事業詳細

研究・事例発表(招待・一般)

【招待発表】7/13(木)15:55~16:25 【Session4】保全性とデータマイニング2

4-1 航空機整備と信頼性管理について
航空機業界においては、体系化された業界標準の方針/手順に従い整備プログラムを設定すると共に、航空機の系統・発動機及び機体構造に対して信頼性管理体系を定めることにより、航空機の耐空性(安全性)を維持しております。講演では、それら整備プログラム設定手法及び当社信頼性管理体系を紹介すると共に、航空機の信頼性管理にモニタリング技術を用いる上での難しさと当社における適用例を紹介します。
講演者紹介
三輪 昌寛 全日本空輸株式会社 整備センター技術部


略歴
2008年04月 全日本空輸株式会社入社
2008年07月 同社整備本部機体メンテナンスセンター配属、航空機整備業務に従事
2011年04月 同社整備センター技術部配属、航空機信頼性管理業務に従事






 

【招待発表】7/14(金)10:05~10:35 【Session12】信頼性と組織能力

12-2 信頼性技術者が抱える問題と解決のための活動
現在、信頼性技術者が抱える問題は新たな製品の信頼性の作り込みだけではなく、従来から継続している故障対応や信頼性設計の判断、調達部品の選定などがあり、様々な経験と知識に基づく技術力が鍵になります。
このような技術の多くは一技術者や一企業では達成が困難です。
日本信頼性学会故障物性研究会では、実際に現場で信頼性問題に取り組んでいる技術者を中心に様々な議論を交わし、問題解決に取り組んでいます。
今回は、その一部を紹介しますとともに、このような問題解決には、研究会などでの問題提起、知識の深掘・共有化が不可欠であることを述べます。

講演者紹介
味岡 恒夫 日本信頼性学会 故障物性研究会

略歴
1972年 沖電気工業入社、LSIプロセス、物性評価に従事
1994年 沖エンジニアリング移籍:信頼性評価に従事
1997年 NTTエレクトロニクス入社:LSIの故障解析に従事
2002年 東レリサーチセンター入社:半導体デバイスの分析に従事

現 沖エンジニアリング


 

【Session 1】電子部品開発と信頼性

1-1 半導体製造用短波長光源:エキシマレーザーからLPP‐EUV光源への挑戦

山崎 卓 ギガフォトン株式会社

最近のIT技術の著しい進展はCPUやメモリなどの半導体デバイス微細化による性能向上の下支えによっている。微細化には光リソグラフィ技術が用いられ、その光源には紫外線を発光するエキシマレーザーが適用されている。しかしながら、微細化要望は更;  に進み、より短波長をプラズマ発光で実現するEUV(Extreme Ultra Violet)光源の実現が強く要望されている。ギガフォトン社では、2002年以来、EUV光源の研究開発を行い、現在では商品型パイロット機の開発に成功。独自技術を導入し、市場要望に合致する高効率・高出力を達成。現在の課題は、半導体工場での安定した長時間稼働を実現するためのエンジニアリング的側面の改善で、数年以内の出荷を目指し開発を進めている。
 

1-2 導電ゴム電極の開発による静電気評価の効率化

竹内 計貴 株式会社デンソーウェーブ

新製品の開発段階でおこなう静電気評価は、針状の電極にて事前に決めたポイントのみを印加するため、製品の弱点部位を見落とす懸念があり、人手のかかる評価で評価時間に長期を要してした。そこで、製品の弱点検出と評価期間の短縮化(現行比40%時間低減)を開発目標と定め、1度に広範囲に静電気が印加できるカーボン導電ゴムを用いた新電極を考案し、材料物性の最適化実験や放射電磁界シミュレーションにより開発をおこなった。さらに新電極を用いて、弱点部位を検出し絞込む段階的な評価手法を考案し、対策効果の検証をおこなった結果、評価の再現性を維持しつつ、目標を上回る評価時間の短縮(5→2.4日間:現行比52%低減)を達成できた。

