2004年9月1日(水)2日(木)の2日間、東京・東高円寺にて開催
「ヒューマンエラー防止と目でみる管理」
 前回オーバーで受講頂けなかった約30名の皆様に臨時開催!
9月1日〜2日の両日、東京・東高円寺にある財団法人日本科学技術連盟ビルにて『ヒューマンエラー防止と目でみる管理実践セミナー』が開催されました。
一昨年に創設された本コースは、大阪、名古屋、東京と回を重ねていますが、去る7月開催した東京会場の参加希望者数が予定の2倍超(108名)となり追加開催のご希望が多数寄せられ臨時開催したものです。
昨今、社会問題化している
「ヒューマンエラーに起因する事故を如何にすれば未然防止できるか?」
といった企業ニーズに応えて企画された本セミナーは、徹底した実践的な内容でまとめられています。
1.最近の品質問題の共通点と対応策(事例から学ぶ)
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パワーアップ研究所
市川 享司氏 |
第一部の「品質をめぐる不祥事から学ぶ『企業経営と品質管理』」では、パワーアップ研究所所長の市川享司講師による具体的な事例解説とポイントが紹介されました。
バブル崩壊により企業は経営効率化を狙ったリストラを実施し、従来では考えられなかった多くの問題が顕在化しています。身近な事例では高級乳製品メーカーによる集団食中毒事件、BSE対策を悪用した輸入牛肉偽装事件といった私達の食生活に直接関わる製品でも発生し、自動車メーカーによる事故原因隠しや品質問題等など、企業の存続を問われる不祥事や社会問題が数多く発生しています。
こうした不祥事からは多くの学ぶべき点も明らかになっていますが、それらを活かし、問題発生を未然に防止するにはどうしたら良いのか、今注目されている好業績企業はこうした問題をどのように生かしているのかを具体的に学びました。
問題を発生させるに至った経緯、企業体質、そうした事故を教訓として学び、自社に反映させているトヨタ自動車や日産自動車の取り組み、日本IBMやゼネラルの取り組みをはじめ、先進企業の対社会的取り組み、企業の品質方針等など、多くの参考事例が紹介されました。
2.ヒューマンエラーはなぜ起こる?
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もの造りQC研究所
中西 勝治氏 |
続く「ヒューマンエラーはなぜ何故起きる?」は、もの造りQC研究所所長の中西勝治講師により行われました。
ヒューマンエラーの定義に始まり、脳の構造や錯覚の発生メカニズムなどが解説された後、作業とヒューマンエラーのメカニズム、ヒューマンエラー発生時の分析法、ヒューマンエラーの防止方法、ヒューマンエラーを防止するやる気の出し方まで、極めて具体的な内容が紹介されました。
常に参加者に話しかける独特の講義方法で、受講者の皆さんも真剣そのもの、ほどよい緊張感の中で進み、1日目はあっという間に終了しました。
3.ヒューマンエラー防止策の事例に学ぶ
2日目の最初は、1日目の補追としての説明から始まりました。
ヒューマンエラー防止策の事例からポイントを学ぶとして紹介された事例をまとめ、20世紀における企業活動が何故行き詰まったのかを分析し、これまでのような富士山型の生産サイクルから、茶筒型の生産サイクルに変化することができなければ競争には勝つことができないと、中西講師の体験などを踏まえて解説されました。
4.ヒューマンエラー防止のためのグループ演習
補追終了後、2日目の目玉であるグループ演習が行われました。
四つのグループに分かれ、それぞれのリーダーが指名されました。
テーマは、次の2テーマを各班が選択して進めていきます。
- 「テープ箱詰時の製品入り数不足防止」
- 「セット部品入れ間違いの防止」
ヒューマンエラー防止策を徹底的に議論し、対策を考え出し、最後に発表するものです。
第一班は「セット部品の入れ間違い防止」を選び、その防止策を具体的に検討し、対策を考え出しました。
私たちの生活の中では、とかく数え間違いが起きますが、こうした基本的な問題が生産ラインなどで発生しますと、工程に大きな支障となります。
そこで誰でも経験しているテーマを具体的に討議することで、どこにヒューマンエラー発生の原因が潜んでいるのか、全員が真剣に考え、ディスカッションを繰り返して対策を考えていました。
アイデアを出しては具体的に検討し、ポンチ絵を描いてはまたディスカッションを行うといった繰り返しで、次第に煮詰まって行きました。ここでチェックを入れておかなければエラーが発生しそうだと、途中、何度も休憩を入れながらの熱心な討議が行われました。
その結果、四つのグループの中では、第一班が一番早く結論が導き出され、発表の準備に取り掛かりました。
第二班は「テープ箱詰め時の入り数不足防止」のテーマに取り組みました。
まず、配布された「改善前の姿」を一斉に分析を始め、各人が「真因の追究」を行い、改善点の列挙などを行った後、黒板を使ってその対策案を具体的に展開していました。要因分析を繰り返して真因に迫り、具体策を提案しました。
第三班も、二班と同テーマを選び、ディスカッションを展開しました。活発な議論を繰り返しながら、次第に問題点を絞込んで具体的な対策を考え出していました。薬品、印刷、金属など異質のメンバー構成が功を奏してか二枚の黒板を活用して、相次いで出されるアイデアを書き出すとまた次がと熱心な議論を繰り広げていました。第四班も「テープ箱詰時の製品入り数不足防止」をテーマに、議論百出 で2枚の黒板に書き切れないほどのアイデアの中、明るく最後まで議論が続きましたが、それぞれ得意技を発揮し、発表資料も議論と同時に進行し、手際良く纏められていました。
最後に、グループ演習で具体的に出されたヒューマンエラー防止策が各班から発表されました。
第一班の発表では、プロジェクターを使った概要説明の後、ディスカッションを展開する際に使った黒板も引っ張り出して補足説明を行い、説得力のある発表が行われました。
続いて第二班、第四班、第三班の順に発表が行われ、各発表毎に質疑応答が行われました。
熱心なディスカッションの後だけに質問も具体的な内容で、白熱した議論となりました。
5.目でみる管理の実践
このセミナーの最後を飾るのが「品質をめぐる不祥事から学ぶ〜目でみる管理マニュアル」の講義で、市川講師により行われました。
日産自動車のQCサークル全社事務局を長年務められた市川講師、豊富な事例写真を紹介しながら展開する講義で、説得力ある内容でした。
また、配布された「目でみる管理マニュアル」は初のカラー印刷のもので、そのまま職場に帰って即応用できるように作成されており、受講者にはとても便利なマニュアルになっていました。
6.ヒューマンエラー防止策目で見る管理の実践セミナー質疑応答
講義終了後、二日間のセミナー全般に関する質疑応答が行われ、早速、手を挙げた受講者から次のような質問がありました。
Q:「最近は何でもパソコンを使って仕事をしているが、不良防止策などをパソコンで作成しても、現場では全員がパソコンを使う状況にはないので、どのようにして情報の展開をしたらよいでしょうか?」
早速、市川講師はパソコンで処理した管理図を示し最近では管理図もこのようにパソコンで作成し、活用する状況になっており、現場でもそうした方向での展開が求められるだろうと示唆されました。
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詳細お問い合わせ先
QCサークル推進課 担当:安隨、北林
〒166-0003 杉並区高円寺南1-2-1
TEL 03-5378-9816 / FAX 03-5378-9843 / E-MAIL m-anzui@juse.or.jp
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