入り加速的にグローバル化するビジネスにおいて、企業が信用されるブランドを築くことの重要性、そのためには製品・サービスの「品質と信頼性」を確保することが重要であることを認識し、そのために企業は何をなすべきかを議論するためであったと思います。
 グローバル化は、国内の顧客にのみ対応する場合とは異なり、世界の地域や個々の国々のローカルの文化や産業政策などが、製品サービスの「品質と信頼性」のあり方に自ずと影響します。そのため、その地域の文化、法律、社会・経済システム、顧客の好みなど、ルールをローカルに学び、それを満足させる製品を開発、生産するためにグローバルに考え行動する(Learn locally, think and act globally)ことが重要です。
 そして、戦略レベルの組織学習により「品質と革新による競争」を展開することが企業の社会的責任遂行と経営の進化・持続的成長を両立させるためには不可欠となります。
 一方、グローバル化により民間部門の権力および影響の増大も進んでおり、製品・サービスにおける「品質と信頼性」だけでなく、ビジネス行動における「品質と信頼性」、すなわち、グローバルガバナンスへの新しいあり方を再構築し責任を果たしていくことが、ブランド戦略、企業の持続的成長にとって不可欠であります。それを実現するには、結局は人材の育成に行き着くのですが、グローバルに通用するルール作りに貢献し、リーダーシップもとれる人材の確保、および、現地の人材の教育、キャリア形成重視の価値観を共有し、変化への迅速な対応を可能とすることが重要であると述べられました。
 最後に、グローバルビジネスでは、ブランド戦略、消費者保護と使用の信頼性・安全性、グローバルな開発や生産体制構築による相互の補完性確保などが重要となり、「人材と技術」による"value-added"と"integration"がそれらを支える基盤であると結んでいます。

 
 

3.特別講演


 
 

グローバルビジネスを創るリーダーシップ

一條 和生 氏(一橋大学大学院 教授 国際企業戦略研究科)

 特別講演では、一橋大学の一條和生先生をお招きし、「「グローバルビジネスを創るリーダーシップ」というテーマで講演いただきました。ZARA(サラ)というスペインのアパレルメーカーの例をあげ、経営の基本に忠実な経営戦略、その際に、スピーディーな意思決定が可能なシステムが成功の基本であること、すなわち、事業のグローバルな展開にあたって直面する「グローバル統合」と「ローカル適合」のジレンマをいかにスピーディーに解決できるかにグローバルな事業展開成功のカギは握られており、組織のあらゆる階層におけるリーダーシップが、スピーディーな意思決定を可能とすると強調されました。
 一條先生のご講演で印象を受けたのは、宮村委員長と同様に、伝統的なパラダイムである、"Think Globally, Act Locally、では、ローカルなルールへの対応、顧客のマインドを掴むことができない、グローバルリーダーシップに関する新しいパラダイムは、"Learn Locally, Act Globally"であるということでした。
 また、リーダーシップとは階層に無縁で、組織各層にリーダーが存在することが望ましい、本物のリーダーシップとは"あなた自身のリーダーシップ"で、"誰もがリーダーシップを発揮できる力を持っており、あなた自身のリーダーシップを見つけ、あなた自身のリーダーシップスタイルを身につけなさい"という主張も印象的でした。

 
 

4.推奨報文表彰


 
 

 基調講演の後に、昨年度の報文から選定された「2007年度 推奨報文・奨励報文賞表彰式」が行われました。推奨報文小委員会の佐藤吉信委員長から審査結果の報告があり、組織委員会の宮村鐵夫委員長から推奨報文3件、奨励報文1件、特別賞1件に対し、表彰状の授与ならびに記念品の贈呈が行われました。また、受賞者代表として、富士ゼロックス(株)の武藤 弘次氏が挨拶されました。
 以下に各賞の報文を記します。



【推奨報文賞】

 (第37回の発表セッション順・敬称略)

Session 4-3:航空機用7075アルミ合金の腐食環境下におけるshort crack挙動の評価
著者:岡田 孝雄
所属:宇宙航空研究開発機構



Session4-4:直交するノイズ評価を組み合わせた加速試験による定着装置の寿命評価
著者:武藤 弘次、原島 瑞靖
所属:富士ゼロックス(株)



Session6-4:はんだ接合部の熱疲労寿命に及ぼす温度変化率の影響
著者:辻江 一作1)、青木 雄一1)、永井 孝幸2)
所属:1) エスペック(株)、2) エスペックテストセンター(株)



【奨励報文賞】

 (1件)