1-3 アルミ電解コンデンサの陽極箔の絶縁性能の脆弱部の特定と耐電圧向上の実用化

渡部 利範 株式会社テクノクオリティー

アルミ電解コンデンサの絶縁破壊電圧(耐電圧)は、陽極箔の酸化被膜の厚みに依存しており、陽極箔を製造する時の化成電圧と欠陥部を修復するための再化成電圧に起因していると広く知られている。本報告では、以下の2点を述べる。
1)再化成後のアルミ電解コンデンサの陽極箔の切断部(スリット部)の絶縁性能の脆弱部が絶縁破壊電圧を決定していることを明らかにする。
2)アルミ電解コンデンサを構成する部材は変更せず再化成工程のエージング電圧を上昇させることで、アルミ電解コンデンサの耐電圧を約10%上昇できることを証明する。

【Session 2】信頼性試験

2-1 水圧および爆発圧力による爆発放散口の動作特性比較

下重 高史 エタックエンジニアリング株式会社

温湿度試験槽内で可燃性物質を伴う乾燥、又は環境試験を行う場合、発煙・発火・爆発のハザードを抑制するために、温湿度試験槽に爆発圧力放散口を設ける場合がある。この報文では、実際に爆発圧力放散口のガス爆発実験を行った結果と水圧実験の結果を比較し、その相関性を分析する。さらに、各種温湿度槽の爆発圧力放散口の設計において、毎回ガス爆発実験を行わずとも、比較的容易に設計の妥当性を確認可能な実験方法について考察する。

2-2 HALT(Highly Accelerated Limit Test)におけるストレスの効果

平田 拓哉 エスペック株式会社

HALT (Highly Accelerated Limit Test)は、製品開発の初期段階において、短時間で製品の弱点を検出して設計を改善することを目的とした加速試験である。しかしながら、試験方法やストレスの妥当性については不明な点が多く、製品の弱点を顕在化させるHALTの効果について検証、公開された例は少ない。本発表ではHALTストレスの特徴である6自由度の振動ストレスや温度急変ストレスに焦点をあて、それらストレスの効果について実験データをもとに報告する。具体的には、実装条件と故障の関係から振動ストレスの影響度を明らかにし、その試験結果と応力計算結果の比較から弱点検出の効果を説明する。また、試験の再現性ついても検討し、HALTの有効性について報告する。

2-3 半導体製品におけるガス腐食試験における問題点と実使用環境下での腐食耐性

飯塚 和宏 東芝メモリ株式会社

今後の車載・産業用途製品の増加に伴い、車載向け半導体製品に代表される様に、半導体製品の屋外使用を想定したガス腐食耐性の重要性は増加してくるものと想定される。本発表では、混合ガス腐食試験において半導体製品のめっき引出線の銅腐食に関し、得られた知見と問題点について報告する。また屋外使用を想定した、高濃度の化学活性物質排出地域における大気暴露試験を行い、実使用環境下での半導体製品の腐食耐性についても考察したので、合わせて報告する。

2-4 加湿試験での条件による影響性評価(第一報)

猪倉 慎也 楠本化成株式会社

加湿試験では温度と湿度のパラメータがありこれらが密接に係わって試験結果に影響を与える。そのため加湿試験での加速性などを明確に示した文献が少ない。そこで加湿試験での試験条件の影響性を一般化する取り組みとして今回は吸湿が評価できる供試品(樹脂)を用いていくつかの試験条件で吸湿させ、試験条件と吸湿の関連性を調べた。その結果、試験条件(絶対湿度)と抵抗変化率および吸湿性には関連性が認められる結果を得た。

【Session 3】保全性とデータマイニング1

3-1 火力発電所のトラブル停止による経済損失低減に向けた運転・保全管理の高度化について

井上 英人 関西電力株式会社

当社火力発電所のうち、価格の安い石炭を燃料として使用する舞鶴発電所は、電力受給の底支えをするベースロード機として高稼働が求められている。
舞鶴発電所の稼働率向上に向けた取組みを行うにあたり、トラブル発生後時の経済損失が大きい機器について、(1)異常兆候予知 (2)業務プロセスの仕組みづくりの2つの観点から、対策を検討した。
検討については、メーカ、他電力会社および発電所員等から幅広く情報を収集し、効果や実現性について評価して実施することとしたので、その一連の検討内容について報告する。

