ここ数年、BSE問題をはじめ鳥インフルエンザ、O157など、食品の安全に関係する事故が多発しております。このような諸問題に対し、米国のアポロ計画で宇宙食の安全性を確保するためのシステムとして1960年代に考案されたHACCP(Hazard Analysis and Critical Control Point)が有力視され、食品の製造過程を管理する手法として多くの国で食品安全に関する法規制に採用されております。また我が国では、平成15年に食品安全基本法が制定され、食品衛生法等関係法令の大改正が行われました。
しかしながら食品安全に関する法規制は、各国間において若干の不整合があるため、ここ数年のグローバル化の流れをうけて、このHACCPの仕組みに不足している「行動」「確認」「見直し」「是正」といった継続的運用の仕組みを取り入れたマネジメントシステムの国際規格、ISO22000「食品安全マネジメントシステム−フードチェーンの組織に対する要求事項(Food safety management systems−Requirements for any organization in the food chain)」が2005年9月に発行されました。
フードチェーンとは、アメリカのクリントン前大統領が「From the Firm to the table(農場から食卓まで)」と称したように、飼料生産者、収穫者、原料製造業、食品加工業、物流業、小売業、ケータリング業、包装材料業者等、食品に関わるあらゆる組織を意味するものであります。そして食品の安全は、フードチェーンの一端を担う全ての関係者が一丸となった努力によって保証されるものであるとして、それらを対象とした国際的な要求事項が確立されたことになります。
日科技連ISO審査登録センターでは、1951年にデミング賞創設して以来、デミングサイクル(現在のPDCAサイクル)をもとにした「審査の有効性」について重視をしており、特に、食品の安全確保は食品関連業界の社会的責任であるため、ISOの規格要求事項等に対して厳正に審査をさせて頂くことによって「企業に役立つ審査」が実施できるものと考えております。
(1) 初回審査は2段階で実施します。(1段階:初回審査一次、2段階:初回審査二次)
- 一次審査:マネジメントシステムの構築状況の確認。
- 二次審査:マネジメントシステムの運用状況の確認、作業工程全体に対する食品の安全性を確認。
専門性の高い審査員とは、食品安全と食品関連法規制に関する大学士レベルの知識と4年以上の実務経験、そしてマネジメントシステムに関する豊富な知識と経験を有する者であると判断しており、日科技連ISO審査登録センターには、このような審査員が多数所属しております。
この規格が対象とする業種としては、農畜産物・水産物の生産加工、飼料生産、物流、卸売・小売、食品加工機器・包装容器製造、食品の貯蔵、ホテル・レストラン等、食品に関わる全ての業種、フードチェーン全体が対象となっております。