いすゞ自動車の品質管理セミナーベーシックコース(BC)を活用した技術者教育について<2022年02月10日>
品質管理セミナーベーシックコース(略称BC)は、「品質管理技術に関する深い知識と高い応用力の習得」をねらいに1949年に開設されました。品質経営には欠かせない、総合的品質管理のエキスパートを養成する、わが国でもっとも伝統と実績のある品質管理の本格的なコースです。
顧客・社会のニーズに応え、高い競争力をつけるために、経営上の重要問題・課題をしっかりとらえ、これを次々と鮮やかに解決していく技術者・スタッフを養成するための本コースは、今日まで多数の修了者を輩出し、卒業生は多くのものづくりの現場で、BCにて習得した幅広い知識と応用力を活用しています。
本コースを技術者教育に活用いただいている企業より寄稿された記事をご紹介いたします。
■いすゞ自動車のBCを活用した技術者教育について
いすゞ自動車 企画・財政部門
QM担当 池田 寛様よりご寄稿いただきました
(所属はご寄稿時のものです)
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当社は 1916 年(大正5年)創業であり、日本国内の自動車メーカーとしては最も古い歴史を持つ。2014 年、開発部門若手技術者のレベルアップと将来の指導者育成を目的に、品質技術センターを設立した。開発部門各部から実務経験 5 年~ 10 年の若手技術者 10 名程度を選抜し、1 年間ライン組織、業務と離れた環境で教育を実施している。
品質技術センターでは、実際に発生した品質問題を題材に課題解決に取り組むが、その活動を技術的、論理的にサポートするのが BC である。若手技術者たちは4月にセンター入校後、翌5月からスタートするBCを受講するが、自身が取り組む課題をBC 班別研究会のテーマとして登録することにより、BC で学ぶ統計的品質管理手法を実テーマで同時進行的に実践することが出来る。
また BC 修了後、技術者たちは品質技術センターで新たな課題に取り組むが、そこで統計的手法を繰り返し実践、実体験することにより、SQCツールを自分のものとして身につけ、PDCAを意識した論理的、科学的なアプローチが行えるようになる。
品質技術センターでは、品質課題解決と並行して基礎要素技術のリフレッシュ教育や各種社外講習会の受講、代表的な製造工程の見学や製品の分解・組立を行うとともに、市場情報の取得方法等についても学ぶ。これら1年間の研修を通じて、技術者としての感性が磨かれ、将来の指導者としての素地が形成される。
独創的な新製品・サービスを創造し、狙い通りのものを確実に提供するための技術の革新、それを支える人づくりを強化することで、時代に適したものづくりを実現し、グローバル競争優位の経営を究めるために、ぜひ本コースを活用していただくようお勧めいたします。是非合わせてご確認ください。
セミナーページには、今までお寄せいただきました修了者や講師からの寄稿記事を掲載しています。