3-2 民間航空機のエンジン性能モニタリングサービス

島田 悠一 株式会社IHI

現在航空会社では運航遅延や欠航に結び付く機材トラブルなどを起こさないよう万全を期した業務を行っている。航空機用ジェットエンジン開発・生産・整備を行うのIHIでは独自のプラットフォームILIPS を活用し,運航中のエンジン性能のトレンド(推移)を監視,運航中の異常検知やデータ収集,故障予知を行い航空機の安定運航をサポートしている。なぜモニタリングが必要かという背景と,実際に業務として活用している経験をもとに,運航中のエンジンデータ収集方法とその評価プロセスなど,IHIの取り組んでいる内容をお伝えする。

3-3 アルミダイカスト金型信頼性向上-鋳抜きピン折れ故障率0%を目指して-

常村 勇人 アイシン精機株式会社

近年の金型は、(1)直タップ鋳抜き化、(2)粗材の高品位化による鋳抜きピン設置本数が増加傾向である。そこで、金型の鋳抜きピンの整備サイクルを調査した結果、(1)MTBF初期設定と実際の故障寿命にギャップが大きい、(2)ピン交換後定期整備サイクルまでピン寿命が短命などの問題が判明した。
本報告は、鋳抜きピン折れ故障率0%を目指し、(1)MTBF設定精度の向上、(2)MTBFの寿命延長により、ダイカスト金型信頼性向上に取り組んだ事例である。(1)では、クラスター分析やAID分析とワイブル解析、(2)では、故障物理の考え方や重回帰分析を活用し、成果を得たので報告する。

【Session 4】保全性とデータマイニング2

4-1 招待発表 航空機整備と信頼性管理について

三輪 昌寛 全日本空輸株式会社

▶ 発表内容

 

 

4-2 モニタリングデータを用いた保全技術(PHM: Prognostics and Health Management)の紹介

多嘉良 佑介 株式会社エステック

信頼性の分野においても大量のモニタリングデータをどのように有効活用するかというテーマに注力していくことは自明だが、今後の信頼性×ICTにおける技術革新の一旦を担うであろうPHMで取り組まれているデータ分析技術を共有する。本稿では「PHMとは何か。」という概念的な基礎知識から、PHMの実装に至る一般的な取組み手順などを紹介する。アベイラビリティ最大化という信頼性工学とその大義を共にするPHM技術を通じ、モニタリングデータの有効利用に寄与する。

4-3 発表中止

 

 

【Session 5】出展企業による発表

5-1 HALT最新情報 12社のHALTによる RRTの結果

川上 雅司 株式会社東陽テクニカ

複数メーカー(12社)が同じ供試体にHALTを実施した RRT(Round Robin Test)の結果を報告します。参加メーカーの業種は、自動車・電装品・FA・電機・IT・家電等多岐に亘りますが、顕在化した弱点には多くの共通点が認められました。N増しの結果や従来の試験方法との比較も含めて解説します。

5-2 Windchill Quality Solutions 11を利用した、
   IEC62380信頼度予測計算とコンポーネント(部品)FMEAのご紹介

原 良孝 テックサポートマネジメント有限会社

Windchill Quality Solutions 11信頼度予測(故障率予測)は様々な計算モデルに対応しており、簡単に部品の故障率を予測することが出来ます。予測計算で得られた故障率は、FMEAの発生頻度に関連付けて、さらに詳細な信頼性・安全性解析が可能です。今回の発表では、IEC62380 信頼度予測結果とIEC62380に記載された故障モード割合を利用した、コンポーネント(部品)FMEA解析をご紹介します。

5-3 品質改善/品質向上コンサルティング 『クオリティ-LCM』
   ~電子機器/電気設備の長寿命化を支援する設置環境診断・対策サービス

吉田 賢介 富士通クオリティ・ラボ株式会社

富士通クオリティ・ラボで提供している品質改善支援サービス『クオリティ-LCM』ソリューションのうち、電子機器/電気設備の長寿命化に欠かせない『設置環境診断・対策サービス』をご紹介します。電子機器/電気設備のトラブル原因となりやすい”銅””銀”の大気腐食。その対策や未然防止に不可欠な大気環境診断・対策技術について、富士通独自の腐食性ガス診断キットを含む様々なサービスを中心に、過去の事例を交えて解説します。

