【概要】高品質を実現するために、一番不足していることは何か?それは、「品質を保証するぞ」という組織としての強い覚悟である。そもそも不良をたくさん作りこんでおいて、テストで漏れなく摘出しようという考え方がおかしいのである。検証としてのテストは必要不可欠であるが、「デバッグ」は最小限にとどめるべきである。そのためには、不良を作りこまないことに注力すべきである。これを実現すれば、おのずから、顧客満足と開発者満足の両方を達成できる。そのための考え方と施策を述べる。なお、開発者満足とは、QCD(品質・コスト・納期)を守ることである。【略歴】電気通信大学通信機械工学科卒業/(株)日立製作所入社後、大型コンピュータ用基本ソフトウェア開発、品質保証、大規模業務ソフトウェア品質保証等に従事。その後、情報システム工場 生産技術部長として、ソフトウェア生産性向上推進や日立技術研修所で全社技術教育規格推進、同新横浜研修センタ長として情報ソフトウェア技術教育推進を担当。2003年 鳥取大学より博士(工学)号授与/2004年 つくば国際大学就任。現在に至る【研究論文・著書】「ソフトウェア品質保証の考え方と実際」日科技連出版社/「ソフトウェア品質保証入門」日科技連出版社
【概要】このチュートリアルでは最初はCMMで現在はCMMIにより測定された高い成熟度の達成過程で学んだ教訓は、高い成熟度の組織では意思決定のプロセスが統計的手法を使った事実に基づいたものになっている。「高い成熟度」とは、継続的かつ測定可能な改善が期待される高度なプロセス能力を意味し、高い成熟度はこれらのモデルの成熟度レベルで4と5の定義の本質的な部分であり、これらのレベルを達成したと評価された組織の数は増えてきている。しかし、長年にわたって高い成熟度への信頼性は懸念されてきた。チュートリアルでは、「何を」なすべきかを越えて「いかに」高い成熟度を達成すべきかを扱う。CMMIのようなベストプラクティスに基づくフレームワークは様々なユーザに多様な実現ができるように作られているので限界がある。そのようなフレームワークの限界にとらわれず、様々な高い成熟度と統計的手法について推奨できるものとできないものの両方を取り上げてみたい。【略歴】1992-1995年 Al Graydon氏と共にISO/IEC 15504:2(Process Assessment:Best Practice Guideline)のプロジェクトエディターを務める/1987-2002年カーネギーメロン大学ソフトウェア工学研究所にてソフトウェア能力成熟度モデル(CMM)研究の主導的役割を担う。ソフトウェアCMM関連の研究として、成熟度レベルの高い事例、統計的思考のソフトウェアプロセスへの応用に取り組み、またIEEEとISOの国際標準規格へも貢献する【活動】ソフトウェアエンジニアリング及び、サービスマネジメントのベストプラクティス研究とその指導/測定と統計的思考を重視したベストプラクティスの実証的研究と事例研究
【主な著書】The Capability Maturity Model: Guideline for Improving the Software Process
【概要】このチュートリアルでは、開発に携わっているソフトウェア技術者を対象に、欠陥を発見する技術(レビューとテスト)、発見した欠陥から再発防止に結びつける技術(品質分析・評価)、品質の良し悪しを定量的に評価する技術(メトリクス)について、その基礎を説明する。ソフトウェア品質の確保・向上には、現場の技術者が実施すべきことを確実に行うことが不可欠である。しかし、その実践をスローガンやモチベーションの問題に帰着させただけでは、効果は限定的である。技術者一人一人が繰り返し実施可能な「技術」として提示し、これを継続的に実践して初めて機能する。そのための基本的な技術を、このチュートリアルで紹介する。このチュートリアルは、SQiPソフトウェア品質技術者資格(JCSQE)初級レベルに対応したセミナーとして今秋より実施予定の内容に基づいている。この資格試験に興味を持たれている方にも、ぜひご参加いただきたい。