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優秀報文賞・奨励報文賞・技術貢献賞

第49回(2019年度) 信頼性・保全性シンポジウム 優秀報文(事例)賞・奨励報文(発表)賞・技術貢献賞の紹介

 

2019年7月18日~19日に開催された第49回信頼性・保全性シンポジウムにおける優秀報文(事例)賞・奨励報文(発表)賞・技術貢献賞※(特別賞を改称)が、2019年10月8日の信頼性・保全性シンポジウム組織委員会で決定されましたのでご報告いたします。

※特別賞の改称に当たり、発表の内容によって次の2つの賞のいずれかを授与することにいたしました。
 学術貢献賞:発表の内容が学術的また労力的見地から見て表彰に値すると判断されるもの。
 技術貢献賞:発表内容が啓蒙的で参加者にとって大いに有益であると判断されるもの。


田中 健次 電気通信大学大学院 教授
第49回信頼性・保全性シンポジウム報文小委員会委員長

優秀報文・事例制度の目的と選考方法

本表彰制度は、研究発表者のインセンティブを喚起するとともに、一般参加者には優秀報文・事例の推薦を通して本シンポジウムへ積極的に参画していただくことをねらいとしています。

本シンポジウムは、企業の第一線で活躍されている研究者や技術者の方々が現実的に重要な信頼性、保全性さらにヒューマンエラー防止など安全性にかかわる問題を解決していくための知見を共有する場であり、発表者と参加者との討論により問題点を整理し、得られた知見をより体系化して知識の共有化を図ることを目的としています。

このようなねらいと背景から、参加者全ての方々に幅広く優秀報文・事例の推薦をお願いし、これに基づいて選考を行っています。本年も、参加者の皆様の多様な視点から、184件の投票をいただきました。本委員会にて慎重に審議し、下記に示す受賞報文・事例を選定いたしました。
 

優秀報文(事例)賞・奨励報文(発表)賞・技術貢献賞の選考結果

優秀報文(事例)賞は、理論・方法などに従来試みられなかった新しい知見を有する内容、あるいは信頼性業務の遂行上裨益をもたらす内容を有する、優れた発表に与えられるものであり、今年度は下記に示す3件を「優秀報文賞」「優秀事例賞」として選考いたしました。

*発表番号、所属は発表時のものです(Session番号順、敬称略、○は発表者)。
 
【優秀報文賞】

1)Session 1-1
報文名:TRE(時間分解エミッション) を用いたIGBT(絶縁ゲートバイポーラトランジスタ)アバランシェ降伏時における電流集中現象の観測
著 者:○遠藤 幸一 1)、瀬戸屋 孝 1)、長峰 真嗣 1)、中前 幸治 2)
所 属:1)東芝デバイス&ストレージ株式会社、2)大阪大学

2)Session 2-3
報文名:Snウィスカ~第2のリスク到来の予兆~
著 者:斎藤 彰
所 属:村田製作所株式会社


【優秀事例賞】

3)Session 9-1
報文名:機械学習を活用した空調機早期故障検知
著 者:黒田 耕平
所 属:ダイキン工業株式会社


一般投票では選出されにくい専門分野や理論的な研究について、今後の信頼性・保全性の研究や発展を期待して奨励報文・発表制度も設けています。
今年度は下記に示す2件を「奨励報文賞」「奨励発表賞」として選考いたしました。

【奨励報文賞】

1)Session 7-3
報文名:熱衝撃試験と温度サイクル試験の違いについての比較検証
著 者:○鍵弥 綾香、松隈 修、青木 雄一
所 属:エスペック株式会社

【奨励発表賞】

2)Session 1-3
報文名:電源電圧変調を用いたElectro Optical Frequency Mapping の技術検討
著 者:佐伯 光章
所 属:ルネサスエンジニアリングサービス株式会社


技術貢献賞は、発表内容が啓蒙的であって参加者にとって大いに有益と判断された発表を対象にしています。
今年度は該当がありませんでした。
 
【技術貢献賞】

該当なし

 