【Session 6】ソフトウェアと信頼性

6-1 ソフトウェアFMEAにおける不具合リスク発想のための観点の抽象度に対する提案

余宮 尚志 株式会社東芝 インダストリアルICTソリューション社

東芝では、ソフトウェア開発でFMEAを実施する際に、不具合リスク(故障モード)の発想を促す観点の目録「観点リスト」を用いている。この観点は、抽象度が低いと発想は容易だがカバーできる不具合リスクが少なくなる。他方、観点の抽象度が高いとカバーできる不具合リスクは多いが、発想が難しくなるという課題があった。この発表では、不具合リスクを広く発想し、かつ既知の不具合リスクに対する発想の抜け漏れを防止するために、観点リストの作成過程で観点リストを2つ用意して開発フェーズの上流工程と下流工程で使い分けることを提案する。

6-2 階層ベイズと深層学習を用いたソフトウェアの信頼性解析

貝瀬 徹 兵庫県立大学大学院

本報告では、階層ベイズに基づく動的モデルに着目しデバグの間隔時間をデータとして扱う。ここでは,ワイブル分布に基づく階層ベイスモデルを構成し、尺度パラメータの事前分布にはボルツマンマシン型のエネルギー関数を用いたガンマ分布を用いる。さらに、ワイブル分布の形状パラメータにもガンマ分布による事前分布を想定する。このようなことから、デバグ過程における動的な環境因子の情報および事前知識を解析に取り入れる方法を構成する。

6-3 自動車業界を取り巻くソフトウェア開発の最新動向-ソフトウェアプロセスモデル導入の勧め-

中井 清元 富士通クオリティ・ラボ株式会社

自動運転や衝突防止機能など、自動車に搭載されるソフトウェアの比率は、年々増加傾向にあります。2016年10月に改版された自動車産業向けの品質マネジメントシステムの技術仕様(IATF 16949)においては、開発された組み込みソフトウェアをもつ製品に対する品質保証プロセスが要求され、Automotive SPICE®やCMMI®に代表されるソフトウェアの開発プロセスに注目が集まっています。また、部品メーカがソフトウェアを搭載することになり、Automotive SPICE®に対する関心が高まっています。このような、自動車業界を取り巻くソフトウェア開発の最新動向をご紹介します。

6-4 Automotive SPICE® (ISO/IEC15504) を活用した
   組込みソフトウェア開発の簡易プロセス診断

田中 一成 株式会社日立産業制御ソリューションズ

ISO/IEC15504は、ソフトウェア開発のベストプラクティスを示したプロセス改善の枠組みであり、自動車産業向け派生モデルであるAutomotiveSPICEは、欧州自動車メーカを中心に活用されている。組込みソフトウェア開発において有効なプロセスモデルではあるが、プロセス改善を目的としたアセスメント手続きにはそれなりの時間とコストが発生する。PMに気軽にプロセス改善に取り組んでもらうためにプロセス分析を実施する時間とコストに着目した。分析・診断はどこまで簡単にできるだろうか?簡単にすると何が起きるか?プロジェクトリスクに着目した簡易プロセス診断手法について発表する。

【Session 7】電子部品の評価技術と寿命予測

7-1 接着剤選定時の課題と新評価方法の検討

八木 智博 ソニーセミコンダクタソリューションズ株式会社

接着剤は従来のねじ固定では難しい特殊形状の締結や被着体への応力を最小限にした精密固定が可能な事からその用途は拡大している。一方でその使用方法を誤ると、所望の接着力が得られない、経時劣化を伴う等のリスクもある。このような信頼性リスクを回避するためには正しい接着力の測定と劣化挙動の把握が必須であるが被着体の形状や接着剤自身の粘弾性等により正確な測定が難しい。
今回、これら難点の解決施策として測定が容易な検証用試験片の考案と共に粘弾特性に左右されにくい高速シェアによる接着力測定の検証を行った。また、初期の接着力の変化から長期信頼性を予測する手法についても検討したので報告する。