【略歴】早稲田大学大学院理工学研究科経営システム工学専門分野博士後期課程単位取得退学/その後、早稲田大学理工学部助手などを経て、2003年東洋大学経営学部専任講師、2006年より現職/主な研究分野は、ソフトウェア品質管理、ソフトウェア開発管理など/日本科学技術連盟SQiPソフトウェア品質委員会副委員長、情報処理学会ソフトウェア工学研究会幹事のほか、国立情報学研究所特任准教授(トップエスイー)、IPA/SECにて専門委員会主査を務めるなど、幅広く活動している【主な著書】『ソフトウェア品質知識体系ガイド ―SQuBOK Guide―』オーム社(共著)/『ソフトウェアインスペクションの効果と効率』「情報処理Vol.50, No.5」/『組織的要因がソフトウェア品質に与える影響』「第26回SQiPシンポジウム発表報文集」
【概要】CMM/CMMIレベル5を達成した日本のソフトウェア開発組織に対して、組織成熟と品質・生産性向上との関係に関するアンケートを実施することにより、組織成熟の効果を分析する。さらに、これらの分析結果に基づき、品質の良いソフトウェアを開発するために必要な条件・逆に弊害となる条件等を議論する。【略歴】日本電気(株)入社以来、サーバ/メインフレーム/ストレージ等の基本ソフト/ミドルソフトウェアの品質保証およびCS向上に従事。 ●2007年より現職。CMMIレベル5達成(2004年12月)、中国を中心とするオフショア開発の品質・生産性向上において、中心的な立場で改善を推進。 ●ソフトウェア品質保証およびプロセス改善の専門家として、NEC社内のソフトウェア開発組織の改善も指導中。【主な著書】「見積りの方法」日科技連出版社(共著)/「ソフトウェア開発 オフショアリング完全ガイド」日経BP社(共著)/「ソフトウェア品質知識体系ガイド -SQuBOK Guide-」オーム社(共著)
【概要】ソフトウェアレビュー活動は定着しつつあるが、期待する効果が十分に得られないという声も聞かれる。本セッションは参加者とのインタラクティブなものとし、レビューに関する問題や課題を共有し、参加者それぞれが何らかの気づきを得ることを目指す。具体的には、セッション企画者から典型的なレビュー実施時の問題点を挙げ、会場からも問題点を挙げていただき、その解決や回避に向け議論する。また、近年国際コミュニティでも研究対象として取り上げられるようになりつつあるレビューとテストの工数バランスに関する問題提起をし、対象ソフトウェアに求められる品質、プロジェクトが置かれた状況を分類しながら、議論したい。【略歴】2001年 奈良先端科学技術大学院大学情報科学研究科修了。民間情報通信企業にて、オンラインストレージサービスの企画〜開発、運営に従事。文部科学省リーディングプロジェクトe-society基盤ソフトウェアの総合開発 EASEプロジェクトにおいてソフトウェアの高信頼化、開発の効率化に関する検討を130社超の企業とともに実施。ソフトウェアレビュー/ソフトウェアインスペクション、エンピリカルソフトウェア工学、ソフトウェア計測を研究の主軸とする。 【主な著書】「コードレビュー指摘密度を用いたソフトウェア欠陥密度予測」(共著)/「ソフトウェア開発におけるエンピリカルアプローチ」(アスキー、鳥居宏次監修)(共著)
【概要】成功する、効果がない、失敗するプロジェクト完了時の振り返り(ポストモーテム)の分岐点は、メンバーの改善意欲だけではなく、プロジェクトマネジャやプロジェクト責任者の言動にもある。同様に原因分析では、プロジェクトマネジャやプロジェクト責任者に加えて品質保証関係者の言動にも改善が進まない要因がある。ラインだけではなく、管理者も、スタッフも改善する必要がある。「なぜなぜ問答」による原因分析を改善した事例として、ISO-9000シリーズに記載されているプロセスネットワーク概念に基づく原因分析技術の要点を説明する。さらに最近の「日本的ものづくりに基づく」改善課題の動向についても紹介する。【略歴】日本電気(株)入社/通信共通ソフトウェア開発本部本部長等を歴任/日本電気テレコムシステム(株)で組込みシステム開発関係部門長・取締役等を歴任/日本電気通信システム(株)で執行役員 CS品質保証部長・NCOS技術研修所長(開発部長候補生研修機関)等を歴任して、現職/組込み関係を中心とした企業向け研修とコンサルティング/東京農工大 客員教授総合品質保証論 デザインレビュー学/電気通信大学 筑波大学 非常勤講師【主な著書】「先端技術者のためのトラブルシューティング技術 ―組込みシステムの品質問題をこの一冊で原因究明―」日科技連出版社(2005)