Session8-2:エラーの種類に着目したエラープルーフに関する一考察
著者:青木 健、鈴木 和幸
所属:電気通信大学



【特別賞】

 (1件)

Session5-4:生産革新に対応した工程のFMEA・FTAによる品質問題の未然防止活動
著者:花村 和男1)、広瀬 幸雄2)
所属:1) アイシン精機(株)、2) 金沢大学



 
 

5.パネル討論


 
 

【パネル討論メンバー】(順不同)
リーダー:宮村鐵夫 氏(中央大学 教授 理工学部 経営システム工学科)
メンバー:北川 則道 氏((株)小松製作所 顧問)
     袖川 芳之 氏((株)電通 ソーシャル・プランニング局 部長)
     谷 みどり 氏(経済産業省 商務流通グループ 消費者政策研究官)
     鱠谷 佳和 氏((株)村田製作所 生産本部 資材部 部長)



 シンポジウムのテーマを深く議論する企画として、メインテーマを主題としたパネル討論が2日目の午後にもたれました。午後の最後の時間帯にもかかわらず、会場はほぼ満席の状態で、関心の深さが感じられました。
 宮村鐵夫委員長をパネルリーダーとし、北川則道氏((株)小松製作所 顧問)、袖川芳之氏((株)電通 ソーシャル・プランニング局 部長)、谷みどり氏(経済産業省 商務流通グループ 消費者政策研究官)、鱠谷佳和氏((株)村田製作所 生産本部 資材部 部長)をメンバーにお招きして開催しました。
 議論の一部をご紹介しますと、まず、日本は"ものつくり"を得意とし、"ものつくり"ビジネスでグローバル展開していく必要があるということが共通の理解として述べられました。その「ものつくり」において、"日本の強みは、「品質と信頼性」である""厳しい顧客に鍛えられ、これが「カイゼン」へ大きなインセンティブになっている""日本はこの当たり前の品質は強い。しかし、魅力的品質、製品つくりが弱く、物語性が弱い点がブランドつくりに影響している" "他企業と同じ品質になってくると商品の良さを物理的な特性では判断できないので、ポジショニングが重要"、すなわち、"物語性が必要で、生活にとってどういう意味をもっているかを顧客に訴えることが重要である"など、日本企業の強み、弱みが議論されました。
 この「ものつくり」の意味に関して面白かったのは、日本語の「もの」は3つの意味、すなわち、物、人、鬼の意味を有し、英語にはない概念であるということでした。関知できる物理学的「もの(物)」、人を指す「もの(者)」、もののけ姫(鬼)に見られる「もの」で、「ものつくり」は「人作り」にも通じ、人間の持つ勘の世界、技の部分を残し、人を信頼することに通じていること。
 すなわち、「ものつくり」とは「人作り」であり、そのためには、いろいろな面で人のモチベーションを高めることが基本であること。また、市場とのコミュニケーションによる「商品開発」も人の役割であり、品質情報の活用は信頼性向上には不可欠であること、品質、信頼性はもちろん定量的尺度でも語られますが、定性的には勘の世界であり、属人的であり、トップは人(担当者)を信用することが重要であるということが議論されました。

 以下から、各セッションの司会を担当された方からの報告に基づいて、概要を紹介します。各司会者からの報告には一部修正を行っていることをご容赦願うとともに、紙面を借りて御協力に感謝申し上げます。



 
 

6. Tutorial Session


Tutorial-Session 1:先端LSIデバイス


 
 

司会:臼田 宏冶 氏((株)東芝)、手塚 泉 氏((株)ルネサステクノロジ)

 半導体のITRSの予測に基づく先端デバイス技術の動向と解析技術・現状の問題点を半導体ユーザーの聴講者にもある程度理解できるように紹介され、大変参考になった。
 聴講者数は30名程と思われるが、表面解析とセッション時間の重なりもあり、やや低調であったが、聴講者からのかなり具体性のある質問もあり全体的には良かった。

T1-1:「極限性能 新構造トランジスタ基盤技術」 (独)産業技術総合研究所 金山 敏彦 氏
 微細化に伴う、ゲート酸化膜のリーク電流及びキャリアの移動向上策を歪Siとその計測技術の紹介であった。特に計測技術は原子レベルの位置、歪量の測定を新たに開発し、電子線回折・ラマン顕微鏡による計測は参考になった。一方、原子レベルでのデバイスの形状測定・ポテンシャル測定でのSTM(Scanning tunneling Microscope)は聴講者には非常に参考となったと思われる。