7-2 大気圧プラズマによるパッケージ開封技術

鈴木 智史 日本サイエンティフィック株式会社

日本サイエンティフィック(株)は、ICパッケージの樹脂を除去するための技術として、酸開封、RIE、レーザー開封、研削・研磨など幅広い技術を有している装置開発メーカーです。今回、静岡大学のベンチャー企業である㈱プラズマアプリケーションズが開発した大気圧プラズマ発生ノズルを用いて樹脂の除去を試みたところ、大気圧の酸素プラズマのみで、従来の真空のRIE装置の10倍以上のスピードで樹脂を除去することができました。この大気圧プラズマ発生ノズルを用いた開封装置は、必要な電力も20~30Wであり、真空ポンプも必要でなく、装置も小型化できる点も長所の一つです。

7-3 多変量解析によるIGBT用液冷ヒートシンクの腐食速度式の決定方法

岩重 美和 株式会社安川電機

従来の耐食性評価では環境試験後に腐食減量(増量)の測定、外観観察が行われてきた。これらの手法には、試験時間が長い、外観観察には定量性がない、腐食減量は数値の基準化が難しく、耐食性の良し悪し判断が困難である、などの課題がある。そこで、短時間で材料の耐食性を評価する方法として、電気化学的腐食試験に着目した。4個の環境因子からなる試験条件の水準をL18直交表に割り付けた。得られた腐食速度の値を、多変量解析を用いて解析し、種々の環境条件を決めれば腐食速度を予測できる腐食速度式を求めることを検討した。腐食速度式より加速係数を算出することで、加速試験の実施が可能である。

7-4 連続モニタリングを用いたアルミ電解コンデンサの高温通電試験

芝野 照夫 三菱電機株式会社

アルミ電解コンデンサの長期信頼性の評価には、一般的には高温通電試験が評価に適用されている。しかし、この試験は長時間を要するため高加速化による試験時間の短縮が望まれている。
今回部品の保証温度をはるかに超える145℃での高温通電試験を検証し、この温度でも試験が可能であり、この高温領域でも温度加速性において10℃2倍則が適用できることを見出した。同時に、高温保持状態での静電容量の連続的なモニタリングを適用し、静電容量の低下劣化においてその低下率は一定ではなく試験初期の低下率が大きいことが判明し、この初期の変化に着目した解析により数十時間レベルの短時間で試験結果の予測の可能性も見出した。

【Session 8】電子部品への統計応用

8-1 目標品質達成のための工程管理限界の調整(2)

松岡 敏成 三菱電機株式会社

昨年のシンポジウムにおいて、市場品質を維持するために必要になる、出荷前の検査不適合率に対する許容限界の調整の仕方を検討し、寿命の代用特性を用いて工程能力の許容限界を調整する手順を提案した。
今回の発表では、ISO/TS16949のスタディーガイドに定義される工程性能指数(PP、PPK)や工程能力指数(CP、CPK)に着目して、ロット間ばらつきとロット内ばらつきの許容限界の調整手順を提案する。
PP、PPKを算出する標準偏差σPを市場不良率の許容限界から導き出し、全変動に対する分散は、ロット内変動に対する分散とロット間変動に対する分散の合成と考えることで、ロットサイズに依存したロット内変動を表わす標準偏差σcの許容限界を求めて、市場の目標品質達成に必要なロットの管理限界を提案する。

 
8-2 半導体LSIのバスタブカーブに関する考察

瀬戸屋 孝 株式会社東芝 ストレージ&デバイスソリューション社

通常バスタブカーブは、初期故障期、偶発故障期、摩耗故障期に分類されるが、先端LSIに於いては、偶発故障期は現れず、初期故障期が。実使用上は続くと言うことが明確になっており、JEITAでは、それに基づく新しい故障率計算方法を提案している。また摩耗不良に於いては、耐用寿命検証に於いては、サンプル数と時間は等価と考える考え方で信頼性試験設計ができるようになっており、それに基づく、新しいバスタブカーブの形を提案する。