【概要】ソフトウェア開発の定量化を進めようとしても、データの収集項目や収集方法、収集データの分析方法についての知識が十分でないため定量化に踏み切れない、あるいは十分な成果を得られないということが少なくない。本セッションでは、まずプロジェクトデータの測定プロセスを紹介し、次に測定項目の選定方法とデータの収集方法について留意すべき事項について説明する。さらに、プロジェクトデータの特徴に着目しながら分析事例を通して収集データ分析上の留意事項を解説する。また、データ分析の際に便利な統計指標の目安についても紹介する。【略歴】日本電信電話公社入社。横須賀電気通信研究所で、拡張型言語、Ada、Common LISPなどの言語処理プログラムの研究開発に従事。同社ソフトウェア研究所でソフトウェアプロジェクト管理法、ソフトウェア品質保証法、ソフトウェア見積り法などの研究実用化に従事した後、現職。現在、ソフトウェア信頼度成長モデル、ソフトウェアプロジェクトデータの分析などの研究に従事。【主な著書】『実践的ソフトウェア測定』(監訳,共立出版)/『ソフトウェア品質工学の尺度とモデル』(監訳,共立出版)/『定量的品質予測のススメ』(共著,IPA/SEC).
【概要】ソフトウェアの規模の拡大と再利用性の高い言語の普及によって、派生開発の機会はますます増えている。しかしながら、そこで行われているプロセスは派生開発の「要求」に適さないため、バグが多発し「QCD」の総崩れとなっている。また、その混乱の中で有能なSEが倒れている。このままでは製品を供給し続けることに支障をきたすことが予想される。「XDDP」は、派生開発に対して最小限のプロセスと成果物の連鎖で構成した合理的なアプローチを提供するものであり、最大の特徴は、機能追加と変更とでプロセスを使い分けていることである。そして「USDM」の要求仕様の表記法と組み合わせることで、「QCD」に対して驚くほどの効果を発揮する。
【略歴】1968年にソフトウェアの世界に入り、汎用機時代は企業の一般的なビジネスシステムやオンラインシステムを中心に開発に携わる。1977年に組み込みシステムの世界に転向。世界で最初のレジスタのクラスターシステムによる5万アイテムの単品管理システム等を手掛ける。1983年に株式会社システムクリエイツを設立し、構造化手法を中心としたコンサルティング活動にも着手。1991年にCMMとの遭遇したのを機にそれまでの自身の成功事例をもとにして、要求の仕様化(USDM)や派生開発に特化したXDDPプロセスによる開発方法、またPFDというプロセスの表記法を使った自在なプロセスの設計方法などを開発し、1995年にプロセス改善のコンサルティングに転向。「QCD」の改善を目標にしたコンサルティング活動に入り今日に至る。
【主な・著書】「要求を仕様化する技術・表現する技術」(技術評論社)/「派生開発を成功させるプロセス改善の技術と極意」(技術評論社)/「わがSE人生に一片の悔いなし」(技術評論社)/「SEの仕事を楽しくしよう」(SRC)
【概要】近年、フォーマルメソッド(形式手法)が注目され、適用事例も増えてきている。しかし参考文献はまだまだ少なく、なんだか難しそう、と感じている方も多いと思う。本チュートリアルでは、名前は聞いたことがあってもまだ使ったことがないという方を対象に、実際の経験から主にモデル検査(SPIN)を中心として、●フォーマルメソッドとはどのようなものなのか(概要)、●ソフトウェア開発に適用することで期待できそうなこと、●どのように使うことができるか(例題/事例)、●実際に使うための課題(経験上)、について、例題、サンプル、デモ、簡単な使い方、実際の適用事例等を交えてご紹介したい。本チュートリアルではSPINを使った例題を準備しております。ノートPC等をお持ちの方は、あらかじめSPINをインストールしてお持ち頂けますと、より一層ご理解いただけるかと存じます。