T1-2:「極限EOTゲートスタック基盤技術」 (株)半導体先端テクノロジーズ 生田目俊秀 氏
 ITRS(International Technology Roadmap for Semiconductor)2007に基づく2022年までの動向をゲート絶縁膜およびゲート電極材料に関し、現状での最新の材料とその材料での問題点及び改善策を紹介された。ゲート酸化膜(SiO2)に変わる高誘電体材料(High-k材)の選定理由、SiとHigh-k材の界面での信頼性向上策の説明、及びHigh-k材とSi界面のVFBシフト現象を判りやすく、また種々材料でのデータを纏めて紹介されたので、非常に参考になったとともに講師の方のご努力に感謝申し上げたい。

 
 

Tutorial-Session 2:リチウムイオン二次電池の信頼性・安全性


 
 

旭化成(株) 吉野 彰 氏

司会:中條 聡 氏((株)東芝)

 ノートPCや携帯電話の電源として広く普及したリチウムイオン二次電池の動作原理や特徴、これを踏まえた安全性・信頼性確保のためのポイントを、発明者である旭化成の吉野 彰氏から講演いただいた。
 電池自身が急激に発熱する「熱暴走反応」の解析手法や考え方、セパレータに必要な安全機能の動作原理の解説は、今後、リチウムイオン二次電池を様々な用途に展開する際に参考になる内容であった。
 質疑応答では、最近の急速な普及に伴う生産量の増加でppbレベルの安全性・信頼性が求められていることについて、電池単体の安全性向上に加えて使用機器側の電源マネジメントの進化が不可欠であること、また電池の故障を検出するための診断システムの研究も行われていることが紹介された。この他にも、電池機能の劣化メカニズムについて質問があり、電極材料自身の化学的変化よりも電極粒子間の物理的接触や粒子表面の副生成物が要因となるケースが多いことなど、リチウムイオン二次電池全般にわたって広く説明をいただいた。

 
 


Tutorial-Session 3:ハード・ソフトウェア協調開発のプロジェクトマネジメント


 
 

(株)プロセスネットワーク 金子 龍三 氏

司会:佐藤 吉信 氏(東京海洋大学 教授)

 最近のアイテムは、組込ソフトウェアを用いたシステムなど、ハードウェア、LSI及びソフトウェアによりシステム化されたものが増加している。これは、アイテムに要求される機能・サービスの高度化によるが、しばしばアイテムがネットワークに接続される。これにより、システムは複雑化し、その境界線が不明確となりやすい。このようなアイテムのハード・ソフトウェア協調開発のプロジェクトマネジメントとして、最近のプロジェクト環境、ソフトウェアの要点、技術分野によるディシプリンの特長、ソフトウェアの要求仕様は文書で書かれることが多い、ソフトウェア開発の特長、ソフトウェア技術習得の方法、ハードウェア技術とソフトウェア技術との境界システム技術の存在、ソフトウェア開発方法、ハードウェアとソフトウェアに対するマネジメントの共通性と差異、一般的なマネジメントの知識とスキル、ソフトウェア管理に必用な人間関係の知識・スキル、ソフトウェア開発マネジメントの基礎・方法・要点、開発におけるリスク要因・対策例、協調設計と棟梁の道などについて講演された。
 多数の質疑応答がなされたが、「システムが全く壊れてしまう前の予兆をユーザーが気づき、必ず修理するという考え方が入っていますか」という質問に対して、「これは信頼性問題であり、プロジェクトマネジメントでは、プロジェクト品質マネジメントの非機能要件の項目に包含されます」という回答が印象に残った。聴講者の信頼性・安全性からの関心が高く、質疑応答も非常に有意義であった。

 
 

7. 研究発表(一般発表)


Session 1:表面・界面の解析


 
 

司会:二川 清 氏(NECエレクトロニクス)

 1-1:「部品Auめっき厚さの実装強度への影響」パナソニックモバイルコミュニケーションズ 芝 康介 氏
 1-2:「表面分析による電気的導通現象の解析」デンソー 杉村 和男 氏
 1-3:「接着信頼性の解析〜無電解Niめっき接着界面の考察〜」デンソー 青木 孝司 氏
の3件の発表があった。3件とも活発な質疑応答があり、それにより時間がオーバーし勝ちであった。

 1-1:テストピースと部品実装品での試験報告があった。大変面白い結果が多々紹介されたが、残念ながら、まだ検討の途中段階で、市場不良、テストピースでの試験、部品実装品での試験との間で厳密な対応を取るところまで進んでいないなど、今後の検討課題が多々あるようであった。今後の検討の進展結果を再度発表いただければと思う。