8-3 スクリーニング試験とワイブル寿命カーブの変化に関する考察

遠藤 幸一 株式会社東芝 ストレージ&デバイスソリューション社

これまで漠然と「スクリーニングを行うとワイブルカーブが曲がる」という程度に表現されていた。今回、シミュレーションを用いて、どのような条件(スクリーニング数/総数)の時にどのように変わるかということを具体的に示し、曖昧だったワイブルカーブの変化に関して理論的な考察を行い、スクリーニングによる「曲がり」と「変曲点が下がる」現象を明確化する。

【Session 9】電子部品の評価技術

9-1 高性能サーモグラフィによる電子部品の故障兆候と弱点の検出

星名 豊 株式会社クオルテック

発煙・発火を伴う事故品の解析で、分解時に故障箇所を温存することが困難な場合、その壊れ方や燃焼過程を把握することが難しくなる。このような場合には、再現試験方法を工夫して事故のメカニズムや原因を推定する必要性が高まる。
本研究では、各種電気・電子部品の電気的ストレスに起因する事故を想定した再現試験で、可視光カメラと高性能サーモグラフィを併用し、破壊に至る過程を外観変化と温度上昇両方に着目して観測した。故障品の解析は、LIT・X線CTを用いて故障箇所を絞り込んだ後、物理解析を行った。更に、再現試験で発熱検知された破壊前の劣化品に対して、劣化箇所の特定と物理解析を行った。それらに良品解析を加えた総合解析により、事故のメカニズムや原因のより的確な特定が可能となった。部品の弱点抽出にも有効である。

9-2 故障解析における半導体デバイスに対するX線照射の影響

本郷 智恵 株式会社東芝 ストレージ&デバイスソリューション社

X線CTは医療用画像診断を中心に普及してきたが、PKGを開封することなく試料内部の欠陥や亀裂を発見できることから最近では産業用に活発に利用されるようになった。特に、マイクロ・フォーカスX線管を用いたX-CT装置では最大で数千倍の拡大透視が可能であり、半導体を代表とする電子部品の品質管理や事故解析に用いられている。一方で、X線照射による半導体への影響は以前から報告されており、高倍率のX-CT観察はX線源が試料に接近すること、3次元像構築のため長時間の照射であることから、照射線量増大に伴う半導体の特性変動が懸念される。故障解析においては、使用するX-CT装置の観察条件毎の線量と観察条件毎のデバイスへの照射限界を把握した上で、故障原因を損なうことなく究明していく必要がある。

9-3 エレクトロマイグレーションによるはんだ接続部の断線現象 第二報(Ni系めっきの実験)

田辺 一彦 NECプラットフォームズ株式会社

電子機器は更なる小型化、高機能化への要求からIC動作温度の高温化とはんだ接続部の微細化が進んでいる。はんだ接続部の電流密度の増加、高温雰囲気によってはんだ接続部でEMが発生することがわかった。また、はんだ接続部の表面処理はCuよりも無電解Ni系めっきのほうが短寿命であることを昨年本シンポジウムで報告した。そこで無電解Ni-B/Auめっきや電解Ni/Auめっきを施した試験片を作製し、無電解Ni系めっき短寿命の原因を調べるEM実験を行った。今回はその実験結果と無電解Ni系めっきのEMのおける短寿命について報告する。

【Session 10】信頼性設計

10-1 複合機/プリンターにおける用紙起因不具合の削減に向けた取り組み

菊地 教行 富士ゼロックス株式会社

複合機/プリンターにとって用紙は主たる外乱の一つである。これまでの開発では弊社標準紙に傾倒した品質の作り込みを行ってきたが、商品の海外展開や他社用紙の使用増加に伴い用紙起因による不具合が多発していた。当該用紙を入手し再発防止を図ってはきたが、もぐらたたきが続き、市場の変化にも追随できなくなっていた。
そこで、用紙の銘柄から物理特性に着眼点を変え、品質の良し悪しを用紙特性の網羅性で評価することとした。同時に、用紙特性と品質特性を関連付けた機能展開表を構築し設計段階で活用、フェーズ移行基準といった品質標準も整備した。その結果、市場不具合の削減だけでなく設計の効率化にも貢献することができた。