【略歴】1993年 富士ゼロックス株式会社入社。プリンタ複合機などオフィス機器の組み込みソフトウェア開発に従事。開発活動の傍ら、改善活動の一環としてモデルチェッキング勉強会に参画。検査器のコア開発を担当。製品開発への最大活用を目指し活動中。
【概要】本講演では、まず要求工学の概要を紹介し、次いで要求抽出と要求モデリングの主要な手法の基本的な考え方とともに、要求レビューと要求の完全性基準について解説する。なお品質管理で従来から用いられてきた品質機能展開や特性要因図と要求工学手法との関係についても解説する。また、これらについて理解を深めるために、参加者に簡単な演習を体験してもらい、その結果について具体的なフィードバックを実施する予定である。最後に,要求工学研究の最新動向を紹介する。
【略歴】1979年 日本電信電話公社入社。横須賀電気通信研究所入所以来、プログラム言語の処理系並びにソフトウェア開発方式の研究、WWW-DB連携方式、Webサービス連携方式、ICカードサービス方式、ユビキタスサービス、要求工学に関する研究実用化に従事。2002年に株式会社NTTデータへ転籍。技術開発本部副本部長、プリンシパルR&Dスペシャリストを歴任。2007年 NTTデータ 初代フェローに就任。同システム科学研究所所長
【主な・著書】要求定義・要求仕様書の作り方」ソフト・リサーチ・センター/「ゴール指向によるシステム要求管理」ソフト・リサーチ・センター/「すりあわせの技術」ダイヤモンド社 他
【略歴】1991年に製造メーカーに就職し、原価管理、製品管理システム構築プロジェクトに参画。その後、ソフトハウスにてパッケージソフト、プリンタドライバ、C/Sシステム、Webシステムなどソフトウェアテスト業務に携わる。現在は豆蔵にてソフトウェアテストのコンサルタントとして活動中。
【概要】オブジェクト指向の基本(考え方、採用する理由)からUMLの基本及びオブジェクト指向設計の基本と設計原則について、チュートリアルを行う。オブジェクト指向設計について、知りたい方、既に採用しているが活用できていないと感じている方を対象としたい。
【略歴】大学卒業後20年以上に渡りソフトウェアのパッケージソフトの開発を担当。
【その他】日本科学技術連盟 SQiP委員/NPO アイネタジャパン副理事/MVP (Most Valuable Professional) Solutions Architectアワード
【概要】Webの脆弱性対策について多くの情報が存在するにも関わらず、情報漏えい事件やWebの改ざん事件が後を絶たない。このチュートリアルでは、Webアプリケーションが抱えるセキュリティ問題とその対策について解説を行なったうえで、脆弱性対策に有効なツールについて、その手法と有効性を、いくつかの製品を例に検証する。実際のJavaコードを用いたインスペクションの体験も行なう。
【略歴】20年超に渡りソフトウェア開発、ソフトウェア製品企画業務に従事した後、2005年よりウォッチファイア・ジャパンにてWebアプリケーションセキュリティ、コンプライアンス製品の市場開拓、マーケティング、技術支援などの活動を行う。2007年 ウォッチファイアの買収に伴い日本アイ・ビーエム入社、Rational事業部にて、開発段階でのセキュリティ対策の啓蒙と、旧ウォッチファイア製品の販売推進に従事。
各テーマごとに各自で抱えている悩みや課題についてざっくばらんに情報・意見交換を行う場です。参加者同士で情報・意見交換することにより新たな発見の糸口を見つけることを目的としています。今年のテーマは以下のとおりです。SIGへ参加をご希望される方はシンポジウム申込みフォームに参加希望テーマを記載してください。
※やむを得ず、参加希望テーマを変更される場合は当日SIG会場にて事務局へお申し出ください