 1-2:TOF-SIMS(飛行時間型2次イオン質量分析)、EPMA(電子線マイクロアナリシス)などによる表面分析手法と点接触抵抗計を用いることで、接触抵抗増加のメカニズムを解明した結果の紹介であった。

 1-3:前の発表で紹介されたTOF-SIMSで化学構造状態を観測するだけでなく、XPS(X線光電子分光)で化学結合状態、NMR(核磁気共鳴)により分子状態を観測することで、接着強度の違いを解明した内容の紹介であった。

 1-2、1-3とも、高度な解析の結果を分かり易く説明していた。今後も、分析手法を駆使した解析結果の発表を期待したい。

 
 

Session 2:データ解析


 
 

司会:堀籠 教夫 氏(東京海洋大学 名誉教授)

 本セッションは、データ解析ということで多くの聴衆を集めたことが印象的であった。現場でデータを取り扱っている人にとって共通する悩みがあるものと推測された。

 まず、2-1の報文は鉄道総研の岩田氏からの発表で、内容はアベイラビリティを向上させるための手法として、現場データから転てつ機と連動という2つの要因を摘出して、それらが停止本数、運休本数、遅延本数に与える影響や効果を計算で示したものである。利用客は本研究と違った見方で評価するため、アンケート等を採ったらどうかという提案もあった。

 2-2の報文は防衛大の田村氏による講演であり、内容は極めて先端的手法、つまりベイズ型情報量基準BICを定数打ち切りデータにおけるパラメータ変化時点の推定に応用したものであり、その大部分はシミュレーション結果に対する考察で、その考察には今後課題とすべき内容が多いため、著者らの今後の検討が期待される。質問では、報文に表現された打ち切りデータの構造が理解し難いという点が指摘された。

 2-3の報文は三菱電機コントロールソフトウェアの松岡氏による発表で、内容は電子部品の信頼性試験計画について検討したもので、従来の考え方では、市場に出荷された製品、ここではオペアンプとレギュレータICの信頼性を十分保証できないため、ワイブル確率紙などを用いて、従来より一歩踏み込んだ解析法を提案したものである。その手法は新しくはないが、それがどこまで適用出来るかという工夫と限界を示し興味深かった。この課題に対する関心の高さは多くの出席者を集めたことが実証している。

 最後に、2-4の報文は村田製作所の岡本氏による輸送における振動衝撃を再現する試験技術の構築であり、内容は従来の手法を用いて、現場における輸送にかかわる結果を詳細にデータ解析した結果の報告であった。特に、高速道路、鉄道、ターミナルにおける荷物取り扱いにおけるデータ解析結果を周波数とパワースペクトル密度でまとめ、比較検討した内容である。また、荷扱い、高速道路、一般道路の状況を加速度と速度変化で整理して、それらの限界等を究明し示したものである。

 
 

Session 3:信頼性・リスク管理


 
 

益田 昭彦 氏(帝京科学大学 客員教授)

 本セッションは信頼性管理とリスク管理のテーマの発表を4件まとめたものであるが、3-1と3-3が信頼性管理、3-2と3-4がリスク管理の発表であり、発表前後のつながりが少ないため、司会から全体像と流れの説明を必要とした。発表順序については、今後の課題である。
 まず、信頼性管理の発表をまとめる。

 3-1:「画質評価の定量化による品質の安定化」は複写機・プリンタなどの塗りつぶし画像で縞模様が出るバンディングという欠陥の技術的防止活動の発表である。画像をスキャナで読み込んだ情報のFFT解析に独自の工夫を行い、人の官能検査の結果と関連付けて、機械で判断できるようにした。その開発時に生じた社内でのトラブルの改善事例とその後のフォローアップで2.5年間安定状態が続いていることが紹介された。
 信頼性の定義では、機器の運用開始時に要求機能はすでに満たされていることを前提にしているため、それ以前の要求機能の決定、達成確認および保証についてはあまり論じて来なかった。品質管理活動と重畳する部分であるが、信頼性技術の視点で整理した発表といえる。できるならば、顧客からのこのトラブルへのクレームはないか、経時変化でこのトラブルが生じて来ることはないかなどに言及した顧客視点からの検討を続けて欲しい。