優秀報文(事例)賞・奨励報文(発表)賞・技術貢献賞の選定理由

以下に、優秀報文(事例)賞、奨励報文(発表)賞、技術貢献賞の選定理由を記します。

*発表番号、所属は発表時のものです(Session番号順、敬称略、○は発表者)。


【優秀報文賞】

1)Session 1-1
報文名:TRE(時間分解エミッション) を用いたIGBT(絶縁ゲートバイポーラトランジス タ)アバランシェ降伏時
    における電流集中現象の観測
著 者:○遠藤 幸一 1)、瀬戸屋 孝 1)、長峰 真嗣 1)、中前 幸治 2)
所 属:1)東芝デバイス&ストレージ株式会社、2)大阪大学

本発表は、IGBT(絶縁ゲートバイポーラトランジスタ)の破壊現象での電流集中(フィラメント)の形成と移動に着目、TREを用いて観測することで、従来の熱変化観測分解能を2桁向上させることに成功したことが報告されました。更に、時間分解能が向上することで、時間と共にチップ周辺に沿って電流フィラメントが移動して行く様を観測できる手法を追究,その考察結果は貴重な内容を含む報告であり、優秀報文賞に値するものと判断しました。

2)Session 2-3
報文名:Snウィスカ~第2のリスク到来の予兆~
著 者:斎藤 彰
所 属:村田製作所株式会社

電子機器の小型高機能化は部品小型化と高密度実装技術の進展によって実現されていますが、本報文は、この小型化が招く端子間隔の極小化により、従来は問題とならなかったウィスカ長すらも品質信頼性リスクとなりえることを広く警鐘しました。
ウィスカ課題に対する豊富な実験データと知見を活かし、実装時の熱履歴、はんだ種に加え、新たな着眼点であるフラックスが与える影響等に関する複数のメカニズムの提唱は、多くの技術者のリスク回避検討の礎となりえるものであり、今後の品質問題の未然防止に貢献する内容でした。
これらを総合的に勘案し本報文が優秀報文賞に値するものと判断しました。
 
【優秀事例賞】

3)Session 9-1
報文名:機械学習を活用した空調機早期故障検知
著 者:黒田 耕平
所 属:ダイキン工業株式会社

従来の異常検知では、製造・環境・施工・運転などにおける様々なばらつきの個体差を、開発時の設計データを活用して、準備した係数表をもとに検知ロジックで吸収してきましたが、新製品毎にこれらの準備が必要となり、非常に多くの開発工数を要することが大きな問題となっていました。
本事例では、この課題に対して、稼働直後のデータから正常を推定する機械学習モデルを生成し、その後の運転データとの乖離度から異常検知を行う方法を開発し、大きな成果をあげています。
取り上げている問題の重要性、解決方法における著者らの着眼点やアイディア、得られた結果の有効性を高く評価し、優秀事例賞に値するものと判断しました。
 
【奨励報文賞】

1)Session 7-3
報文名:熱衝撃試験と温度サイクル試験の違いについての比較検証
著 者:○鍵弥 綾香、松隈 修、青木 雄一
所 属:エスペック株式会社

温度変化試験では、温度の急激な変化に対する影響や周囲の緩慢な温度変化に対する影響など、評価目的に応じて温度変化率が異なる試験条件が規定されています。
本報文では、温度サイクル試験と熱衝撃試験の温度変化率の違いに着目し、はんだ接合部の寿命の比較検証を行い、その影響度の違いをワイブル解析を用いて分析報告されました。温度変化率の違いによる故障メカニズムや寿命評価影響についての考察は極めて貴重な報告内容であり、発表者の継続的研究を期待するとともに、今後の信頼性評価における新たな知見向上に繋がる内容であったことから奨励報文賞に値するものと判断しました。

 


【奨励発表賞】

2)Session 1-3
報文名:電源電圧変調を用いたElectro Optical Frequency Mapping の技術検討
著 者:佐伯 光章
所 属:ルネサスエンジニアリングサービス株式会社

半導体デバイスの故障解析に用いられるEOFM(Electro Optical Frequency Mapping)は、チップ裏面側からの解析手法の一つで、クロックなど周期性を伴う信号を対象としています。チップ内の故障部位同定に用いられていますが、周期性信号が解析対象となることは稀であり、非周期性のある故障個所同定への適用範囲の拡大や、長期化しがちな故障解析の効率化が望まれていました。本発表では、DC電源供給用デバイス端子へ周期性信号を入力することで、EOFMを非周期性のある場合にも適用できる方法が提案され、ショート不良、オープン不良それぞれの故障箇所同定に成功した事例も報告されました。これらは啓蒙的で有益な内容であり、奨励発表賞に値するものと判断しました。
 

 

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