J-Clubマネジメントシステム・セルフアセスメント 診断結果 全体報告 2023年度
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8.結びに代えて:マネジメントシステムの向上に向けて 該当組織 全体平均 ©JUSE ISO Center MSSAを通して収集されたデータに基づいて、PDCAサイクルに関わる行動を分析した。この分析から明らかにされたポイントの一つは、サイクルの各スッテプにおいて必要となる諸活動は、それぞれが連動していて、活動の高度化に向けて相互に作用し合っていることである。われわれがこの自己診断ツールを開発するときに想定した各活動の成熟度は、活動の高度化のレベルを示す指標でもある。それぞれの間でバランスを考慮して高度化することで、全体としてのPDCAサイクルが、適切な進化の道筋に沿って、効果的に成熟化することになりうるとも考えられる。 いずれにしろ、自組織のPDCAサイクルが全体として、どのような成熟化段階にあるのかを知ることは、MSをさらに向上させるためには欠かせない出発点となる。しかもISOを導入している多くの組織の中で、自組織はどのような位置づけになっているのかを知ることも、改善に向けたモチベーションにつながるかもしれない。 こうした思いから、今回もそして今後も、収集された貴重なデータは、回答者全体の平均値と一緒にして、下図のように、回答された個々の組織の成熟度を示す形でフィードバックしていく。 こうしたデータは、認証取得組織の皆様が、自組織のPDCAサイクルの改善を目指すときの道標になるとともに、こうした事態を踏まえて、審査組織であるわれわれと一緒になってMSの成熟化に向けて動き出すための基盤となることを願う次第である。 57

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