10-2 航空機への燃料電池搭載における信頼性・安全性確保について

稲垣 豊 株式会社IHI

爆発性の高い水素を用いた燃料電池を航空機に搭載して飛行実証試験を実施するために航空宇宙標準のARP4761に基づいて安全性の評価を実施しました。安全性を確保するために目標を明確にし、評価の方法を具体化、結果を見える化することで、各設計者の情報共有が密になり、また第3者が評価できるようになりました。さらに今までベテラン設計者の頭の中でやられていたことが、見えるようになったことで若手でも評価が可能となりました。燃料電池を航空機に搭載して飛行させるという実際の安全性評価プロセスにおける苦労話を飛行試験のビデオと共に紹介します。

10-3 リスク評価法に基づく鋼二主桁橋の耐脆性破壊性能に関する研究

林 健治 大阪工業大学

高度経済成長期に建造された多くの橋梁では、老朽化に伴い疲労損傷や腐食損傷が多数見られるようになり、安全性の確保および適切な維持管理の実施が急務の課題となっている。特に、橋梁の桁端部に多くの損傷が見られることから、鋼桁の桁端部に注目し、支承部のソールプレートと下フランジの溶接部を起点として発生した疲労き裂が下フランジを貫通し、腹板まで達した事例を対象に、耐脆性破壊性能に関するリスク評価を実施するものである。具体的にはフェールセーフの概念を適用し、疲労き裂を有する鋼二主桁橋の有限要素解析を実施し、線形破壊力学の手法を用いて、脆性破壊の可否を判定するものである。

【Session 11】ディペンダビリティ

11-1 バスタブカーブの改善に関する考察

長谷部光雄 のっぽ技研

バスタブカーブは故障の発生状況を分かりやすく説明できるが、反面では技術的な考察に不向きな弊害もあるようだ。初期故障、偶発故障、摩耗故障領域に分類して考察されるが、故障現象の本質は本当にそうだろうか。筆者は設計段階で信頼性を改善するため技術検討を行う際、この分類はあまり役立たないと考えている。
今回、故障の発生状況がバスタブのような形になる背景を考察してみたところ、三つの領域に共通の現象があるのではないかと気づいた。それに基づき信頼性を改善する技術検討の方向を検討したので報告する。

11-2 現行ディペンダビリティと安全 -Safety-2.0の課題-

柴田 義文 安信経営工学研究所

品質管理や経営に長らく定着してきたPDCAがビジネスの世界でOODAへとシフトしている。同様に安全分野もSafety-2.0が定着してきた。その肝の臨機応変は相通じるところがある。さらに、協調安全としてIoTを利用した安全設計が提案されてきた。しかし、信頼性と安全の関係を考えた場合、協調安全や自動運転の安全および機能安全は信頼性を基本にしており、安全が信頼性に依存しすぎている感がある。いずれも停止のフェールセーフからオペラブルフェールセーフに移行する設計が望まれている。そもそも信頼性関係は確率であり、安全が確率に依存するのは問題があると発表してきた。IoT化は製品、設備自体が部品と扱われたシステム設計となり、予兆保全を含めて危うさがある。本来の本質安全で取組む設計がなおざりとなる。

11-3 ディペンダビリティ特性の拡大に関する一考察 -主に安全への拡張例とその課題-

原田 文明 富士ゼロックスアドバンストテクノロジー株式会社

ディペンダビリティ(dependability)は 信頼性(reliability)の上位概念であり、信頼性性能、保全性性能及び保全支援能力を包括する用語であった。近年は「アイテムが、要求された時に、その要求通りに遂行するための能力」として時間という要素を持つ様々な品質特性を包含するようになっている。
これらの品質特性は設計段階で確立する必要があるが、特性ごとの特徴と特性間の関係を把握した上で多くの要求を同時に満たすことは容易ではない。本発表では、ディペンダビリティの概念と特性の拡大が持つ設計課題について安全との関係を中心に考察する。

【Session 12】信頼性と組織能力

12-2 招待発表 信頼性技術者が抱える問題と解決のための活動

味岡 恒夫 日本信頼性学会 故障物性研究会

▶ 発表内容

 