 3-3:「建設プロジェクトにおける初期故障と試運転調整・検査」も初期故障期間のトラブルに関する発表である。送風機や照明機器のような建築設備機器の初期故障データを約300件収集し、分析したが、その進め方についての発表である。原因を整理すると、入力ミスなどのイージーミスのほか、関係者間の連絡不十分による不具合も無視できないとのことである。データベース構築はまずデータの収集からといえるので、この発表のような活動を地道に続けていくことを望みたい。
 次に、リスク管理の発表をまとめる。
 3-2:「品質リスクの観点による継続的なソフトウェア製品評価の提案」は品質リスクの観点からソフトウェア製品の評価を提案するものである。評価の枠組みとして、評価視点、評価指標、評価要素、情報構造およびツールを取り上げている。リスクは組織、マネジメント、技術、製品および社会の視点から評価する。
 この発表は評価の枠組みの提案であるが、評価対象のソフトウェアの同定があまり明確でないため、この提案に対する判断が会場からは得られなかった。
 できれば今後、実際の適用例を紹介してもらいたい。

 3-4:「自動車産業におけるリコールリスクのマネジメント」も3-3と同様に、データの分析にかかわる発表である。2004年から2007年にわたり、自動車メーカー主要4社のリコール259件を分析した。データをシステムの階層化と開発プロセスの二つの視点で分類し、両者を組み合わせて、リコールの原因分析マトリクスを作成した。リコールデータは簡単な記述が多いので、上記の視点で分析するとき、見えない部分の類推に苦労したという。システムの作動時のストレスと、それにより生じる故障モードの明確化を行い、見える形にすることが必要である。なお、報文中の図表は縮小しすぎで、読み取れない部分が多かった。発表時も、かなり改善されていたが、会場からは十分読み取れなかったと思われる。とはいえ、貴重なデータベース分析の情報であり、さらなる研究を期待する。
 発表会場は狭いながら大盛況で立ち見が出た。

 
 

Session 4:半導体の信頼性


 
 

佐々木 健二 氏(ソニー(株))

 4-1:「TCADおよびPCMによるトランジスタ特性ばらつき低減」
 生産現場で活用可能なトランジスタ特性シミュレーション技術の開発と、その効果事例の報告である。シミュレーションの根幹であるPCMは、TCADを用いて、トランジスタ特性のばらつきをプロセス因子の関数として導いている。
 このPCMによって、生産現場の大量データを処理することが可能となり、65nmプロセスのばらつき低減、さらにはQCデータによるフォードフォワード制御を実現した。これら取り組みと成果は、半導体関係者にとっては非常に興味あるもので、質問も相次いだ。

 4-2:「キャリア注入TEGを用いたTDDBメカニズムの解明」
 基板からゲート酸化膜へホールを注入するTDDB評価において、寿命がゲート電圧/電界に依存せずゲート電流のPower-lowモデル(n=3)であることを確認し、欠陥生成がMVHR(Multi-Vibrational Hydrogen Release)モデルと結論付けている。
 MVHRモデルは、極薄酸化膜の主流となっている水素乖離モデルのひとつであり、Si基板/酸化膜界面における低エネルギー(<5eV)キャリアの複数回衝突によって生じた水素が酸化膜の欠陥となる。よって、劣化は、衝突するキャリア数=ゲート電流に依存することになる。
 本報告は、ゲート酸化膜の欠陥生成モデルの議論において、MVHRモデルを示唆するものであり、更なる研究を期待する。

 4-3:「IR-OBIRCH法によるLTPS LCD故障解析技術」
 LSIの故障解析に用いられているIR-OBIRCH法によるLTPS LCDの解析手法の確立とその適用事例の報告である。中小LCDパネルにおけるa-Si TFTからLTPS TFTへの移行にともない、故障解析が困難になってきている。従来の光学顕微鏡やSEM等の外観観察では、故障箇所を特定することが出来ず、電気的な手法が必要となる。
 IR-OBIRCHは、試料に通電してリーク電流をモニターした状態で近赤外レーザを走査し、その変化を二次元像として出力することにより、リーク箇所を可視化する。本報告では、周辺回路のリーク、及びp-Si固有のリーク解析事例を挙げ、OBIRCH法の有効性を説明している。

 4-4:「故障診断による効率的 解析手法」
 製造工程における不良を効率よく解析するシステム開発に関する報告である。
 歩留り改善には、レイアウト特定までの大量解析による不良の傾向調査が必須である。しかし、故障診断ツールによって得られるネット情報から回路特定⇒レイアウト特定が人手作業であったため自ずと限界があった。
 開発した特定アシストシステムでは、回路特定、レイアウト特定が自動化され、それらに要する時間が1/10に短縮された。その結果、大量解析による傾向性が明確になり、少量サンプルの効率的な物理解析が可能となり、歩留り改善に貢献した。

 
 

Session 5:ウィスカの解析


 
 

司会:井原 惇行 氏(楠本化成(株))

 5-1:「鉛フリーSnめっきにおける外部応力型ウィスカ/ノジュールの解析」
 本発表は、鉛フリー化を進める上でウィスカ問題がクローズアップされるきっかけとなったコネクタで発生した外部応力型ウィスカに関する研究報告である。SEM、TEMを用いた詳細な分析の積み上げにより、多くの新たな事実を明らかにしている。特にビーズを使ったウィスカ成長過程の観察は見事である。

 5-2:「すずウィスカの種類と解析事例」
 本発表は、各種ウィスカの違いについて分析している。はんだウィスカについては長期信頼性試験と詳細な解析データにより、はんだの腐食が成長に大きく寄与していることを明らかにしている。ウィスカ成長の動態観察はこれまで困難とされてきたが、地道な努力により成功している。今後成長メカニズムを明らかにする上で多いに役立つことが期待される。

 5-3:「アルミ電解コンデンサにおける溶接ウィスカの解析事例」
 本発表は、アルミ電解コンデンサのリード溶接部表面から成長する溶接ウィスカの解析結果に関する報告である。これまで溶接ウィスカに関する報告は少なく、その意味でも貴重な論文である。ウィスカは単結晶であることが明らかになっており、これまでの各種ウィスカの報告ではウィスカ内は同一結晶方位のものが中心であったが、今回のデータでは異なった結晶方位が繰り返し出現している。今後の調査に期待したい。

 
 

Session 6:信頼性・リスク解析手法


 
 

司会:田中 克幸 氏((株)デンソー)

 本セッションは、40名以上の熱心な聴講者の参加を得て実施された。4件の発表の概要・質疑応答等は、以下のようであった。

 6-1:「製品開発における実践的PSリスクアセスメント手法」
 本報告は、消費生活用製品での重大事故を防止するためには、製品の開発時点でのPS(Product Safety)リスクアセスメントが有効であり、R-Mapとの融合を図った「PSPTA」及び「使われ方等ハザード分析表」を併用して、製品の全ライフサイクルにおけるPSリスクアセスメントを定量的に行うことができると報告している。
 保護装置の低減効果の決め方についての質問が出たが、保護方策での低減効果に幅があるため、製品別に決めていく必要があり、一意的には決まらないようであった。
 今後の事例の積み重ねによる更なるブラッシュアップを期待する。

 6-2:「溶接工程不具合要因に着目した改善活動」
 本報告は、ロケットなど宇宙機器の部品製造で多用される溶接、ロー付け等の特殊工程において、不具合の発生を防止するため、工程FTAによる全不具合事象の洗い出しで要因を把握することにより、不具合要因を排除または管理できると報告している。また、不具合事象をより正確に把握するため、検出精度の高い非破壊検査装置を開発、適用することは、不具合の流出を防ぐ上で重要であるとしている。
 事例として、開発初期に発生したロケット燃焼機器のオーステナイト系ステンレス鋼材に対する電子ビーム溶接工程での割れ不具合解析において、前述の手法により材料選定や形状に対する設計変更、工程条件の再設定を実施し、工程の信頼性を高めた例を報告している。
 溶接の最適条件の求め方について質問が出たが、溶接電流や溶接電圧、ビームの強さや速さ、材料の粒度など様々な要因があり、割れやボイドの発生に影響するため、明確な回答には至らなかった。

 6-3:「モンテカルロシミュレーションを用いた冗長システムのアンアベイラビリティ解析(その2)」
 本報告は、昨年に引き続いた報告であり、システム修理での1 out of 2の冗長システムで、修理チームが1チームでのアンアベイラビリティ解析を、更に発展させ1 out of 1から2 out of 3までの冗長システムで、修理チームも1チームから3チームまでの場合について、モンテカルロ法を用いた解析の妥当性の検証を行ったものである。
 その結果、分散により、アンアベイラビリティも変動するため、修復まで修理を続ける単一あるいは2〜3の修理チームを持つ m-out-of-nシステムのアンアベイラビリティを厳密に算出するには、モンテカルロシミュレーションによる方法が有用であるという結論を得ている。
 指数分布に従う条件下でのシミュレーションでは、平均修復時間を長くしても結果に変わりがないのではという質問に対し、結果としてはそうなったが、解析での確認は必要という回答であった。