12-3 新製品開発のプロジェクト能力とリスクマネジメント -組織学習と多面的思考の視点より-

宮村 鐵夫 中央大学

プロジェクト能力では、必要な活動を統合して課題解決に取り組むアグリゲータとしてのリーダの重要性が指摘され、そのコンピテンシーには、機能別スキルとともに行動スキルが必要となる。行動スキルでは、コミュニケーション、リーダシップとともに、変化を主導するマネジメント、事業の中長期的な見通しなどに関するリスクマネジメントのスキルも求められる。リスクを同定し低減する活動は組織に蓄積・形成されている機能別能力や戦略的能力により補完される。
本研究発表では、組織に起因する3つの拙さ、
・顧客ニーズ・要件を同定する拙さ
・計画と管理の拙さ
・重要な資産想定の拙さ
を、
・ 事業環境の変化
・ 技術の読みの甘さ
・ 想定の未熟さ
の視点から掘り下げ、社内外の状況確定、多面的な思考による意思決定、バリューチェーンの構造に立脚した組織能力の補完により、リスクを的確に同定しマネジメントする方法論を、リーダの役割とコンピタンシーとともに明らかにする。

12-4 信頼性に関する社内教育の現状と課題

佐々木 市郎 アルプス電気株式会社

信頼性にまつわるトラブルの絶えない状況が続いている。信頼性試験で不具合が見つかり手戻りとなったり、顧客クレームで設計的な不備が発覚するケースなどである。大きな事案になると会社の収益を圧迫しかねない。それを回避するためには、製品開発・設計段階でいかに信頼性を作りこむかが重要である。関係各部門のエンジニアリングレベルを一段高める必要がある。
弊社の社内研修の中には信頼性に関するコースが複数設定されている。信頼性トラブルの責任が全て研修にあるということではないが、少しでもトラブルを減らすために教育が担うべき部分は少なくないと考える。
本報では、研修を中心に信頼性に関する社員教育の現状を振り返り、トラブル低減に向けた今後のあり方を検討する。

【Session 13】未然防止と保全性

13-1 未然防止と哲学 -災害対応と東西思想から-

加藤 進弘 電気通信大学

未然防止やバックフィット活動は、事業者の自律的活動と行政のインセンティブ付与活動による協働活動として実施されるべきであろう。自律性と規制のバックボーンは、源流管理をはじめとする信頼性や品質保証の体系である。そして、これらの体系は他者満足を目的とした現状分析-因果探求-対策実行-振り返りのプロセス活動に支えられる。本稿では、目的設定のプロセスにフォーカスし、未然防止活動のあるべき姿を検討する。具体的には (1)災害と東西思想の変遷、(2)未然防止やバックフィットの哲学、(3)未然防止の価値モデルについて考察する。

 
13-2 未然防止のための7つの視点に基づくデータベースの構築とその活用

石灰 伸好 日野自動車株式会社

近年の製品は複雑化してきており、市場の不具合を予測するFMEAにおいては、一人のFMEA推進者の例えば機械工学の専門分野の知識だけでは予測しきれず、他にも電気、化学、情報等の多くの専門分野の知識が必要である。そこで、新製品の不具合を漏れなく予測するには、複数の専門分野の審議者の全員参加によるFMEAが必須となるが、現場では全員参加が困難な状況にある。
そこで、不具合の摘出がFMEAの推進者のスキルのみに依存している点と各専門知識を持った複数の審議者の全員参加必須の二つの問題を解決するために、市販の意味付け探索ソフトが提供してくれる情報を活用することで、市場不具合の摘出漏れを削減できるFMEA支援ステップの概要を紹介する。

13-3 2コンポーネント負荷配分システムにおける最適保全方策

雪本 泰久 電気通信大学

複数のコンポーネントからなる劣化システムは、各コンポーネントを独立に扱うとシステムが複数の故障メカニズムの影響を受ける競合リスクのモデル、互いに独立でなくとも良いとすると一般の複数のコンポーネントからなるシステムのモデルとなる。本研究はコンポーネント間が独立でないことも許して、システムへの負荷を各コンポーネントが分担処理するシステムにおける負荷配分と保全の同時最適化問題を考えた。そして負荷に応じた稼働コストと、負荷に応じて変化する劣化の推移を考慮した総期待コストを最小にするための負荷配分と保全を含む行動の最適方策を検討し、その単調性を与えるための十分条件を与えた。

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