 6-4:「強制給排気式石油温風暖房機の安全解析(その2)」
 本報告も、昨年に引き続いた報告であり、FF式石油温風暖房機の事故事例で今回はノン-コヒーレント・システムのFTA手法を提案し、その手法により決定論的共通原因故障を効率良く分析可能であると報告している。従来のFTAとの違いは、故障(事象)またはフォールト(状態)の否定入力(正常)を用いたFTAアプローチにより、論理的に複雑となる安全分析を効率的に分析できるようにしたことである。その結果、主原因はエアホースに使われたNBRの劣化による穴であるが、燃料補給システムが正常に機能し、燃焼が継続したことも原因であり、動作を停止する機能があれば、事故は起きなかったとしている。
 質疑応答の中で、本製品のように長期間使用されるものでは、劣化などによる事故を防ぐために、時間が来たら、機能を停止するタイマーが必要では、という意見も出ていた。

 
 

Session 7:ワイブル解析


 
 

司会:藤本 良一 氏((株)IHI)

 7-1:「順序制約に緩みを与えた2母集団のパラメータ推定に関する一考察」
 単独母集団のデータにより一組のパラメータを推定するより、2母集団について、同時に二組のパラメータを推定するほうが、より多くの情報を使うことができて効率的である。2つの母集団が緩い関係にある場合の推定をBayse統計により研究したものである。内容は統計確率的・学術的だが、発表はわかりやすく、研究の内容も今後の発展性と実用化が期待できる内容であった。
 質疑概略は、以下のとおり。
Q:提案推定量とどんなMLEを比較したのか?
A:Isotonic回帰のMLEと比較した。
Q:2つの母集団を独立と仮定しているが、実際には独立ではないのでは?
A:実際には独立ではないが、独立と仮定してもだいたいは正しい推定ができる。従属性のある場合は、今後の研究対象である。
Q:実問題では順序関係に限らずモードの違い等のある複数の母集団を扱うのでは?
A:今回の発表は、まだ始まったばかりであり、今後、さらに対象を広めて研究していきたい。

 7-2:「三次元ワイブルプロットとその解析−その1−」
 7-3:「三次元ワイブルプロットとその解析−その2−」
 その1、その2をまとめて発表し、質疑も2回分まとめて実施した。市場の実データをターゲットとした研究であり、企業サイドとしても興味深い発表であった。EXCELで作成しているとのことであり、デモを見せてもらえれば、更に感激できただろう。いずれにせよ、実用化が楽しみである。
 質疑概略は以下のとおり。
Q:使用量と時間は関数関係にあってもよいか?
A:その2では関数関係を仮定している。
Q:二次元のWeibull解析か?
A:Excelで作っており、今後できるようにしたい。
Q:シミュレーションの設定条件は?
A:経過時間を乱数で発生させ、使用量は実データ。
Q:メリットは何か?
A:故障モードが使用量、経過時間のいずれに依存するのかを分析できる。
Q:使用量は使用数量と間違うので実使用時間と表現したほうがよい。
A:了解。
Q:過去の経過がマップで表現されるのはわかりやすいが、将来の状況は表現できるのか?
A:三次元プロットを平面(二次元ワイブル)で近似することで可能になる。

 
 

Session 8:機械系の信頼性


 
 

司会:下河 利行 氏(宇宙航空研究開発機構)

 本セッションで発表された4件はいずれも興味深い内容であった。
 8-1の原田氏は「日本の空を飛んだジェットエンジンの発達に見る信頼性と保全性」と題して、ネ20国産初ジェットエンジン開発秘話の紹介、第2次大戦後の米軍航空機用エンジンの修理事業参入、防衛庁設立に際し米国から貸与されたF-86Fジェット戦闘機用J47ターボジェットエンジンの製造ライセンス契約によるエンジン技術導入等を紹介した。その中で革新技術や品質管理手法の導入および整備性向上努力などにより達成されたジェットエンジン信頼性向上の歴史を概説した。

 8-2の林氏は「改良ストップホール法による疲労耐久性向上に関する研究」と題し、構造物における疲労き裂先端に円孔を空けて、き裂進展を遅延させる従来の方法に対し、更にその近傍に付加的円孔を設け、き裂進展をより強力に遅延させる方法を提案し、BEM数値計算によりその有効性を確かめた。この手法は過去に報告例が無いと思われ興味深い。ただし、外荷重が一軸引張の場合にのみ有効であろうことが指摘されていた。

 8-3の野村氏は「送電鉄塔における中空鋼管内面の腐食速度の推定と点検時期の検討」と題して、腐食に対する2種類の要因、すなわち水分による濡れ時間と塩分濃度を互いに独立として、これらの影響を一次関数とする腐食速度推定式を導いた。さらにこの推定式を用いて、腐食点検時期を決める手法を提案した。まだ発展途上の内容であると思われるが、複雑な現象を簡便な数式で整理した試みは注目できる。今後更なる精度向上を期待したい。

 8-4の藤田氏は「自動車(部品)に対するストレス−ストレングスモデルを活用した故障確率の推定」と題して、月平均走行距離(故障時点の走行距離/故障までの月数)の分布をストレス分布、走行距離に対する累積故障確率をストレングス分布として、任意経過月に対する故障確率と故障数を推定した。この試みは興味深いが、前提条件の有効性やデータ収集とその適合性の検討など、更に検討を深めて欲しい。今後の展開を期待したい。

 
 

Session 9:ヒューマンファクター


 
 

司会:鎌田 信也 氏(三菱重工業(株))

 9-1:「作業中断時に発生したヒューマンエラーの解析:医療分野を主に」
 医療現場において、作業中断が起き、その後再開した場合に発生する代表的エラーモードを設定し、発生要因の展開及び分析を行うという報告である。一応、FTAという位置づけであるが、過誤率による定量化はなされておらず、各代表的エラーモードに対するアンケート等に基づく根本原因の抽出が主な報告内容となっている。本検討結果では、エラーの発生時期によって特徴が異なり、医療従事者の職務環境や管理の問題がエラー発生に大きく影響していることが示された。
 コメントとしては、実際の医療現場では高度な医療機械も使用しており、マンマシンインタフェースや確認によるリカバリ操作等も考慮すべきであるとの指摘があった。また、他産業へも展開して欲しいとの(聴講者からの)要望については、データ提供等が可能な企業があれば是非協力願いたいとのことであった。

 9-2:「危険認識ツールの開発」
 火力発電所の保全活動における過去の実績からトラブル、労働災害に繋がる要因、兆候を抽出し、危険行為の認知強化に向けて構築した危険認識ツールの成立性、適用性についての検討結果の報告である。本検討では、作業者の年齢層や危険認識度の相関性も評価し、危険認識ツールとしての効果についても評価を行っている。検討の結果、本ツールは危険感受性を習得する上で有効であり、今後実業務での実効性のあるチェックシート、手順書等への適用を予定している。
 本ツールがKYT(危険予知及び訓練)を目的とするということであれば、現場スタッフだけでなく、HAZOP等のリスク、安全性評価の専門家も参加させてリスク抽出から対策まで検討する体制で開発すべきとのコメントがあった。また、労働災害に係わる発生件数が膨大であり、作業者が自身の安全を確保するという意識が劣化していないかを検証する必要があり、社内教育、新人教育等で周知させることが必要との意見が出された。

 9-3:「製品安全の再考察とその指針」
 製品安全を達成するための、設計、保全、品質保証、製造等各フェーズにおける課題を抽出し、実現するための広範な技術提言に関する報告である。海外調達の不備、技能の低下、安全設計及びロバストネス設計等の具体的課題を例示しながら、発表者の経験に基づく技術論、技術者としてのあるべき姿勢を展開している。
 コメントとしては、絶対安全を実現するためにどのような使用フェーズにおいても成立する安全設計が確立できるかという議論になったが、発表者は、例えば規格を設計に機械的に適用するのではなく、信頼性工学や技術思考で問題を解決していく姿勢、検証する技量を個々の技術者が持つべきとの見解を示した。

 
 


8.最後に


 
 

 以上のように、今回のシンポジウムは多くの参加者を得て大盛況のうちに終わりましたが、グローバル化におけるビジネスモデルに関する人々の関心の深いことを改めて認識いたしました。宮村先生の基調講演、一條先生の特別講演、パネル討論におけるパネラーの方たちの考えに共通する視点は、結局は、ローカルに考えグローバルに行動できるリーダーシップを取れる人材の育成でした。
 また、8つのセッションにおける多数の一般講演(32件)、3つのチュートリアルセッションにおいても、活発な議論がなされました。
 講演者、参加者、司会者の方々、準備にご尽力いただいた組織委員会の皆様、および、日本科学技術連盟の浜中順一理事長はじめ関係者の皆様方に御礼申し上げます。また、今年度は、14団体の後援・協賛を得、また、企業6社から展示コーナへの出展をいただき、シンポジウムを支援していただきました。紙面をお借りしまして、厚く御礼申し上げます。

以上

 
 

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